前回の続きである。
俺様にとって、安田氏とグループSNEへの思い入れが強いのは、
1986年から1990年あたりまでの、
テーブルトークRPGやコンピュータゲームにおけるグループSNEの活動の広がりが大きく影響している。
特に、パソコン雑誌『コンプティーク』における『ロードス島戦記』のリプレイと、その後の小説化やアニメ化等のメディア展開、
それと、1987年にハミングバード社から発売されたPC88用ゲーム『ラプラスの魔』が印象に残っている。
『ロードス島戦記』については、パソコン雑誌上でテーブルトークゲームのリプレイを掲載してしまおうという斬新な試みで、
架空の島であるロードス島を舞台とした冒険譚を、グループSNEのメンバーが気ままにプレイしているのがとても楽しそうであり、
当時俺様が在籍していた高校の化学部で大ハヤリして、実験そっちのけで放課後にテーブルトークRPGを遊ぶようになってしまい、
担当の先生に怒られたというのは、今では思い出話である。
ちなみにこのリプレイにはエルフのディードリットというキャラクターがいて、
出渕裕氏の描くイラストがとても可愛らしかったこともあって人気を博した。
最近になっても、彼女を主役にしたアクションゲームが発売されていたりして、根強い人気があるなぁというところだが、
そう考えると、そもそも俺様が持っているエルフやらドワーフやらのイメージは、
一体どのあたりから生まれてきてるんだろうという素朴な疑問が湧いてくる。
エルフといえば、「華奢、美形、耳がとんがってる」
ドワーフといえば、「がっしり、背は低め、髭」
といったあたりが主なイメージで、
「ロードス島戦記」に登場するエルフのディードリットや、ドワーフのギムは、確かにそんなかんじのキャラクターである。
じゃぁ、この作品に触れたことで俺様のイメージが出来上がったんだろうか?
もうちょっと前から知ってたんじゃないだろうか。
まったく個人的なことだが、もうちょっと遡ってみよう。
もともとこういった人間型の種族は、西欧の民間伝承の中に頻繁に登場するが、
昔話に出てくるエルフやドワーフは、どちらかというと妖精の類で、
見た目もディードリットたちとはだいぶ異なっている。
トールキンの『指輪物語』にも登場するが、そもそも俺様はこの時代に『指輪物語』を読んでいないので、
そのあたりでも知り様がないところだ。
可能性があるのはゲームかファンタジー小説で、
ゲームというとまず思い当たるのが、1985年にPC88用が発売された「ウィザードリィ」である。
迷宮探索型RPGの超古典である「ウィザードリィ」については、俺様も当時延々とプレイさせられたゲームだが、
この中にもプレイヤーが作成するキャラクターとして、人間、エルフ、ドワーフ、ホビット、ノームの5種族が登場する。
ゲーム中にはキャラクターのグラフィックは一切表示されないが、
恐らくゲームのマニュアルには、各種族の説明が載っていたはずで、
Wikiの「ウィザードリィ」の項にはこんな解説が載っている。
「エルフ・・・
美しい外見を持つ種族。知恵があり信仰に篤(あつ)い上に身軽だが、脆弱(ぜいじゃく)で運に欠ける。
魔術師や僧侶に高い適性があるが、戦士についての適性は低い。」
「ドワーフ・・・
背丈は低いが、筋肉質の種族。
力や生命力に優れ、信仰心にも素晴らしい素質を持つが、鈍重で運が低い。
戦士・僧侶などに向いているが、盗賊の適性はない。」
うーん、近いなぁ、近いけどエルフの耳の説明はないなぁ、、、
じゃぁ小説なんだろうか、令和の時代はファンタジー小説が氾濫しているけれども、
「ロードス島戦記」自体、ファンタジー小説が日本に広まったきっかけとも言われていて、
1つ思い当たるのは、同級生の静井君に貸してもらったアメリカ産のファンタジー小説「ドラゴンランス戦記」か。
こちらもテーブルトークRPG「アドバンスト ダンジョンズ&ドラゴンズ」の設定を使った長編小説で、
ドラゴン軍の侵略と戦う、ハーフエルフのタニスたちの冒険譚を描いた作品である。超面白い、個人的には今からでも映画化してほしい。
・・・それはそれとして、この作品にエルフのローラナや、ドワーフのフリントといった魅力的なキャラクターが登場する。
日本版の第1巻「廃都の黒竜」が発売されたのが1987年、丁度「ロードス島戦記」が人気を博したのと同じ頃で、
ひょっとしたらこっちのイメージかもしれないなぁ。。
結局よく分からなかったが、
俺様がディードリット派なのかローラナ派なのかと問われると、
それはまぁ、ディードリット派ということで。