
六本木国立新美術館にて」 7月14日(水)~9月13日(月)開催の
マン・レイ展 知られざる創作の秘密 プレスプレビューにお邪魔しました。
美術ブログ
「弐代目青い日記帳」のTak さん に お声をかけていただきました。(詳細な記事もこちらから)
Tak さん、関係者の皆様、ありがとうございました。
「写真家」としてのイメージが強いマン・レイ(1890-1976)ですが、今回の展覧会では写真のほかに、絵画、オブジェ、デッサンなど多岐に渡る分野で活躍した「アーティスト」としてのマン・レイに光をあてています。
監修者であるジョン・ジェイコブ氏のギャラリートーク。

本展では、ニューヨーク、パリ、ロサンゼルス、そして再びパリ という、マン・レイの創作活動における4つの時代を年代順に紹介。展示作品数はなんと400点。とっても見ごたえがありました。
*会場の写真画像は関係者からの許可を頂戴してます。
■ニューヨーク(1890-1921)

右:無題(黄金の唇) 金
写真家よりも画家・芸術家として認められることを望んでいたマン・レイ。
写真を撮るという初期の目的は 自分の作品を残すことにありました。
自分の主要な作品についてスケッチや写真で控えをとり、所在や状態を記録したインデックス・カード。
緻密な手書きのメモが興味深い…
■パリ(1921-1940)
それでもやっぱり、私なんぞは 時代を象徴するような著名人や、華やかなミューズのポートレイトに目がいってしまいます。
ジャン・コクトー、ヘレナ・ルビンスタイン、イーゴリー・ストラヴィンスキー…

左:バンビ(アーネストへミングウエィの息子)1920年代
右:アーネスト・ヘミングウェイ(1922年)
「パブロ・ピカソ」 1932年 ゼラチン・シルバー・プリント 2010 ©Man Ray Trust
マン・レイと6年間ともに暮らした歌手、キキ(本名アリス・プラン)。
まだ恥じらいの残るキキの微笑には しばし 釘付けになりました。
「キキ・ド・モンパルナス」1923年(プリント年不詳) ゼラチン・シルバー・プリント 2010 © Man Ray Trust
■ロサンゼルス(1940-1951)

マン・レイが50歳になって到着したロサンゼルス。
ここには 私が特に大好きな時代の女優さんのポートレイトが並び、狂喜乱舞してしまいます。
(実際にはマン・レイは商業主義的な写真を嫌っていたそうですが)
・ポーレット・ゴダード(「モダンタイムズ」 チャーリー・チャップリンのパートナー)
・ジェニファー・ジョーンズ
・テレサ・ライト(すごい好き) ……
そして エヴァ・ガードナーのなんて美しいこと! 持ち帰りたい…
「エヴァ・ガードナー」1950年 マン・レイ考案の色彩定着技法によるカラー・ポジフィルム 2010 © Man Ray Trust
ほかにもイサム・ノグチ、ヘンリー・ミラー、、 と 個人的にとても楽しめたエリアでありました。
■パリ(1951-1976)
再び晩年のパリ。 珍しいマン・レイ考案のカラー・ポジ写真が見られます。
マン・レイにとっての モデルであり、ミューズ、ジュリエット。
「花を持つジュリエット」1950年代 マン・レイ考案の色彩定着技法によるカラー・ポジフィルム 2010 © Man Ray Trust
ジュリエット・グレコ
「ジュリエット・グレコ」1956年 マン・レイ考案の色彩定着技法によるカラー・ポジフィルム 2010 © Man Ray Trust
数々の展示品を楽しんで終盤に差し掛かったところで、軽い衝撃を受けたのがこちら。
カトリーヌ・ドヌーブの写ったコンタクトプリント(1966年)と 彼女がつけている「未解決の首飾り」(1960年代・金)

最初期にマン・レイが好んで作った螺旋形のオブジェが イヤリングとして蘇っています。
デ・ジャブのように繰り返されるモティーフに 思わずまた展示の冒頭に立ち戻って見返してしまいました。
いろいろ書きたかったのですが、趣味に走った的外れなレポになり…すみません。
マン・レイ好きな方はもちろんですが、そうでない方もとっても楽しめる展覧会だと思いました!
ショップでは何枚か ミューズたちの絵葉書を購入いたしました。綺麗♪
明日7月17日「美の巨人たち」にマン・レイが取り上げられます。⇒
こちらから
マン・レイ展 知られざる創作の秘密
国立新美術館
開催期間 2010年7月14日(水) ー 9月13日(月) 休 館 日 毎週火曜日
開館時間 10:00-18:00 (毎週金曜日は20時まで) ※入場は閉館の30分前まで
主 催 国立新美術館、日本経済新聞社
協 賛 株式会社ニコン、株式会社ニコンイメージングジャパン
協 力 日本航空