盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

鰹節

2018-09-23 15:35:43 | にゃんころ
ラジオで「鰹節伝道師」を名乗る若い女性が出ていました。

おそらく読者のみなさんの多くは、スーパーで売られている削り節さえ使わず、粉末出汁で料理をしているでしょう。
この伝道師を名乗る永松真依さんは、25 歳の時に実家でおばあちゃんが鰹箱(かつばこ)で鰹節を削る姿に衝撃を受け、その削り節で作られた味噌汁の味で人格が変わってしまいました。

日本でまだ鰹箱を使っている人を訪ねる旅を始め、各地の鰹節工場で仕事を手伝い、あげくに渋谷に「かつお食堂」というねこまんま定食の食堂を開いてしまったそうです。

鰹節は「世界一硬い食品」として、ギネスにも認定されています。
しかし削られる前の鰹節を見た事がない、鰹箱が家にない、という人が大部分ではないでしょうか(私はどちらも持っています)。

釣った鰹を切って、いちど茹でてから何日か燻したものを荒節(あらぶし)といい、スーパーで売られている削り節のほとんどはこれを削ったものです。
これに何度もカビつけと天日干しを繰り返し、半年くらいかけて作られるのが本枯節(ほんがれぶし)で、鰹節の中でもいちばんの高品質といわれています。

永松さんのことは「かつお食堂」で検索すればいろいろ出てきますので、調べてみるとよいでしょう。


私はいわゆる「うまみ調味料」を使いません。
必ず削り節、昆布、煮干し、椎茸などで出汁を引きます。
母がまったく使わなかったので、外食などで使われているとすぐに舌が反応します。
いいものを食わせてくれた母に、感謝あるのみです。


鰹節は、とくに本枯節は語り始めると長いので、きくち正太のコミック「おせん」の 15・16 巻をお読みいただくことをお勧めします。

ということで本日のネタは切れてしまったので、困った時の大人の小噺をひとつ。



お姑にとって新婚の夫婦は何かと気になるもので、女中に

 「おとみ、若いふたりはまだ起きてこないのかい。ちょっと様子を見ておいで」

 「へえ、見てきました」

 「で、起きていたのかい」

 「へえ、半分起きていらっしゃいました」

 「半分って、じゃあ半分寝てたのかい」

 「へえ、旦那さんは上の半身が、若奥さんは足のほうが、起きていらっしゃいました」

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