猫面冠者Ⅱ

主に東洋大学を中心に野球・駅伝などの記録・歴史・エピソードなどなど…。

“通算一勝”の投手陣で年間グランドスラム=東洋大野球部の歴史ーエピソード編⑩

2008-12-31 08:51:00 | インポート
過去、春秋二回のリーグ戦と大学選手権、神宮大会の全てを制覇する年間グランドスラムを達成したのは、今年の東洋大が四校目(近大は二回達成しているので回数では五回目)。達成校は以下の通り。


年 度    校 名  主な投手選手権決勝神宮大会決勝
昭和47年関西大学山口高志(四年)1-0慶応大1-0法政大
平成 元年近畿大学酒井光次郎(四年)・西原英基(四年)10-7専修大3-1立教大
平成 9年近畿大学清水章夫(四年)・宇高伸次(三年)2-0亜細亜大1-0法政大
平成14年亜細亜大学木佐貫洋(四年)・永川勝浩(四年)2-1早稲田大5-3東北福祉大
平成20年東洋大学上野大樹(四年)・乾真大(二年)7-5東海大3-2東北福祉大

今年の東洋大は春のリーグ戦開幕時点での投手陣の通算成績は“1勝1敗”=四年生の上野投手に勝敗がついていただけで他の投手陣は通算0勝0敗だったのである。

S47年の関大・山口高志投手は四年間で通算48勝をマークした“関西の記録男”、H元年の近大・酒井投手は前年も春秋制覇の立役者となった実績をもっていた。H14年の亜大は春開幕時点で木佐貫1勝、永川3勝。
不明かつ微妙なのがH9年の近大で、清水投手は三年時から、宇高投手は一年秋からベンチ入りしていたが、前年まで今井圭吾(後日ハム)、竹岡和宏(後ソフトバンク)らがいたので投板機会は少なかったようだ。

東洋大も昨年は大黒柱の大場投手がいた為でもあるが、いずれにせよ“通算1勝の投手陣”で達成したグランドスラムなのである。

開幕前の下馬評は必ずしも高くはなかった東洋大が果たした史上四校目のの年間グランドスラム達成。
年は改まっても末永く記憶にとどめておきたいものである。

*平成元年の近大は、今はなくなっていしまったアマチュア野球王座決定戦にも優勝して年間五冠である。
また、前年も春・秋リーグ戦と大学選手権を制覇していたが、神宮大会は天皇陛下の御病気により中止となってしまった。従って二年間では”無敵の八冠”である。

*関大が初めてグランドスラムを達成した昭和47年の神宮大会では、第二球場で行われていた久留米大対明大戦が4-4のまま延長戦にはいり11回の時点で日没。すでに試合の終わっていた神宮球場に移動して試合を続行し、延長13回6-5で久留米大が勝ち、井上明(現朝日新聞記者、甲子園で三沢・太田幸治と投げ合った松山商の投手)らを擁する明大が初戦敗退する番狂わせとなった。


本当は“史上初”を冠したエントリーで今年を締めようと思ったのですが、前記の通り平成九年の近大が不明なので確定できませんでした。いずれにせよ自慢するほどの“記録”では無いかもしれませんが・・・。

いろいろと愚にも付かぬ事ばかり書き綴ってきた一年でしたが、お付き合いいただきありがとうございました。

来年もよろしくお願い申し上げます。


どうぞ皆さま、良いお年をお迎えくださいませ。



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『大学野球』の表紙を飾った東洋大選手=東洋大野球部の歴史ーエピソード編⑨

2008-12-28 14:39:00 | インポート
今年は春・秋とも週刊ベースボール増刊『大学野球』誌のリーグ戦決算号では東洋大ナインの集合写真が表紙を飾ったが、優勝したのだから当然のことではある。出来れば来年は“展望号”の表紙を賑わせて欲しいものだ。

筆者の手元には78年・82年及び91年以降の全巻は残っているが、東洋大の選手が表紙になっているものは次の二冊しかない。

82年秋季リーグ戦展望号
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*大学選手権で決勝タイムリーを打たれた法大・銚子選手と対談している。


