雀の無類の動物好きは、自他共に認めるところであります。今日はそんな雀さんの飼う、愛らしい動物たちのなかから雄鶏のハクさんを紹介します。
ある日、雀はサンタさんに「ニワトリをください!」とお願いしました。
それも、ヒヨコがかわいい!とか、卵産んでもらうの!とか、
そういうなまっちょろい考えではありません。
雀は鷹匠になりたかったのです。
あの、雪原を舞い、兎を捕らえる鷹の勇姿に憧れたのです。
同じ鳥なのだから、できないことはなかろう。
幼い雀さんは、小さなヒヨコに雪原の猛者の素質を見いだしたのでした。
雀はヒヨコを、ときに優しく、ときに厳しく、大切に大切に育てました。
ついにヒヨコは立派な雄鶏に。
鶏は、天高く舞い上がり、松の木のてっぺんに留まれるようになりました。
肉も好んで食べるようになりました。
そして、
庭にいる者なら、誰彼かまわずに跳び蹴りをくらわすようになりました。
我が家の生態系の頂点に君臨する、そうまさに鷹。
家族がなんと言おうと雀は満足なのでした。