2013年9月10,13日は鳥海山の北山麓を車で彷徨っている。
両日ともに鳥海山は雲を被って見えなかった。
10日、最初に訪ねたのは、標高約900mのブナ林。
道端の水が浸み出して湿った場所に、背の高いサラシナショウマやセリ科が咲いていた。
その根元にくすんだピンク色のでかい花を見つけた。
オニシオガマだった。大きなものでは背丈が1mを超えることもあり、
シオガマギクの仲間としては国内で最大。
こんなでかい植物が半寄生植物とはにわかに信じ難い。
近くでトリカブトの花を見つけた。
標高は約200mに低下。
杉林の中を走る道路端で、アケボノソウを見つけた。
以前(たしか5,6年前)、このあたりの杉林の下一面はアケボノソウに埋まっていた。
それまで杉林のような暗い場所にも咲く花だとは思ってなかったので、この時は驚いたものだが、
今回は道路端に少数の株が残っているだけだった。
次はゲンノショウコ。
秋田ではゲンノショウコの花色は白ばかりだが、今回、一株だけ、ピンク色の花を見つけた。
この杉林、湿り気が多いせいか、あちこちでツリフネソウが群生していた。
13日は丘陵地帯の杉林でキバナアキギリを見つけた。
この花、暗い林にもよく咲くが、公共花壇でよく使われる真っ赤なサルビアと同属とはちょっと意外だ。
個人的には気に入っており、紫や白の花を咲かせる品種をわざわざ取り寄せて咲かせている。
この日はシソ科ばかりだ。次はタイリンヤマハッカと思われる。
別場所、標高500mくらいの道端で紫色のシソ科植物を見つけた。
このシソ科は何だろう。手持ちの図鑑を繰ったが見つからなかった。
カワミドリに似ているが、花色が濃いように感じる。
道端の限られた場所に群生しており、他地域では見かけない。
もしかしたらカワミドリ属の洋種が人為的に持ち込まれたものかもしれない。
お分かりの方は教えて頂きたい。
最後にメハジキ。
この花、秋田では県北地方(北秋田市や鹿角市)でときどき出会うが、
県南で見るのは今回が初めてだった。
新しく出来上がった山間の道路の法面一帯がこの花で覆われていた。
ただしよく咲いていたのはこの年くらいだった。
二、三年後に訪ねたら、ほとんど消失、2022年は壊滅していた。
オオブタクサ
2016年、森吉山ダムの道路法面で見たもの(こちら)と同じような感じで
跡地はオオブタクサやヨモギに置き換わっていた。
この植物の一時的な繁茂は道路工事と何か関係があるのだろうか。
以上。