10月より住宅瑕疵担保履行法が施行されています。
これは、施工業者へ保険の加入を義務付ける事により、万が一施工ミスで瑕疵の事故が発生した場合にその補修等の費用は保険で補償されるという法律です。(供託の部分は、この記事内では省きます)
昨年交付されてから相当アナウンスされているので聞いた方も多いはずですし、現にすでに施行されているので、加入されている方もいらっしゃるかと思います。
ただし、1点注意が必要です。
この瑕疵保険は、あくまでも施工業者が施工時に起こした瑕疵に対しての保険となります。
じゃあ、それ以外に何があるの?と言われそうですが、
最初から設計が間違っていて施工業者が間違った設計図通りに作った場合、かつ、その部分が原因で不具合が発生した場合に瑕疵保険は下りないんです。
理由は、設計ミスであって施工ミスではないから。
お客様にしたら、きつい冗談にしか思えません。笑えませんけど。
そんな万が一の為にと言う事で、設計ミスが起因する不具合を補償する保険があり、当事務所ではそれに加入しています。
何があろうとも自腹を切りますという太っ腹な事務所であればいいんですが、第3者からの補償を得る事でお客様に安心していただきたいので、当事務所では「建築士賠償責任補償制度」(けんばい)に加入しております。
当然そんな保険を使わない為に、当事務所では構造計算等の各種計算を行い、お客様にそれを確認頂いてからご契約頂いている訳です。
当たり前のことを書きました。そして、現在計画中の方がいらっしゃれば伺いたいのですが、ご契約前に構造計算やそれに代わる構造伏せ図等の説明を、設計士や施工店から受けていますでしょうか。構造以外にも、熱損失係数などの省エネに関する事もあるかと思います。
標準仕様がどうたらって話じゃないですよ。
今回建築する建物の計算結果についてです。
「べた基礎で4寸柱が標準仕様なのでご安心ください」←この言葉、聞き覚えがありませんか?
「次世代基準相当の断熱材が標準仕様なのでご安心ください」←この言葉、聞き覚えがありませんか?
使う材料が標準仕様で統一されていても、プランが違えば構造、省エネ等各種計算結果は絶対に違います。
だから、その標準仕様を元に、計画する建物を計算しないといけないんです。
絶対に説明を受けた方がいいですよ。
不具合は出ない方が良いに決まっているんですから、ご契約前に知る事は大切です。また、伝える事も大切です。
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