(本頁は「平ヶ倉稜線を行く。(1)イワテシオガマ編。」の続きです。)
一時間ほどかかって原生林を登り詰めると、視界が開けて来て、まずは北側に三ツ石山が飛び出す。
三ツ石山(1466m)
痩せた稜線に辿り着くと、今度は東側の展望が急に開けてくる。
この稜線、標高は1200mから1300mくらい、特に名前が無いようなので、仮に「平ヶ倉稜線」としておく。
稜線の道標 足元に平ヶ倉沼
主に東側の眺め。岩手山はこの日、終始、雲を被っていた。
ここは東側が急傾斜で所々赤土が剥き出しになったガレ場もあるが、そこにはちょっと面白い植物が生えていた。
ミヤマコゴメグサの群生
ミヤマコゴメグサ Euphrasia insignis は山形の月山より南の高山では見かけるが、
北東北三県には無いと思っていた。
ところがこの名無し稜線の崩壊斜面にはいっぱい咲いている。
その生育密度は月山や朝日のものを凌いでいる。
この花もママコナ、シオガマの仲間同様、ハマウツボ科の半寄生植物だ。
今日、8月26日はハマウツボ科にやたらと縁のある一日となった。
今頃の時期、何でこんなマイナーな登山道を歩いたのか、
第二の理由はミヤマコゴメグサの花だった。
稜線で見た他の花たち。
ヒトツバヨモギ タテヤマウツボグサ(咲き残り)
ウメバチソウ
他に咲き終わりでは、ヨツバヒヨドリ、モミジカラマツ、ミヤマカラマツ、
ハクサンシャジン、ハクサンチドリ、シラネアオイ、イワカガミなどの姿も。
この稜線、花は意外と豊富のようだ。
平ヶ倉稜線から見えた山々。
小高倉山(1235m)
高倉山(1408m)
三角山(1418m)
西側は逆光になり、見にくかったが・・・
笊森山(1541m)
再び東側。このようなガレ場が東斜面のあちこちに有る。
稜線道をしばらく歩いていたら、目の前に突然、広大な湿原が現れた。
千沼ヶ原、東の入り口付近。
池塘 池塘の中にはミツガシワ
花は少なかった。有っても、これまでの森林、稜線とは違う顔ぶればかり。湿原だから当然か。
ミヤマリンドウ
このウメバチソウは、花の大きさが途中の稜線で見たものの半分程度しかないので、
コウメバチソウかもしれない。
コウメバチソウ? エゾオヤマリンドウ
サワギキョウ ミヤマアキノキリンソウ
奥の方に進むと・・・
右の山は笊森山。左奥は秋田駒ヶ岳の一部。
見慣れた景色の場所に到着。ここは千沼ヶ原東側の中心部だ。
池塘のバックにある丸くなだらかな山は三角山。
千沼ヶ原はまだ奥に続くが、この先は先月(7月15日)、来ているので、今回は東側だけに止めた。
以上。
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