二回目に行った時のことを、話そうか。
入店。
カウンターに一人。
ここはBGMも流れていないから、静かでいいんです。
ファンの音が、音だけがごぉんぐぉんと。
ではどうするか。
ここのおばんざい、好きなんです。お手軽で量もそこそこ。
じゅるいり。
地うにと生ゆばあんかけごはん650円とか。
悩みまくる。
ビールを、頼もう。
先付けとして、
前回来たときと同じくまたお吸い物だ。レギュラーなのか。
後の二品は変わっているように思う。
注文したのは、太刀魚の焼き霜。
「焼き霜」って、すごくきれいな言葉の響き。
名に違わず、きれいな色のものが来る。
日本家屋の瓦にしたいような。生臭いからしたくないか。
まあ少量の生臭さ程度なら我慢して瓦屋根にしようか、って思うほどには綺麗。
そして味。
くゆんたゆん。
おさかな大好き県高知のものでも、きっと良く感じ取れるセンシティブ。
歯ごたえと弱さと心強さがいつも感じられるかもしれない。
ビールが空きそう。そして来た、おばんざい。
このおばんざいは、品のいい獣みたいにムシマルを骨までしゃぶりつくす。
お麩の柔らかさが、ちょっとスパイシーな山椒煮(山椒煮って、初めて食べる!)とよくわからない舞踊を舞うみたいな感じ。
そこにお魚。間八。
いい具合の魚感が、未体験ゾーンをいい具合に刺激する。
これおいしい。
お酒のアテ、っていうのでもいけるし、シメにも悪くない。
優しすぎてごはんとの相性は微妙かもしれない。
落ち着いてしまう。
ああ、ああああ、ビールが完璧に空く。
日本酒に合う料理群だな、と思ったらムシマルはもう止まらない。
純米酒、『八幡川』。
広島のお酒らしいです。
黒い、鉄かな何かな?
しづしづとお酒を飲む。
ゆっくりと燃える感じ。
金星にいるみたいだ(金星に行ったことはない)。
「中生新千本」っていう食べるお米で作られたとか。
その五文字の漢字をどう読んでいいやら全く分からないのだ。なかなましんせんぼん?
御飯と一緒のお酒にはよさそうだなーとなんとなく思う。
さて。日本酒に合うものよもう一度。リバイバル海の幸。
こちらは太刀魚焼き霜を裏返したところ。
なんで裏返したのか、なおかつなんで裏返した写真を撮ったのか、それは、きっと、酔っていたからだと思います。
裏から見ると、粛々とおさかなしてますね。
そして、からの、再びアナゴ。
ここにはアナゴ料理が3種類くらいあって、前回はアナゴしゃぶしゃぶを。
で、今回は焼きアナゴ。
穴子白焼き1,200円。
すほっと食べる。
口の中に、蔓延する旨み。
速度は人の歩みと同じくらい。あるいは桜の前線するスピードと同じくらい。
秒速5㎝で広がる海のうまみ。
じわじわくる。
おしゃぶしゃぶされているときにはキュッと締まっていた穴子くんが、
焼かれてると、ちょっと周りに放出するものがある。
散財して身を持ちくずすひとみたいに、危なっかしさはあるけれどなんかいい匂い。
おいしく完食したことは、いうまでもない。ちゃんとお勘定をお願いして3,000円くらいをツケにもせずお会計をしたことにも論を待たない。
「前来てくれた人ですよね」みたいに女将さんに言われる。
坊主頭のパシャパシャ料理写真を撮る人は覚えてもらいやすいのかもしれない。
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次回への予復習。
・アナゴ三品のうち、2つを制覇。
・おばんざいは狙い目。
・ピザとかもある。
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