92年春季リーグ戦展望号画像





















*一年春のリーグ戦でいきなりMVPに輝いた銭場一浩投手。早大・織田淳哉投手とゴールデンルーキーが表紙。



1982年秋及び1991年以降の週刊ベースボール増刊『大学野球』誌表紙(決算号は除く)

82年秋仁村徹(東洋大)  銚子利夫(法大)
~ ~ ~ 
91年春 落合英二(日大) 若田部健一(駒大) 古葉隆明(慶大)
91年秋 若田部健一(駒大) 三輪隆(明大)
92年春 織田淳哉(早大) 銭場一浩(東洋大) 
92年秋 大森篤(早大) 小久保裕紀(青学大) 鶴田泰(駒大)
93年春 仁志敏久(早大) 小久保裕紀(青学大)
93年秋 滝口正嗣(早大 仁志敏久(早大)
94年春 織田淳哉(早大) 河原純一(駒大)
94年秋 織田淳哉(早大) 山内泰幸(日体大) 河原純一(駒大)
95年春 荒井修光(早大) 井口忠仁(青学大) 高木大成(慶大)
95年秋 長嶋茂雄(立大OB) 六大学70周年
96年春 井口忠仁(青学大)
96年秋 井口忠仁(青学大)
97年春 高橋由伸(慶大)
97年秋 川上憲伸(明大) 高橋由伸(慶大)
98年春 上原浩治(大体大) 矢野英司(法大)
98年秋 矢野英司(法大) 二岡智宏(近大) 上原浩治(大体大) 集合写真
的場直樹(明大) 藤井彰人(近大) 阿部慎之助(中大)
愛敬尚史(帝京大) 佐藤毅明(日大) 佐藤宏志(亜大)
宇高伸次(近大) 吉見宏明(立正大) 砂塚陽介(明大)
西澤祐介(法大) 吉野誠(日大) 的場寛一(九共大)
板野慎士(駒大) 赤尾秀幸(立大) 山村路直(九共大)
山下勝己(近代
99年春 バット グラブ ボール 野球道具と大学野球聯盟旗
99年秋 藤井秀悟(早大) 田中総司(立命大)
00年春 山田秋親(立命大) 阿部慎之助(中大)
00年秋 山田秋親(立命大) 阿部慎之助(中大) 廣瀬純(法大)
01年春 喜多隆志(慶大) 石川雅規(青学大)
01年秋 石川雅規(青学大)
02年春 村田修一(日大) 長田秀一郎(慶大) 和田毅(早大)
多田野数人(立大) 後藤武敏(法大)
02年秋 和田毅(早大)
03年春 ユニフォーム(慶大) ユニフォーム(早大) 早慶戦100年
03年秋 鳥谷敬(早大)
04年春 一場靖弘(明大)
04年秋 那須野巧(日大) 田中浩康(早大) 大松尚逸(東海大)
染田賢作(同大) 池辺啓二(慶大)
05年春 鳥谷敬(早大)
05年秋 武内晋一(早大) 福田聡志(東北福祉大)
岡崎祥典(慶大) 宮本賢(早大)
高市俊(青学大) 大隣憲司(近大)
06年春 宮本賢(早大) 大谷智久(早大)
大隣憲司(近大) 金人憲人(立命大)
06年秋 高市俊(青学大) 大隣憲司(近大) 大引啓次(法大)
07年春 斎藤佑樹(早大) 斎藤佑樹(早大)
07年秋 村松伸哉(国学大) 斎藤佑樹(早大)
08年春 細山田武史(早大) 上本博紀(早大) 斎藤佑樹(早大)
松本啓二郎(早大)
08年秋 荒木郁也(明大) 岩田慎司(明大) 野村祐輔(明大)



*手元にない80年代のもので東洋大選手が表紙になったことはあるかもしれない。

92年春の銭場一浩投手以来、展望号の表紙から遠ざかっているのは何とも寂しいものである。(もっとも優勝から遠ざかるよりはいいけれど)

来年こそは“某大学の人気投手”から表紙の座も奪い取って欲しい!!。




おまけ:仁村徹選手が表紙の82年秋の展望号・六大学選手名鑑早稲田大学のページには、今はタレントのこの方もいた・・・・。
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おまけ2:91年秋季リーグ戦展望号
(“日本一・東北福祉大のドラフト4人衆”は斎藤隆、作山和英、浜名千広、伊藤博康)
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動画:試合終了!~挨拶に見る〝優勝経験値UP度〝~=東洋大野球部の歴史ーエピソード編⑧

