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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-06(soho)】転ばない試み-グランドピアノがある小さい家-

2017-05-03 21:14:45 | ministock-06(soho)
延べ床面積20坪のお住まいなんですけどね。
図面が優に100枚を超えています。

住まいは面積では語れません。
住まいは機能があって語れると考えています。

その機能の積み重ねが図面の枚数にも反映されているんじゃないかと。
なんのための機能かと言えば、シンプルに過ごすための機能です。

引っ越した時にあれこれと出っ張らない暮らしを心掛けています。

その中でもミニストック-06では新しい試みを組込んでいます。
昨年に一度アイディアをご紹介しました。
夏期における床下の湿気対策として、ダイレクトゲインを入れる方法です。

ミニストック-06において、それを採用しました。
まぁ、大分変なところに。





ところで、

何言ってんの?と思われるかもしれませんが、私は洗面器の正面には窓を優先します。(なるべく)
鏡じゃなくて。





当然、近くには鏡もありますが、理由は自然光に写るお顔を鏡で見ていただきたいから。
という事で、一番上の画像の通り、ミニストック-06も洗面器の真正面はガラスです。
(建物の断面図です。薄いグレーが洗面器で、水色がガラスです)

ところが、変ですよね。
ガラスの正面に洗面器が浮いているような図面です。
その変な感じを実際に作ります。

洗面器の下まで伸びたガラスですが、そこから入った日射は床下に直接差し込みます。

これにより、夏期冷えすぎてしまう床下を日射によって暖めてしまおうという魂胆。
床下を日射で直接暖めることで、床下の相対湿度を上げて、カビにくくしようという狙いです。
冬期のこの窓からのコールドドラフトですが、床下暖房された空間に直接なだれ込みます。
これにより、床下暖気が押し出される形になって、空気の循環が自然にかつ積極的に生まれればと考えています。

まぁ、この日射だけで都合よく暖まるわけではないので、補助的な役割と考えいますが。
準防火地域なので、紫外線のカット率は80%程度です。
断熱材を傷めないような工夫を加えて、なんとかうまくいけばなぁと考えています。

お顔も美しく。
床下も清潔に。
冬も過ごしやすく。
一つの窓でいくつもの役割。
機能をどんどん付け加えるのが、ネイティブディメンションズ流。

っていうか、まずはうまくいくといいんですが。









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