10月22日は所用が有って実家のある秋田県南地方に出かけている。
行った先で昼飯(十文字ラーメン)を食べた後、4時間ほど空き時間が出来た。
時間つぶしに行ったのが焼石ビーチラインだった。
焼石ビーチラインから見た景色。焼石連峰のひとつ、大森山(1149m)。
ところで焼石ビーチラインとは何だろう。
正式には焼石連峰ビーチラインと呼ぶようだが、
岩手県公式観光サイト・いわての旅などによると、
「国道397号線のうち、岩手県奥州市の胆沢ダム・つぶ沼付近から秋田県境までの区間の愛称で、
ビーチとは英語でブナを指す(筆者追記:綴りはbeachではなく、beech)。
ここにはブナ原生林の樹海が広がり、新緑や紅葉の時期が人気のドライブコースになっている。
とのこと。
個人的には夏場、焼石岳に登山する際などに通っているが、
通過時間帯は早朝や夕方近くばかりで、昼に通ることはほとんどなかった。
今回は焼石ビーチラインを真昼の時間帯を走ってみた。
秋田側から行くには、横手市十文字町から国道342号線を東の奥羽山脈に向かって走る。
東成瀬村の山あいを東進し、岩井川の集落を過ぎたところから、国道397号線に乗り換える。
緩いヘアピンカーブの峠道を登り、県境の大森トンネルを抜けた先から、
焼石ビーチラインが始まった。
大森沢にかかる橋から秋田側、大森山トンネルを望む。
この地点の標高は約800m、山は濃淡の有るオレンジ褐色に紅葉していた。
これは大多数がブナの木だ。
橋の北側の眺め。
橋の南側の眺め。
岩手側に進むと、すぐ次の胆沢橋が始まる。
胆沢橋から西側(秋田側)を望む。下を流れるのは北上川の支流、胆沢川。
胆沢橋から東側を眺める。下を流れるのは北上川の支流、胆沢川。
奥に見える山は焼石岳かと思ったら、前衛の柴沢山(1241m)だった。
胆沢橋から北側を望む。
岩手側に少し進むと・・・
一箇所だが、焼石岳が目の前にドーンと現れる。
ここは待避所になっているので、いつも車を停めて小休止している。
厳密には左奥の丸いピークが焼石岳(1547m)、右の幅広の山は横岳だった。
更に進むと、峡谷が狭まり、右側に険しい山が屏風のように立ち並ぶようになる。
どこが山頂なのか特定できないが、これらの山々は地図で見ると笹森山(1085m)となっていた。
ところで「仙北街道」をご存じだろうか。
秋田県に現在ある「仙北市」やかつて有った「仙北郡」、「仙北町」は直接関係ない。
ウィキペディアによると、
「奥州街道水沢宿(岩手県奥州市水沢)からと秋田県の仙北地方(横手方面)を結ぶ街道。」
とのこと。詳しくは、
「奥州街道から水沢(仙台藩)で分かれて、奥羽山脈を越えた後、秋田の仙北三郡に達する道で、
秋田側では「手倉越え」「仙北道」、
伊達領に通じる道であるから、「せんだい道」「みずさわ道」などと呼んだ。
岩手県奥州市胆沢下嵐江(オロセ)と秋田県雄勝郡東成瀬村手倉を結ぶ古道は
栗駒山・栃ケ森森林生態系保護地域を貫通し、大部分がブナ原生林の中にある。
現在もなお開発から逃れて、ほぼ昔のまま現存している。」
との解説もあった。
笹森山の山頂稜線にはこの街道(古道)が走っていると聞く。
またこのあたりの渓谷は「大岩渓谷」と呼ぶようだ。
道端に一枚だけ、そう書いてある看板を見かけたが、
昭文社のマップにも、またgoogleで検索してもその名称は出て来なかった。
大岩橋と書かれた橋から柴沢山(1241m)が大きく見えた。
この付近の標高は地図で見ると、約650mと県境付近よりは少し低くなっていた。
そのためか、県境近くよりも紅葉は未熟だった。
もう一週間後くらいが見頃だろうか。
大岩渓谷や橋の近くで見た紅葉を幾つか。
以上。