タイ国の保健省は、ここのところ 先頭に立って医療用大麻の推進に注力しています。
大麻の葉や茎をタイの麻薬植物のリストから除外した麻薬法が、12月9日に発効したことを
受けたことによるものでしょうネ。 医療用大麻の栽培および加工の推進は、コロナウイルス
感染の影響によって受けた経済的なダメージからの回復を図る一つの選択肢でもあり、
また、医療用大麻の推進は、2022年における保健省の重点政策の一つになってもいます。
<アヌティン保健相>
11日、ナコンパトム県で開催された医療大麻の推進イベントでアヌティン保健相は、
“以前は、大麻の葉・茎・根だけが合法的に使用することが出来きた。22年からは
大麻の花・つぼみ・種子を含めた全ての部分も、合法的使用が許可されたので、
医療用大麻を活用したメディカル ツーリズムを より推進したい。“ と述べています。
また、ナコンパトム県に医療目的の大麻活用方法など学べる大麻学習センターを開設する
予定とのこと。完全に合法化されたクラトムと共に大麻も、国の新たな政策として生産の
促進を加速させ、それにより経済と農業を活性化させることを目的する、としています。
さらに同省の医療・代替医療開発局のクワンチャイ副局長は、“ハーブのように使用し始めた
タイの大麻が、国外内において人気を博していることから、『文化省が大麻をユネスコの
「無形文化遺産」として登録することを目指している』ことも明らかにしています。
記憶に新しいのは、確か2019年に、タイ保健省とタイ文化省が協力し、タイ式マッサージが
「無形文化遺産」に登録されています。でも大麻が「無形文化遺産」になるものなのでしょうか?
クワンチャイ副局長は、ユネスコがタイの大麻を「無形文化遺産」として登録してくれれば、
より大麻の評判を広められ、タイの医療大麻を健康に役立つことを訴求できる、と語ります。
タイ文化省は第一段階として、タイの大麻30種を「タイの国家知恵遺産」に登録し、来年
3月までに登録手続きを進め、23年にユネスコ登録を申請する予定だ、としています。
大麻に含まれる有害成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)は、幻覚作用や記憶への影響、
学習能力の低下などをもたらす、と言われています。世界保健機構(WHO)は、THCの大麻抽出物が
基準である 0.2% 以上含まれると、麻薬物質とみなされると、しています。 果たして、タイの
保健省は この基準をしっかり管理してゆけるのか、タイの一部の有識者は案じているようです。
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