盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

12年ぶりの優勝

2019-11-03 11:45:14 | にゃんころ
ラグビーW杯日本大会は、南アフリカが3大会ぶり3回目の優勝で幕を閉じました。

事前の下馬評では「両者とも守備が固いのでロースコア、もしかするとノートライの試合になるのでは」といわれていました。
それは前半終了まではその通りでした。

イングランドにとって、いや、選手たちにもジョーンズコーチにも、そしてイングランドを応援するすべての人たちにとって最大の誤算だったのは、前半開始早々にプロップのシンクラーが怪我で交代を余儀なくされたことでしょう。
プロップとはスクラムを組む時の最前列3人、その左右のポジションです(真ん中の人はフッカー)。

第1列(最前列)の3人はまさに専門職で、体が大きければ誰でもできるわけではありません。
もろんベンチには交代要員がいますが、第1列は後半の疲れた時に順番に交代するのが普通であり、そのタイミングが作戦のひとつともいえます。
それがいきなり崩れてしまったのです。

スクラムが互角で初めて実力が拮抗する相手です。毎回スクラムで押されては話になりません。
実際、南アフリカのペナルティゴールの多くは、スクラムやラックの中でイングランドの反則から生まれました。

ニュージーランドほどではありませんが、国民のスポーツ人材の大部分をラグビーに投入している南アフリカ。
国内は決して安定してるとはいえず、アパルトヘイトは法律上なくなったとはいえ人種差別がいまだに燻っています。
コリシが黒人初のキャプテンとなって成し遂げた優勝は、今後あの国を少なからず明るい方向に導いてくれることでしょう。


さて、予選リーグからほとんどの試合がほぼ満員になり、長いようであっという間だった6週間のW杯は、日本に新たなラグビー熱と各地での選手と市民の熱い触れ合いを残して幕を閉じました。
大切なのは、せっかく咲いた大輪の花を、枯れさせないことです。
高まったラグビー熱を、このまま覚めさせず維持することです。

冬はまさにラグビーシーズン。
国内の高校、大学、社会人などのリーグがもうすぐ次々に開幕します。
お近くで試合があったら、ぜひ会場で生で観戦してください。
テレビで中継があったら、録画でもいいから観てみださい。
今回にわかファンになった人も、宿沢や松尾を知っているオールドファンも、個人でもチームでもいいからラグビーを応援し続けてください。
それが人気の持続につながり、さらには将来のプロ化をはじめ日本ラグビーのさらなる発展につながっていくことでしょう。

改めて、南アフリカ、おめでとう。
アクシデントがあったとはいえ最後まで善戦したイングランドも、NZを破るなど見事な大健闘でした。
そして、予選リーグで消えた国を含めて、日本で全力のプレーをしてくれたすべての国の選手たちに、ありがとう。

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