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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

新潟花街

2018-07-07 23:32:56 | 建築士会
雨の七夕の今日。建築士会新潟支部主催で新潟花街の街歩きを実施してきました。

昨年の続編で、今年のメインは新潟花街が誇る料亭「鍋茶屋」の建物見学と「旧斎藤家別邸」でのお抹茶体験。


新潟大火を繰り返しながら、明治43年に現在の建物に落ち着いた鍋茶屋。
新潟市の超ど真ん中にあるとは思えない場所。
普段は建物見学絶対NGで、この先もたぶん実現しないだろうという超特別公開です。

そこは単なる古い建物ではなく、当時のモダンを残す強烈な建物でした。

イタリアの間

明治時代とこの内装が全く結びつきません。
道路からは全く想像できませんでしたが、


庭の奥にモダンな建物が隠れていました。


当時からのトイレ。
全く古さを感じさせない雰囲気に圧倒されます。

張りぼてじゃない本物の圧力。


花街建築とは、こういう事なんですよ、というスケールの大きさにただ圧倒されるばかり。
ため息が止まりませんでした。

本日、他の撮影許可が出なかったので、皆さんにはご紹介できませんが、別棟(昭和13年築)3階にある200帖の大広間は完全にタイムスリップ。
芸妓の舞を楽しむ遊びは、完全に異空間でした。


齋藤邸別邸は、文字通り本宅ではありません。

ひたすらに庭を楽しむために作られた別邸。
もてなすための建物。


約6m間隔の柱ですが、極限まで細い材料が使われています。

庭を邪魔しないため。

そして、新潟地震でびくともしなかった建物。
造作一つ一つに大工さんの魂が感じられる建物でありながら、今の理屈では説明しきれない耐震性。

頭をはたかれるようなインパクトです。


そのお庭を眺めながらのお抹茶体験。

雨模様の七夕ですが、湿った苔が鮮やかな深緑を出していて、星空に負けない景色だなと感じながら無事、街歩きを終えることができました。

新潟の街の素晴らしさを体験したい方、ご案内しますよ。

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