近江路・仏ブロガー旅紀行参加中。
11面観音様にちなみ、11記事めで最後にしたいと思います。
一気に仕上げたかったんですが長くなってすみません
かなり雨が降る中、途中少し道に迷いながらも JR高月駅そば 渡岸寺観音堂(向源寺)に着きました。
渡岸寺に着くと 何台も観光バスが行き交います。
みなさん、日本で最も美しいと言われる こちらの国宝十一面観音様を見にいらしてるのです。
良いものは大勢の人に知ってほしいような、でもあまり賑わってほしくないようなそういう気持ちです。
団体さんが帰るころを見計らってお堂に入ると、実際に拝観できた十一面観音様は期待を裏切らないほんとうに美しいお姿でした。
像高は1m95㎝ 体重?は44.3kg という抜群のプロポーション、
ウエストが細く、少し腰をひねって今にも歩き出しそうなポーズです。
右手が長く、右足を少し踏み出して今にも人々を助けようと動き出しそうなところから「救いの観音さま」と呼ばれております。
「少し斜め後ろから見てください」といわれ 後ろからみると ほんとに観音さまが前に倒れそうなほど斜めになっているのがわかります。
それが真後ろに回ると 凛としてまったくその傾斜を感じない微妙な重心のかけ具合。
美しいお顔の後面には暴悪大笑相があり、、 「お前のことはなんでもわかっているぞ」と大笑いしていて
ある意味 こんなに怖い仏像は初めて見たかもしれません。
旅の最後をしめるのにふさわしい観音さま。
先にこちらの十一面観音を拝んでいたら、ほかの仏像様がかすんで見えたかもしれません。
境内東側の「高月観音の里歴史民俗資料館」に向かいました。
古代から仏教文化が花開いた長浜市高月町には、とくに観音菩薩様が多く伝わり、町内21の集落に26体を数えるそうです。
湖北の観音信仰や観音像の変遷、歴史・民俗文化などを多数の資料を見ながら親しみやすくわかる資料館です。
遠目でしたら写真撮影OKですよ、と許可をいただきました。
馬頭観音立像(市指定文化財)もいらっしゃいました。
「神仏います、近江」。 最後にもう一人「神様」を紹介。
「野神さん」
湖北の各村には、「野神さん」と呼ばれる祭事があります。土地(農地)を守る神の宿すところとして、村の出入り口など、要となる場所に生い茂る大木に、注連縄をはり野の神を祀る伝統行事です。
「高月」は昔は「高槻」と書いたそうで 槻(ケヤキ)の大木10選が選ばれていました。
1泊2日ですが、たくさんの仏像にお会いできました。
時間は16時を過ぎ、高月駅で自転車を返すと 「電車が4時18分に出ますよ」と言われ急いでホームに。
帰りは米原経由 新幹線にて帰宅しました。
いろいろ移動しましたが 都会に遊びに行った時の疲れとは違って 琵琶湖と緑と観音様に癒されて、気持ちがとってもすっきりしました
高月ではいろいろなイベントも開催されていてまたゆっくりと訪れたいと思いました。 ありがとうございました。
ご参考
観音の里バスツアー2011
観音検定
その昔 仏像っておもしろいんだ~~、って驚いたみうらじゅんさん、いとうせいこうさんの
「見仏記」
滋賀県「己高閣」「石道寺」「渡岸寺」は 「見物仏2」に載っていますよ~
滋賀県観光情報公式サイト