勇者様の雑記帳

ゲーム暦40ウン年の勇者様の足跡が書き散らす日記。ゲームや映画、読んだ本などについて、好き勝手に書いています。

がんばっていきまっしょい

2024-10-22 04:23:40 | 映画

映画の話だが、映画の話ではない。

 

敷村良子原作の「がんばっていきまっしょい」が、いつの間にかTVアニメになっていて、

気が付けば劇場アニメとして、近々全国公開されるらしい。

 

1998年には田中麗奈が主演で、こちらは実写映画として公開されており、

青春映画として、非常に出来が良かったのを記憶している。

TVアニメの方は観ていなかったが、実写版からの繋がりで、ちょっと観てみたい気分になっている。

 

今回のアニメ版は、三津東高校という架空の高校が舞台となっているが、

元は敷村良子の母校であり、俺様の母校でもある、松山東高校のランニング中の掛け声である。

運動会等の団体行事でも、気合を入れるタイミングでちょくちょく登場する。

 

普通、ランニング中の掛け声というと、「いち、に、いち、に」のようにリズミカルな発声が基本だと思うが、

東高はこれを「ひがしこう~、がんばっていきまっしょい!」「しょい!」、

「もひと~つ、がんばっていきまっしょい!」「しょい!」とやる。

これが慣れないとなかなか難しい。

ランニングの足の運びに合わせないと、全員の足並みが乱れるので、

リズム感の悪いヤツに順番が回ってくると、リズムが合わずにひっくり返りそうになる。

同じクラスのO君は、結局卒業まで合わずじまいだった。

 

OBにとってこの掛け声は、3年の間に体の隅々に叩き込まれるフレーズのようで、

平成28年に、東高が82年ぶりに甲子園に出場した際に、応援団が目の前でこれをやった時には、

昔の思い出が一気に蘇るような、しびれるような感覚を味わった。

今回の劇場アニメが感動を呼ぶ出来上がりになっているのか、ちょっと興味が湧いている今日この頃である。

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『がんばれ!ベアーズ』(1976年公開作品)

2024-10-14 04:58:39 | 映画

なんだかもう40年ぶりぐらいに『がんばれ!ベアーズ』を観た。

 

1976年公開作品だが、TV放送を観たのはもうちょっと後だったような。

弱小チーム「ベアーズ」の監督になった、ウォルター・マッソー演じるバターメーカー氏が、

元カノの娘アマンダや、

バイクを乗り回すオレがオレが少年のケリーをメンバーに引き入れながら、

リーグ戦いを勝ち上がっていく、少年野球をテーマとした映画だ。

 

ちなみに覚えていたのは、監督の名前がバターメイカーで、

彼がどこかでスカウトしてきた女の子がピッチャーをやっていて、

何故か日本語の主題歌が流れていたことぐらいだったが、

主題歌については、映画のヒットを受けてTVシリーズが制作されたそうで、

そのTVシリーズの主題歌が「青春カーニバル」だった、というのを、さっきWikiで読んだ。

なるほど、なんか覚えているなぁと思っていたら、TVシリーズがあったのか。

 

この映画、子役で売れていった子が何人かいて、

アマンダを演じたテイタム・オニールは有名だが、

ケリーを演じたジャッキー・アール・ヘイリーは、しばらくスクリーンから消えた後、

2010年のリメイク作品「エルム街の悪夢」でフレディ役を好演し、

ハリウッド映画へのカムバックを果たしている。

そういえば、アゴの形に面影があるなぁ。

 

「がんばれ!ベアーズ」は、野球が大人気だった日本でも大ヒットし、

後日、「がんばれ!ベアーズ」を元に、「がんばれ!レッドビッキーズ」というドラマが作成された、

ということまで芋づる式に思い出した。

これはこれで面白かったなぁ。

 

 

 

 

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『フットルース』(1984年公開作品)

