盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

アドレナリン

2019-01-21 12:59:01 | にゃんころ
自分のことはもう 40 年以上前なので、朧げにしか覚えていません。
浪人をしたので、昼夜逆転の生活を 12 月までやっていました。
1月からは6時起き。

深夜に起きているのですから、遊ぼうと思えばいくらでもできました。
しかし「いま遊んだら来年も浪人だ」と自分にいい聞かせて、問題集に向かいました。
ラジオの深夜番組の全盛期だったので、ビートたけしやタモリの番組はよく聞いていましたけどね。

そんな私も社会に出たら、大学入試の試験監督をする立場になりました。
用紙を配って開始時間を待つ間に受験生にいつも話をしたのは、

「みなさん、高校や予備校で先生から『緊張せず平常心で』といわれたでしょ。
そんなもん無理ですよ。本番なんですから。
緊張しないほうがおかしいんです。
私も皆さんのご両親と同世代ですが、人前で研究発表やプレゼンをする時などはいまだに脇の下に汗をかきます。

緊張して当然です。無理して平常心平常心と考えると余計に緊張します。
大切なのはその緊張を『非日常の興奮』と思えるかどうか。
緊張感から体の中をアドレナリンが走り回って、いつも以上の力を出せるかどうか。
いけないのは、緊張から萎縮して実力を発揮できないことです。

ですから、思いっきり緊張して開き直ってください。
そして緊張を前向きの力にして、全力を尽くせるよう願っています。
これまで懸命に努力してきたあなたたちにはそれができる、と私は信じています」


入学後で多くの学生に「あのひとことで楽になれました」といわれました。
やっぱり嬉しかったですね。
受験生のみなさんが火事場の馬鹿力を出せるかどうかは、これまでの努力にかかっています。
本番でのアドレナリン、出しまくってください。

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