2008-12-26 08:42:00 | インポート
年間グランドスラムを達成し、四回の優勝を経験した今年の東洋大野球部。そのうち三回を動画に収め、本ブログでご覧頂くことができた。あらためてその場面を見直してみると、試合終了後応援席に挨拶をする選手たちの様子に、蓄積された“優勝経験値”の表れが窺える・・・。

秋季リーグ戦:対青学大二回戦
<script language="JavaScript" type="text/JavaScript" src="http://f.flvmaker.com/mcj2.php?id=mMxcPpC7XhMULHK_GXIJNlqx2ByJyosk7NOmWRY4gkBMBa53i.lFQs&logoFlg=Y"></script>
普段のリーグ戦試合終了。ホームプレートをはさんで対戦校と挨拶を交わした後、振り返って二、三歩進んで応援席に向って一礼・・・勝っても負けても行われる、ファンにとっても見慣れた光景である。



 ②大学選手権決勝:対東海大、優勝
<script language="JavaScript" type="text/JavaScript" src="http://f.flvmaker.com/mcj2.php?id=uUxcPpC7XhMULHK_GXIJNlqx2ByJyoss7NOmWRY4gkCKaVWPIXlFQs&logoFlg=Y"></script>
一旦、いつもどおりホームプレート近くで並びかけて、部長に促されスタンド前へ・・・。



秋季リーグ戰:対亜大三回戦、優勝
<script language="JavaScript" type="text/JavaScript" src="http://f.flvmaker.com/mcj2.php?id=7hxcPpC7XhMULHK_GXIJNlqx2ByJyos57NOmWRY4gkDHD_XPLVlFQs&logoFlg=Y"></script>
やはり習慣として身についているのか、ホームプレート付近に並ぼうとしてしまう・・・。スタンド前での整列もちょっとぎこちない。



神宮大会決勝:対東北福祉大、優勝
<script language="JavaScript" type="text/JavaScript" src="http://f.flvmaker.com/mcj2.php?id=5fxcPpC7XhMULHK_GXIJNlqx2ByJyos37NOmWRY4gkgoae30kelFQs&logoFlg=Y"></script>
そして、今年四回目の優勝となった第39回明治神宮野球大会。大野主将の一声でまっすぐスタンド前へ。整列ももはや慣れたもの・・・。

この“経験値”をいつまでも受け継いでいって欲しいものである。


*YouTubeの下記URLでtoyo-jinguuさんが撮影した春のリーグ戦優勝の場面を見ることができます。そこには整列の時に右往左往する“優勝初心者”のマネージャー君の姿も・・・。
http://jp.youtube.com/watch?v=Cy6XXpr6jQQ&feature=channel_page

*野球部にとっても“経験値”ゼロだった時の優勝シーンはこちら
(この時は監督を胴上げすることしか頭になかったようだ・・・。) 
</object>
http://jp.youtube.com/watch?v=pkzFYa4nOgA


(この試合の詳細は下記エントリーに。他の動画もあります。) 
  ↓   ↓   ↓
生中継された初優勝=東洋大野球部の歴史-エピソード⑥



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東都大学野球、同一ポジションでの連続ベストナイン

2008-12-21 13:22:00 | インポート
平成二十年秋の東都大学野球リーグ戰でベストナイン捕手に選ばれた大野奨太選手は、これで四季連続でのベストナイン捕手選出となった。捕手としては専修大・中尾孝義選手以来二人目である。

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そこで、東都大学野球で同一ポジションの連続ベストナイン受賞者について調べてみた。以下は三季以上連続で選出された選手の一覧である。