2024-10-10 04:57:43 | 映画

近頃になって、ようやく『フットルース』を観た。

1980年代のダンス映画と言えば、必ずといっていいほど出てくるのが、

ケビン・ベーコンがハリウッド・スターの仲間入りとなる契機となった、

1984年公開の『フットルース』だ。

『サタデーナイトフィーバー』もあるな、と思っていたが、

あの映画は70年代の映画なので、対象から外れてしまう。すまん、トラボルタ。

 

『フットルース』は当時、ケニー・ロギンスらが参加したサウンドトラックが売れに売れて、

映画を観に行かなかった俺様でも、知っている曲が何曲もある、という状況になり、

とにかく気になって仕方がなかった。

 

で、ようやく観てみたわけだけれども、

ケビン・ベーコンがイケメンであるかどうかという議論は置いておいて、

映画としては、青春映画らしく、スカッとしたストーリーで、

観終わった後、なんとも言えない清々しい気持ちになった。

 

ザクっと紹介すると、シカゴからアメリカのド田舎に転向した、

ロックとダンスが大好きな高校生レンが、

とある出来事のせいでロックもダンスも禁止されている町のルールを変えていこうと、

反対派のリーダーである牧師の娘アリエルたちと、とにかく頑張っていく映画だ。

 

この映画のいいところは、自由を求めて行動する高校生たちが、

むやみに暴走するだけではなくて、大人たちに対してしっかりと言葉で主張するシーンだ。

映画の中盤、町議会に出席したレンは、たどたどしいながらも、

自分たちが求めているものが何か、町の雰囲気をおかしくしているのは何かを、

牧師たちに必死に訴えかける。

その言葉が、頑なだった町の大人たちの気持ちをきっかけになり、

エンディングのダンスシーンへと繋がっていくのである。

この、全編を通じて描かれる、若者と大人の相互理解が、『フットルース』の醍醐味なのだろう。

 

 

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『続・激突!/カージャック』(1974年公開作品)

2024-09-14 10:19:45 | 映画

『続・激突!/カージャック』は、スティーヴン・スピルバーグが初めて製作した劇場映画だ。

 

昔、同じくスピルバーグ制作のTV映画で、『激突』というのを観たが、

こっちは元のタイトルが『The Sugarland Express』で、別に続編でもなんでもない。

 

軽犯罪を犯して刑務所に放り込まれた夫婦、ルー・ジーンとクロヴィス。

ルー・ジーンは先に釈放されて子どもを引き取りに行ったが、里子に出された息子ラングストンは帰ってこない。

クロヴィスの面会に刑務所を訪れたルー・ジーンは、クロヴィスを脱獄させると、

パトカーを強奪し、車を運転していた警察官スライドを人質に、

息子を取り返しに行くのだった。

 

こう書くと、ボニー&クライドみたいだが、

ルー・ジーンとクロヴィスは、考える力はちょっと足りないものの、その行動はむしろ善良だったりする。

子どもを取り返したい一心の行動は、スライドの同情心を呼び、

3人を追跡するパトカー集団を率いるタナーも中々最後の一線を超えられない。

 

そうは言っても、2時間の映画は後半に向かうにつれて重苦しくなってくる。

目的である里親の家に近づいてくるからだが、

この作品は実話を元にした映画で、観ている人間はこの話がハッピーエンドで終わらないことが分かっている。

タナーは狙撃手に射殺の許可を出し、ルー・ジーンたちは家に辿り着くが、

そこは既にもぬけの殻で、狙撃手が待ち構えている。

 

二人はどうなってしまうのか、スライドたちはどうするのか、

70年代の映画は、粗削りながらも無駄のないシーンの連続で、

最後まで勢いが止まらず観てしまった。

『激突!』も面白かったが、こっちもいいね。

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『怒りの葡萄』(1940年公開作品)

