6月10日(月)広島別院において、総講習会開催
13:00~15:00高史明氏の講演がありました。
今、人間は大地や自然とのつながりを見失っているということを共感した2時間でした。「いのちの声」をきくということを忘れてはならないと思いました。
高史明氏は、一人息子岡真史さんが自殺され、残された詩を集めて、『ぼくは12歳』を出版されました。その後、歎異抄についての著作を次々と出版され、各地で講演活動をされています。
最後にされたお話は本当にこころに残るものでした。
『ぼくは12歳』の出版後、読者から多くの手紙が届き、訪ねてくる中高生も後を絶ちませんでした。
ある日、玄関先に現れた女子中学生は、見るから落ち込んだ様子でした。
「死にたいって、君のどこが言ってるんだい。ここかい?」と頭を指さすと、こくりとうなずきます。私はとっさに言葉をついでいました。
「でも、君が死ねば頭だけじゃなく、その手も足もぜんぶ死ぬんだよ。まず手をひらいて相談しなきゃ。」
「君はふだんは見えない足の裏で支えられて立っている。足の裏をよく洗って相談してみなさい。」
数カ月後、彼女からの手紙には大きく足の裏の線が描かれ、「足の裏の声が聞こえてくるまで、歩くことにしました」と書かれてありました。