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そして、なにもない。


先週の夕方のテレビによると、韓流スターのリュ・シウォンが日本に来たら、
よく寄るのが「ドン・〇ホーテ」だと言っていた。
韓流スターへの興味はないが、ドン・キホー〇に関する話題が出たことで、
意識がテレビへと向いていた。
10数年前、深夜でも液晶テレビが買える郊外型の大型ディスカウントストア店を、
見かけたとき、NAも素直に喜んだものだった。
「見慣れないもの」「目新しいもの」。
それが、新鮮に思えた。
当時は、深夜にまで営業する大型店舗が持つ問題点に関して、あまりに無知でもあった。

数ヶ月前、米国の大型ショッピングストア「ウォールマート」の
ドキュメンタリー映画を見る機会があった。
郊外の都市や町に、安売りの大型ショッピングストアが出来ることで、
その周辺の小売店などは厳しい価格競争に破れて、衰退していってしまう。
このような大型ショッピングストアは、
地域に還元するようなシステムでもないので、地元の産業をも衰退させていく。
そうやって、仕事を失った人達には、次の雇用先を考えようにも、
ウォールマート以外の選択肢はなく。
低賃金での労働に従事する以外に、選択肢のない状況へと追いやられてしまう。
深夜にまで及ぶ営業時間に対して、人件費負担を軽くするため、
ウォールマートの従業員は少なく。
従業員、個々人の負担は、大きなものになる。
そして、深夜まで営業している店なのに、店員も少ないともなれば、
浮浪者などがフラフラと入り込んでしまう。
この状況は、店舗内の保安だけでなく、地域の治安を不安定にもするため、
店舗や買い物帰りの客を狙っての万引きや窃盗も多発させていく。
企業収益は高くても、店舗や地域の状況を改善されるために、還元されることはなく。
その恩恵は、経営者一族と株主だけが享受しているのが実態だった。
「そこしかない。それしかない。それだけしかない。」
「そして、なにもない。」
ウォールマートの問題は、米国(アメリカ)だけの話?
どうも、そうは思えない。




追記:
深夜でも、ハデな音楽が鳴り響く店内に、店員の姿はなく。
店外の駐車場や店内を、目的もなく、未成年の男女がフラフラと歩き回って、
予算もないのに、物色している光景などを見るようになってから、
深夜にテレビが買える店に寄ることはなくなった。
「需要」と「供給」?
「供給」を維持するためだけに、
意図的に「需要」を生み出しているだけの状況にも思えてしまう。
外国のスターを失望させたくはない。
しかし、実情も知って欲しいとも思ってしまう。


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