2024-09-11 04:49:08 | 映画

昔から撮り貯めてきた映画が大量になってきて、

ついに1000本を突破してきた。

いつか時間が出来たら観ていこうと思っていたが、

この分では生きている間に観終わるなんてことはなさそうだ。

そんなわけで最近はボチボチと、意識して映画を観るようにしている。

 

今朝見たのは、ヘンリー・フォンダ主演の『怒りの葡萄』だ。

公開されたのは1940年、第2次世界大戦中の映画である。

1940~1945あたりは、日本は日中戦争から太平洋戦争へ突入して、

国家総動員という状況になっている時期だが、

一方でアメリカでは、こういった映画をドンドン制作するゆとりがあったわけで、

この時代の映画を観ると、いつも国力の違いというものを見せつけられる。

 

それはそうと、『怒りの葡萄』である。

ジョン・スタインベックの名作の映画化で、

実は小説が発表された翌年に映画化されている。

オクラホマの貧農一家が、生きる糧を求めてカリフォルニアへ移住し、

様々な苦難に見舞われながら生きていこうとする姿を描いた作品だ。

俺様、原作は読んだことがなかったが、

テンポよく進むストーリーに、先の展開が気になって、

一気に観終わってしまった。

主演のヘンリー・フォンダが若いのも感動的だった、

ヘンリー・フォンダと言えば、『黄昏』の枯れた演技が印象的で、

名優の若い時代を初めてみて、なんだか感動した。

人はみな年を取って死んでいくが、映画俳優は若いままの姿で人の目の前に現れることができる。

素晴らしい職業だなぁ。

 

 

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『ゴジラ-1.0』の配信が始まるようで

2024-04-17 04:45:35 | 映画
連休中の5月3日に、アマゾンプライムで『ゴジラ-1.0』の見放題配信が始まるとのこと。


昨年、映画館まで足を運んで観たけど、
とても面白い作品だったので、
配信がスタートしたら改めて観なおしてみたい。

今回は『ゴジラ-1.0』の配信開始に合わせて、
歴代のゴジラ関連作品30本近くも、同時に配信されるそうで、
なかなか太っ腹である。

それにしても、最近は劇場公開作品の配信タイミングがどんどん早まってきている気がして、
良いのか悪いのかよく分からないかんじだ。
先日観た『グランツーリスモ』も公開から1年経たずの配信開始だったが、
こういう話題作ほど、短期間で配信にまわってきている気がするので、
映画館で観るのは、これからはマイナー作品が中心になっていくかもしれない。

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『フラットライナーズ』(1990年公開作品)

2024-04-07 06:20:31 | 映画
生死の境を彷徨う人々の心に入り込み、
あの世から現世へと魂をレスキューする、超心理学のエキスパート達、
人は彼らを「フラットナイナーズ」と呼ぶ!!

・・・・なんか、30年以上の間、そんな映画と思い込んできたんだけど、
観てみたら全然違うストーリーだった、、、「ミクロの決死圏」あたりとゴッチャになってたんだろうか

気を取り直して、「フラットライナーズ」である。

1990年公開の、「SF映画」ではなく「サスペンス・ホラー映画」だ。
たまたまテレビ放送されていたのを観てみた。

死後の世界ってどうなってるんだろう、と興味を持った医大生たちが、
自分たちの心臓を意図的に停止させ、1分後に蘇生させることで、
実際の臨死体験をするという実験を行う。
体験した面々は、それぞれに不思議な映像を見ることに成功するが、
実験から数日後、現実の中で奇妙な幻覚に襲われ始める。。。

話はこんな感じで進んでいく。
幻覚に襲われたコートニーが転落死したことで事態は急展開、
残された学生たちは、自分たちに何が起こっているのか、
助かるためにはどうすればよいのかを必死に考える。
どうやら、不可解な現象はお化けの類ではなく、彼らの過去のトラウマが引き起こしているようであり、
トラウマを解消するために、高校時代にいじめた相手や、別れた元カノに謝りに行く面々、
このあたりはなんだかなぁ、、といったかんじだが、
なんにしても、この対策が功を奏して命拾いをした学生たちは、
亡くなったコートニーの冥福を祈るのだった。

そんな映画だったんだけど、
ン?待て待て、この映画にはキーファー・サザーランドやジュリア・ロバーツ、ケビン・ベーコンら、
当時のスター俳優が何故かゾロゾロ出演しているハズなんだが、
全然見かけた覚えがないんだが・・・・??

