「十七人の忍者」「十三人の刺客」
「十一人の侍」など60年代の東映時代劇
終焉時に量産された集団抗争時代劇を
連想させる題名「十一人の賊軍」を観た
それもそのはず、「仁義なき戦い」の
名脚本家笠原和夫氏が60年前に350ページ
に及ぶ脚本を書き上げたが、岡田茂(後の
東映会長)に結末が悪く映画化は出来ない
と、こきおろされ、頭に来て350ページの脚本
をビリビリに破り捨てた為、笠原氏の
脚本は残っておらず、 唯一16枚のプロット
から、新たに脚本を書いたという代物で
笠原氏の脚本の様に、思わせているが原案
である。時代は江戸末期。舞台は新潟県
新発田藩での出来事。戊辰戦争に巻き込まれ、長州、薩摩の新政府軍(官軍)に付く
予定が、近所の長岡藩などの旧幕府軍の
突き上げにより右往左往し、砦を守る為
10人の罪人に成功したら無罪放免という
人参をぶら下げて、チーム10人が
死闘を繰り広げるストーリー。悪党の面子は
イカサマで金を巻き上げていた尾上右近
恨みで放火した鞘師里保。医者かぶれで、
密航を図った岡山天音。さむらいの妻と
できてしまた二枚目一ノ瀬颯。女房を暴行
した侍を殺した山田孝之。相撲取り。ジジイの
侍。などの罪人に藩の侍、野村周平と仲野太賀
が加わり、官軍との砦での攻防をする。
千葉に吊り橋などのオープンセットを組み
大ロケーションを敢行。アクションは、それ
なりですが、吊り橋や砦の大爆破など迫力満点
時代劇初の仲野太賀が、良い立ち回りで
1人気を吐く、新旧十三人の刺客で嵐寛寿郎や
松方弘樹のような見事で、ダイナミックな
殺陣を見せてくれるジジイ本山力には
目を見張った。官軍には玉木宏など主役級を
配し、藩の策士家老に阿部サダヲが、阿部サダヲ
の娘と野村周平との件と自害のシーンや
阿部サダヲの切腹中止のシーンは、カットで
よかったと思う。阿部サダヲの何人もの
首斬りシーンは、鬼気迫るものがあり、鞘師里保
の最後の計らいとはすっぱな演技が
なかなかだと思ったオイラの批評は⭐️⭐️⭐️