ニュージーランドが3位でW杯を終えました。
すべてのスポーツにいえることですが、3位決定戦は残酷なものです。
優勝候補といわれ、せっかく優勝を目指して戦ってきながら、その最大の目的が直前で失われてしまった。
ここまでの戦いで疲労は蓄積しているし、怪我人も多い。
「優勝できなかったんだから、もう何位でもかまわない、戦う意味はない」と、捨て鉢になってしまっても不思議ではありません。
そこから短期間でもういちどメンタルを立て直し、戦わねばならないのです。
NZだけでなく、ウェールズにも同じことがいえました。
前評判が高く、準決勝で惜敗しただけに、辛さはNZ以上だったかもしれません。
しかし昨日の3位決定戦は、そんな気持ちを全く感じさせないものでした。
NZの華麗なオフロードパス、ウェールズの気迫のFW攻撃。
結果、点差はついてしまいましたが、ひとつのラグビーの試合として非常に質の高いものを私たちに見せました。
そして4位になったウェールズは、私たちに素敵なものを残してくれました。
予選リーグで敗退したカナダチームは、台風の大雨で冠水した住宅の泥さらいを手伝ったり、事前合宿の時に地元の小学校の運動会に飛び入りしたり(綱引きでは子供相手にわざと負け、父兄が相手だと本気で勝ちにいく、というお約束もしっかり果たし)したそうです。
多くの地域の人たちが日本では当たり前のおもてなしをした。
それを各国の選手たちやメディアが感激し、気持ちに応えてくれた。
さて、今夜は泣いても笑っても最後の決勝戦。
予選から始まって関わってきた選手や関係者の人々、そして多くのファンのためにも、クリーンで記憶に残る試合を繰り広げてほしいものです。
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