・・・と思ったら、俺様が観たのは2017年のリメイク作品の方だったらしい
オリジナルの方はコートニー死なないし、
そもそもコートニーなんてキャラクターは登場しないらしい
せっかく30年越しに、あの「フラットライナーズ」を観たと思ったのに、なんてこったい!
あ、そうか! じゃぁオリジナルの「フラットライナーズ」の方が、
俺様が考えていたSFヒーロー的な展開のアレってことで!!
うーん、宿題が持ち越しになった気分


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『グランツーリスモ』(2023年公開作品)

2024-04-04 05:24:21 | 映画
アマゾンプライムに、昨年公開されていた映画『グランツーリスモ』が配信されていた。

公開時に観たい観たいと思いながら結局休暇が取れず、観ることができなかった作品だ。

映画の主人公、ヤン・マーデンボローは、5歳の時に見たレーシングカーとのカッコよさに、
将来はカーレーサーになりたいという夢を持ちながら、現実にはそんな機会にも巡り合えず、
プレイステーションのレース・シミュレーター『グランツーリスモ』に熱中する日々を送っているイギリス人の青年だ。
父親は元サッカー選手、弟もサッカーが大好きな一家の中で、PSに没頭するヤンは浮いた存在であり、
父親はなんとかヤンに「まっとうな人生を」と望み、苦言を繰り返している。

そんなヤンにある日、日産のマーケティング担当をしているダニー・ムーアから、『グランツーリスモ』を通じて招待状が届く。
ソニーと日産が主催する、現実のレーシングドライバー養成プログラム『GTアカデミー』に参加しないかという内容だった。
世界中から『グランツーリスモ』のトッププレイヤーが集まるアカデミーで、ヤンは見事最終選考を勝ち残り、
憧れだったカーレーサーとして、国際レースに出場することになる。
最初はなかなか芳しい成績を挙げられなかったヤンだが、元レーサーのジャック・ソルターの指導の下、徐々に頭角を現す。
プロレーサーたちが凌ぎを削る現実のカーレースの世界で、ヤンは夢を叶えることが出来るのか・・・・というのが映画の粗筋だ。

このヤン・マーデンボローは実在の人物で、実際に2011年に『GTアカデミー』に参加し、
2013年のル・マン24時間レースで3位に入賞する等、現在もプロレーサーとして活動を続けている。
彼の身に起こった出来事は、まさに人生を丸ごとひっくり返すような出来事で、
何度も登場するレースシーンの映像の素晴らしさを含め、
これは劇場で観ておきたかったなぁ、と改めて思わされた作品だった。

俺様自身は、あまりこの『グランツーリスモ』というシミュレーターをプレイしたことがない。
同じことを何度も繰り返すゲームが苦手なせいだが、
ヤンは映画の中で、「ル・マンのコースは何千回も走った」とジャックに告げている。
ソニーと日産は現在もこの『GTアカデミー』を継続しているらしく、
現在発売されている『グランツーリスモ7』は、世界中のプレーヤーに、
現実のカーレーサーになるための機会を与え続けている。
なんとも夢のある話だ。
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『リトル・ランボーズ』(2008年公開作品)

2024-04-03 07:02:16 | 映画
『リトル・ランボーズ』は2007年にサンダンス国際映画祭でプレミア上映され、
2008年に一般公開となった、イギリス・フランスの合作映画だ。


