金曜ロードショーで『紅の豚』を観ました。
いや~懐かしい。最後に観たのは小学生のときだった気がします。
今、久しぶりに観ると、全然違う風に受け取れました。
小さい頃には気づかなかった深いところが見えたり、当時と違う感じ方をしたり、すごく新鮮でした。
子供のときも、大人になってからも、それぞれに楽しめるというのはすごいことだと思います。
『ラピュタ』とか『風の谷のナウシカ』とかに比べてスケールが小さかったし、あのころはすごく好きという作品ではなかったのですが、今回観て一変しました。
なんか・・・すごくいい。マイベストジブリかもしれません。
画も綺麗だし、ほのぼの感がなんとも言えないですね。
キャラクターも生き生きとしていて。それにあのラスト・・・素晴らしいですね。
これ!といった強いメッセージがあるわけではなく、見ている人に「さあさあ、考えて!」って言っている感じがしないんです。ただ面白い。
真っ白な落書き帳のように、見る人が自分の中で自由に線を書き、色をつけられる。そんな感じがします。
だからこそ老若男女問わず愛されるのでしょう。
豚っていう設定もすごいですよね。
豚がいる画というのは絶対に自然ではないけれど、小さい頃はまったく意識してなかったです。
今観ても、「そっか、豚になっちゃったのね。」って違和感がない。それ以上に、愛すべきキャラクターとして生きている。
雀は『山月記』に似てるなと思いました。読んでもらえば分かるのですが、ある男が虎になっちゃう話なんです。
はい、よく分かりませんね。百聞は一読にしかず、読んでみてください。
さて、雀さんはもともと、ジブリ作品が大好きですよ。
とくに『もののけ姫』にどっぷりとハマりましたね。
それはもう、ビデオがすり切れて見れなくなるまで見続けました。
台詞も一字一句言えるくらいで、当時ではめったに日常会話に出てこない「オタク」という称号をつけられたほどです。
それでも今観たらきっと、今まで観たことない『もののけ姫』があるのでしょう。
うーん・・・ジブリすごい!
でも、最近のジブリ作品はちょっと違うかなと思います。
確かに映像はすごく綺麗で、ストーリーは奥が深くて、壮大で・・・でも、『千と千尋の神隠し』や『ハウルの動く城』や『ゲド戦記』の数時間より、『ナウシカ』や『紅の豚』や『平成狸合戦』の数時間のほうが楽しいです。
何かこう・・・辻褄が合わないというか、しっくりこない感じがします。
ずっと観てきて大好きだったものが、だんだん変わってきてしまう。なんだか寂しいですね。