氏名 所属 ポジション 回数 期間
白井 一幸 駒澤大 二塁手 5 S56秋~S58秋
奈良原 浩 青学大 遊撃手 5 S63秋~H2秋
中尾 孝義 専修大 捕手 4 S52春~S53秋
大野 奨太 東洋大 捕手 4 H19春~H20秋
松村 正晴 駒澤大 二塁手 4 S36秋~S38春
石毛 広典 駒澤大 遊撃手 4*1 S50秋~S52春 
井口 忠仁 青学大 遊撃手 4       H6秋~H8秋
二宮 至 駒澤大 外野手 4 S49春~S50秋
真中 満 日本大 外野手 4 H3春~H4秋
阿波野秀幸 亜細亜大 投手 3 S60秋~S61秋
高市 俊 青学大 投手 3 H17春~H18春
新宅 洋志 駒澤大 捕手 3 S38春~S39春
大矢 明彦 駒澤大 捕手 3 S42秋~S43秋
道原 博幸 芝工大 捕手 3 S45春~S46春
中沢 邦男 日本大 捕手 3 S46秋~S47秋
三沢 今朝治 駒澤大 一塁手 3 S36秋~S37秋
塩沢 誠 専修大 一塁手 3 S40春~S41春
中塚 政幸 中央大 一塁手 3 S41秋~S42秋
武智 勇治 駒澤大 一塁手 3 S50春~S51春
藤谷 大樹 亜細亜大 一塁手 3*2 H11秋~H12秋
高木 豊 中央大 二塁手 3 S54秋~S55秋
井端 弘和 亜細亜大 二塁手 3 H8秋~H9秋
中畑 清 駒澤大 三塁手 3 S48春~S49春
松本 敏郎 亜細亜大 三塁手 3 S55春~S56春
村田 修一 日本大 三塁手 3 H12春~H13春
大橋 穣 亜細亜大 遊撃手 3 S41秋~S42秋
広瀬 哲郎 駒澤大 遊撃手 3 S56秋~S57秋
正垣 泰祐 日本大 外野手 3 S40春~S41春
栗橋 茂 駒澤大 外野手 3 S46春~S47春
藤波 行雄 中央大 外野手 3 S47秋~S48秋
忍成 功好 東洋大 外野手 3 S61春~S62春

*1:石毛広典は翌53年は春・秋連続で遊撃手ベストナインに選ばれたが、S52秋は亜大・古屋英夫に奪われ、結果的には7季連続ベストナインを逃したことになった。
一方、古屋の方はこの大学最後のシーズンで遊撃手ベストナインに選ばれたが、三年時のS51年には春・秋とも三塁手としてベストナインに選ばれている。卒業後も日本ハムの内野手として長く活躍した古屋だが、木更津中央高ではエースで五番、亜大にも投手として入学し一年春からすぐにベンチ入りした。結局、投手としては勝ち敗けも付かず三年春に内野手に転向、内野手としては実質4シーズン中3シーズンでベストナインに選ばれたことになる。


*2:藤谷大樹はこの前のシーズンでは三塁手として選ばれており、回数では四季連続となる。

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先日、日本ハムとの仮契約も済ませ背番号も28と決まった大野選手、次なる目標はプロ野球、野村克也捕手の13年連続と通算19回(全ポジションを通じてプロ最多)のベストナインだ。
(尚、大野選手と同じ岐阜県出身の巨人・森昌彦捕手は8年連続ベストナインに選ばれ、セ・リーグの捕手ではこれが最多連続受賞である)


<script type="text/javascript" src="http://www.flipclip.net/js/7d5d648b0af230c51380d22b6b3e5a1a" ></script>




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関連エントリー:年度別ベストナイン選出者=東洋大学野球部の歴史-資料編⑪



テーマ別インデックス「資料編」 :通算本塁打・投手勝敗・開幕カードスタメンなど
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「戦前」:新聞記事で拾った戦前の記録
歴史-戦後編」 :新聞記事から拾った戦後の記録
「動画」:神宮で生観戦した際の動画
「エピソード」
「人物」
「東洋大学」:主に野球以外のあれこれ。 







番外編:アイスホッケーの優勝シーン

2008-12-10 23:01:00 | インポート
YouTubeで偶々見つけたアイスホッケー東洋大VS早稲田大戦、
東洋大優勝!
</object>
http://jp.youtube.com/watch?v=N2Uq5bG3_aM


ずずらおりぃ 2nd periodさんという方のブログに詳細な記事がありました。
11/23 早稲田大学vs東洋大学 動画
11/23 早稲田大学vs東洋大学 その1
11/23 早稲田大学vs東洋大学 その2
11/23 早稲田大学vs東洋大学 その3


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