父親のいない家庭で育った、気弱な少年ウィル・プラウドフットは、規律の厳格な教会に通っていて、
テレビや映画などの娯楽を一切禁じられた生活を送ってきた。
そんなウィルがある日、学校一の悪ガキと恐れられているリー・カーターと知り合いになる。
リーはリーで父親がおらず、母親は滅多に帰ってこない家庭で、兄に育てられており、
性格が全く似通わない二人だったが、どんどん仲良くなっていく。
ある時、リーの家で観た映画『ランボー』に、ウィルは衝撃的を受け、彼に憧れを抱くようになる。
ランボーのようになりたい、そう願うウィルに、リーが提案する。
「一緒に、ランボーの息子の映画を作らないか」と。

『リトル・ランボーズ』は、1980年代のイギリスで暮らす2人の小学生が、
自主製作映画の製作を通じて絆を深めていく映画だ。
この時代設定である『1980年代』というのは結構重要で、
インターネット成立前の時代である80年代においては、
映画俳優やアイドルといった存在が、今とは比べ物にならないほどの高みにある存在だった。
ウィルは見るからにひ弱な男の子で、周囲にガンガン立ち向かっていくリーをスゴいと思うが、
それ以上に、映画の中で独りきりで戦うジョン・ランボーに対し、
まるで現実の存在であるかのような強い憧れを抱くのである。

80年代のアクション映画のヒーローはそれほど子どもに影響を与えるキャラクターだったし、
『バックトゥザフューチャー』のようなSF映画に登場する近未来の情景についても、
それがいつか現実になるのではと、無邪気に信じられる時代だった。
それはとても幸せなことだったのではないかと、今でも思っている。


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『テイキング・ライブス』(2004年公開作品)

2024-03-28 05:30:52 | 映画
近所の桜がやっと咲き始めたと思ったら、来週の最高気温は25度まで上がるらしい。
先週はまだまだ寒かったのに、最近は春が短いなぁ。

昨日、2004年公開の『テイキング・ライブス』を観た。
アンジョリーナ・ジョリー主演のスリラー映画だ。


1983年、マーティン・アッシャーという名前の青年が、家出の途中で車にはねられ、死亡する。
以後、1人暮らしの男性が失踪し、遺体が発見されるという事件が、数年おきに発生するようになる。
実は、このアッシャーと言う人物は、子どもの頃に自分よりも兄弟が可愛がられて育ったことから、
他人の人生で生きていきたいという願望を異常なほどに強く持っており、
単身で生活している男性を殺害しては、その人に成りすまして生活を送るという行為を繰り返していた。

アッシャーの行動原理を見破ったFBI捜査官イリアナ・スコットは、
犯行現場を目撃したという画家ジェームズ・コスタの協力を得て、
アッシャーを捉えようと計画を立てる。

粗筋としてはこんな映画である。
他人の性格や行動をコピーして、その人に完全に成り代わってしまう。
そんな人間が、ヤドカリが貝殻を交換するように次々と人を殺してゆき、
熟練のFBI捜査官が彼の犯行を止めようと必死の追跡を続ける・・・
筋書きとしては非常に面白そうであり、
実際のところとても面白い映画になる可能性はあったと思うんだけど、
残念ながら『テイキング・ライブス』はそうではなかった

とりあえず、犯行を目撃したと名乗り出るコスタが怪しさ満開だ。
イーサン・ホークの端正な顔立ちが、逆に「この人犯人ですよ!」と語ってしまっていて、
映画を観た観客の95%は、彼が登場してから5分以内に、真犯人が誰なのか予想できたことと思う。
いったん『コスタ犯人視点』になってしまうと、それから先のストーリーがただただ薄っぺらで、
彼の証言に振り回されて、いるはずのない犯人を追いかけるFBIが滑稽に見えてしまう。

