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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

シックハウス

2013-10-14 07:26:30 | 建築雑談

平成15年より、住宅は化学物質を揮発する材料に対して使用制限がかけられたり、家中の空気が2時間に1回入れ替わるような換気設備を設けたりすることが義務付けられました。

化学物質の主役はホルムアルデヒド。

いわゆるホルマリンです。

住宅の材料に多く含まれていたホルムアルデヒドは、目まいや頭痛を引き起こし、発がん性の疑いがある物質でもあることから使用制限がかかりました。

ちょうどこの頃から健康住宅ブームが栄え、自然素材や無垢材をテーマにした住宅が増え始めたと思います。

しかし、皆さんの生活において住宅が与える影響なんて、多いけど100%ではないですよね。

自然素材をふんだんに使ったから、健康になるとか、ましてや長生きするなんて、あるはずがありません。

ホルムアルデヒドは住宅建材に含まれているばかりではありません。

カーテンや衣類にも含まれています。

特に形態記憶加工の衣類等に。

かつて、新築住宅の初めて踏み込んだ時の「これが新築の臭いだぁ」と喜んでいたのが、実はホルムアルデヒドだったわけですが、

初めて衣類を来た時の「パリッとしていていいねぇ」というのも、ホルムアルデヒドが含まれています。

だから、特に気にされる方は一度洗濯してから着るのがいいでしょう。かなり減ります。

あまり、気にならない方は、まぁ、それなりに。

で、悪役に成り下がったホルムアルデヒドですが、実はまだ可愛い方です。

発がん性を気にするのであれば、アルコールやたばこの方がよっぽど悪玉でです。

発がん性の疑いがあるではなく、発がん性のある物質ですから。

本物です。

引っ越ししてきて、新築祝いに新しい服着て、お酒飲みながら「健康住宅カンパーイ。無垢のフローリングはやっぱり気持ちいいね」なんて言ってたら、その瞬間はNGなわけですね。

それをやめましょうという話ではないんですけど、

いろいろと理解が必要みたいですね。

私も洋服やお酒が好きですから。


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