結局コスタは、自分の正体に気が付いた母親を殺して、アッサリ逃走に成功し、
コスタとの子どもを身ごもったイリアナは、何をやっとんねんと怒られてFBIをクビになり、
引退後は、周囲から孤立した一軒家で暮らしていたイリアナをノコノコ訪問したコスタが、
最後はまんまとワナにハマって殺される、というヒネリのない終わり方で、
サスペンス・スリラーとしては、なかなか厳しいレベルの作品だった。

これだけあからさまにコスタが怪しい人物に見えてしまうのなら、
むしろコスタ以外の人物を真犯人にしてくれたら、「おおっ!?」となったかもしれない。
それか、何度も逃走を繰り返すコスタを、イリアナが何十年もかけて執念の追跡を続けて、
定年間際についに犯人確保、とか。
・・・いや、それだとアンジョリーナ・ジョリーがおばあちゃんになっちゃうので、絵的に駄目なのか。


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『少林サッカー』(2001年公開作品)

2024-03-26 06:57:17 | 映画
家にあった『少林サッカー』のDVDを久しぶりに観始めたら、
止まらなくなって、ついつい最後まで観てしまった。

もう20年以上も前の映画なんだなぁ、
映画ではカンフーの達人・シンとして大活躍したチャウシンチー監督も、もう60過ぎか。

映画が好きな人には、何度も何度も観返してしまう映画というものがあると思う。
俺様の場合、『少林サッカー』もそうだが、
『スターウォーズ』の1作目や『エイリアン2』『ロッキー』あたりがそんな映画だ。
共通するのは、苦難のあとに得られる爽快感、といったところだろうか。

公開当時、大ヒットした『少林サッカー』も、逆境を跳ね返して逆転に至るシーンが素晴らしい。
山場の1回目は前半、シンがやる気の無い兄弟子たちを引きずり込んで、初めての練習試合に臨む場面だ。
反則を繰り返す相手チームにボロボロにされるシンたちだが、
極限状態の中で、かつて少林寺で修業をした心を取り戻し、
達人技の連発で一気に圧勝する。

2回目は後半、プロチームとしてトーナメントに出場し、
決勝戦でライバルのデビルチームと戦う場面だ。
薬物で極限までパワーアップしたデビルチームの圧倒的なパワーの前に、
達人ぞろいの兄弟子たちが次々と倒されていく。
急遽、2人目のゴールキーパーになった『鎧の肌』も力尽き、
メンバー不足で敗退かと思われた時、
太極拳の達人であるムイが満を持して登場する。
彼女は、デビルチームの強烈なボールの勢いを相殺することで、ゴールを守り切り、
勝機をつかんだ少林チームは、ついにデビルチームの打倒に成功する。

この2つのシーンの、いわば弓を引き絞るだけ引き絞って、
一矢を放つ爽快感が『少林サッカー』の醍醐味であって、
俺様としては、忘れた頃についつい観返したくなってしまう。
チャウシンチー作品は、2004年の『カンフーハッスル』以来観る機会が無いが。
今も『西遊記』や『人魚姫』等、個性的な映画を作り上げているらしい。
また観てみるかなぁ。



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映画『ミステリと言う勿れ』(2023年公開)

2024-03-22 05:35:08 | 映画
昨年公開された、『ミステリと言う勿れ』の劇場版が、アマゾンプライムで有料配信されていた。
公開時に家族で観たいな~と言っていたのが、結局そのまま流れてしまったのだが、
休日の暇つぶしに、「じゃ、みんなで観るか」となった。

『ミステリと言う勿れ』は、田村由美原作のコミックの実写版映画である。

2022年にテレビドラマとして放送されていたが、
元々の原作が持っていたストーリーの意外性と、菅田将暉らの好演が相まって、非常に面白かった。
主人公の久能整(くのう ととのう)は大学2年生、もじゃもじゃの天然パーマがトレードマークの不思議くんだ。
作品中では探偵役であり、「僕は常々思うんですが」が口癖で、
出来事を論理的にひも解いて、他の人が気が付かない事実関係を洗い出すことが出来る。

劇場版は原作の2巻から4巻にかけての、狩集家の事件を取り上げている。
広島で知り合いになった、狩集汐路という名前の少女、
彼女は名家である狩集家の後継者候補の1人であり、
当主が亡くなった狩集家では、4人の候補者のそれぞれに、敷地内の4つの蔵の手渡し、1つの謎を提示する。
謎を解いたものが次の狩集家の当主になれるルールで、
久能君も半ばなし崩しに、この謎ときに巻き込まれることになる。

話は4つの蔵を舞台にした謎解きかと思いきや、実はこれは導入に過ぎず、
狩集家で過去から続く殺人と、名家の陰惨なルーツを解き明かす本筋にへと続き、
最初は大したことのない事件と思われていたのが実は・・・という
長尺の映画向けのシナリオである。
TVドラマも面白かったが、映画の方も重苦しくなりがちな名家もののストーリーが、
コミカルなシーンを挟みながらテンポよく描かれており、
もうすぐ小学校にあがる次女も含めて、家族で楽しく観させていただいた。

ヨメ様は、 ドラマ『いちばんすきな花』で松下洸平が演じていた春木椿が好きなのだが、
今回の松下洸平の演じる役どころはなかなかにアレなかんじのキャラなので、
色々と複雑な想いを抱えながら観ていたそうな。
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ジャッキーも年を取ったなぁ。。。

2024-03-17 08:15:35 | 映画
往年の大スターであるジャッキー・チェンも御年70歳、
もうすぐ後期高齢者となる年頃である。
そんなジャッキーの近映がニュースに取り上げられて、
昔の彼のカンフー映画にハマった世代は、ちょっとしたショックを受けているらしい。

昨日、Webニュースに掲載されていたジャッキーの写真はこんなかんじだ。

う、うーん・・・そうか、そりゃそうだよなぁ、、、
人間は誰でも年を取る、ジャッキー・チェンも石坂浩二もそこは平等だ。
理屈は分かっちゃいるんだけど、俺様、というか70~80年代に彼のアクション映画が大好きだった世代からすると、

とは言わないにしても、

ぐらいでいてほしいという気持ちになるのである。

ジャッキー・チェンの出演映画については、
70年代の『蛇拳』や『酔拳』等、ヒョロいお兄ちゃんが老師範に鍛えられて超人的なカンフー・マスターに成長する一連のカンフー映画から、
80年代の『プロジェクトA』や『スパルタンX』、『サイクロンZ』等の、ストーリーを重視したアクション・コメディ映画へと進み、
90年代以降はアクションよりも話の内容に比重を傾けた作品を手掛けながら、
時折、「お、まだまだジャッキーは元気だな!」と思わせてくれる映画を発表しては、健在ぶりを示してくれる。

中国という国に対する彼の思想は、時折物議を醸しだすが、
だからと言って、子ども時代にTVの映画番組で繰り返し見たカンフー映画の中で、
彼から与えられた感動や夢が色あせるものではないし、
この先10年、20年と元気で頑張ってほしいと思うのである。

ちなみに、俺様の好きなジャッキー映画というと、
1位『酔拳』
2位『蛇拳』
3位『カンニングモンキー 天中拳』
となる。
なんか70年代の映画ばかりになってしまったが、
天中拳あたりは日本公開は80年代に入ってからで、
中学1年生の時に劇場へ見に行った覚えがある。

なお、この時代のジャッキーの映画にやたらと出まくっていた名脇役に、
この人↓がいる

ジャッキーではなく、やかんを持った人の方だが。
この人の飄々とした演技が好きで、登場すると無暗に喜んでいた。
石天(ディーン・セキ)さんという俳優さんだそうで、
現在は実業家としてご活躍中とのこと。
石天氏も元気で頑張っていただきたい。









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「プロメテウス」

2024-02-23 22:24:36 | 映画
昨日見た映画の2本目は「プロメテウス」だ。

リドリー・スコット監督による、2012年公開のSFホラー映画。
1979年に公開された「エイリアン」の前日譚的な位置づけで、
「エイリアン」のオマージュと思われる映像が散見される。

2089年、人類の起源を示すものと思われる太古の壁画をヒントに、
宇宙探検隊が組織され、惑星LV-223へと向かう。
そこには遺跡っぽい謎の何かがあって、どうもそこを探ると人類の起源を知ることができるかもしれないらしい。
宇宙船の船長の助言を聞き流し、遺跡の探索に赴く探検隊のメンバー。
ギーガー的な遺跡の中には、2000年前に死亡した宇宙人達の死体が山ほど転がっていて、
過去に「エイリアン」を観たことのある人なら、すぐさま宇宙船に引き返して地球へ出発するだろうが、
野心に溢れた探検隊の面々は、宇宙人の遺体を宇宙船に持って帰ったり、
過去の作品よろしくアンドロイドが暗躍したり、
寄生帯に取りつかれかけたクルーの一人が仲間に焼き殺されたかと思ったら、
完全に取りつかれた上に超人的なパワーを手に入れて暴れまわったり、
挙句の果てには人類創世の謎を教えてもらおうと蘇らせた宇宙人が、さらに豪快に暴れまわったりで、
探検隊が散々な目に合うというストーリーは、これまでと同様と言ったところでまぁ及第点なのだが、、、、

この映画、観るのであれば吹き替え版よりも字幕版を強く強くお勧めする。
主人公の女性科学者エリザベス・ショウの声を充てているのが剛力彩芽さんなのだけれども、
控えめに言ってひどい、、、他がちゃんとしているだけに、主役だけ素人並だと目立って仕方がない。。
というか俺様、剛力さんの吹き替えがひどすぎて、
映画の中盤まで、ショウが主役って気が付かなかったよ、、、、
そのうち死んじゃう脇役の1人だと思ってた

途中でリプリーみたいに異生物に寄生されてしまう展開になるのだけれども、
ここであっさり死ぬと思ってました。。。そうか、主役だったのか

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「65/シックスティ・ファイブ」

2024-02-22 09:04:37 | 映画
今日から3連休だ!!
という訳で、昨日夜更かしして観た映画を2本。

1本目は「65/シックスティ・ファイブ」

スターウォーズ・シリーズで、カイロ・レンを演じたアダム・ドライバーが主演のSF映画だ。
この映画には、我々人類は一切登場しない。
6500万年前の恐竜時代の地球に不時着した、
2人の宇宙人の脱出劇を描いた作品だ。

アダム・ドライバー演じるミルズは宇宙船の操縦士、
一緒に地球からの脱出を目指す少女コアは、宇宙船の乗客の生き残りだ。
隕石との衝突事故で墜落した宇宙船は、船体が真っ二つに分かれてしまい、
ミルズたちは脱出ポッドの残るもう半分の船体を目指して15キロの道のりを進んでいくことになる。
6500万年前といえば恐竜時代真っ盛りであり、
さらに言うと、実は彼らが墜落したタイミングは、
恐竜たちの大絶滅イベントと言われている、巨大隕石の衝突直前なんである。
そもそも宇宙船が破壊されたのもこの隕石が原因だったりして、
マゴマゴしていると2人も隕石衝突に巻き込まれてあの世行きだ。

そういうわけで必死の逃避行となるミルズたちの行方に立ちはだかるのは、
ティラノサウルス・レックスを始めとするお馴染みの恐竜の皆さん。
何しろ人型のキャラクターが、回想シーンを含めて3人しか登場しないので、
恐竜が頑張ってナンボの映画である。
クライマックスは隕石の衝突シーン、ラストは脱出後の人類の勃興へと繋がっていく。
決して大作感は無いが、スピード感や緊迫感はしっかり伝わってくる、飽きさせない映画だ。


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