Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

手賀沼の魅力 その2 藤姫伝説

2017-10-07 | 
私の住む千葉県柏市には手賀沼があります。
面積約6.5平方Km(東京ディズニーリゾートの約6.5倍)、周囲約38Kmの豊かな自然に恵まれた沼です。
自然豊かな水辺には野鳥が飛来し、変化に富んだ風景や史跡、花木等々を観察できる素晴らしいスポットです。

手賀沼のほとりにある藤棚(2017/5撮影)




私はこの手賀沼湖畔をサイクリングや散策をすることが大好きです。
片道10~20キロのコースを、変化に富んだ風景を楽しみながら走ると、暑さ寒さもさほど苦になりません。
これまで撮りためた写真を交え、手賀沼の魅力を紹介していきたいと思います。

サイクリングロード


手賀沼の魅力 その2は藤姫伝説です。
手賀沼には、ロマンに満ちた悲しい手賀沼伝説があります。
1時間ぐらい緑道を歩けば、伝説碑が教えてくれ、それを探しながら散歩するのも楽しいものです。

緑道のスタート地点は、北柏橋です。この北柏橋から藤姫伝説が始まります。


【藤姫伝説(其の壱)】
むかし手賀沼のほとりに、我孫子五郎の館があり、ここに藤姫というそれはそれは美しい姫がいました。
沼の反対側に戸張弾正の館があり、その息子の一人に若狭之介というりりしい若者がいて、両方の親が将来は一緒にしようと決めた仲でした。
だれもがうらやむそんな二人を、藤姫のまま母だけがよろこばずに、強くきらっていました。


【藤姫伝説(其の弐)】
2人の仲の良いことをきらっていた藤姫のまま母は、若狭之介が藤姫に会いにやってくる道に待ち伏せをして、とうとう殺してしまいました。
その亡がらを沼に捨て、藤姫に「若狭之介の亡がらを沼で見たものがいるそうだよ」と耳打ちすると、「せめて亡がらなりとこの手でお墓に入れて差し上げたい」と一も二も無く探しに行くことにしました。


【藤姫伝説 其の参】
「よくないことが起こりそうだ」と心配する姫のお付き人たちの止めるのを振り切って、ただ1人若狭之介の亡がらが浮いていたと、まま母が教えたあたりに、舟をこぎだしました。
ところが、恐ろしいまま母は、ひそかに舟の底に穴を開けさせていたため、姫の舟は沼の一番深いところで沈みはじめました。
助けを求める姫にまま母は「おろかな姫よ死ぬがいい」と笑いました。


藤姫伝説(其の四)
うたがうことを知らなかった姫も、これですべてがわかり、「おぼえているがいい」と叫んで沼に舟とともに消えていきました。
心にけがれのない姫だけに、だまされて殺されたことにそのうらみも大きく、姫の体は沼の底に着くと、みるみるまに三丈余りもある大蛇の姿に変化し、水柱とともに水面に浮かび上がると、まだ岸にいたまま母を一飲みで殺してしまいました。


【藤姫伝説 其の伍】
姫のうらみから生まれた大蛇が、沼に近づくものすべてを沼に引き込んでしまうことに漁師たちが困っていると、旅の山伏が通りかかって、「大蛇ののろいをときましょう」といって祈ったところ、大蛇が沼から現れお経を投げつけると、のたうちながら沼に逃げ込んでいきました。
山伏は藤姫ののろいを封ずるために柱を1本沼に向かって投げ込みました。



【藤姫伝説 其の六】
不思議なことに、水しぶきを上げた柱が一瞬のうちに大きなウナギに変わってしまいました。
大ウナギはひとはねすると沼の底深くもぐって、それから大蛇はもちろん藤姫のおん念は一切現れなくなり、猟師たちは安心して魚をとることができるようになりました。
それからは「手賀沼の大ウナギは守り神なので捕らえたり追ったりしてはなんねいぞ」と言い伝えてきました。



藤姫が大ウナギに変身したと言われる手賀沼には大ウナギのモニュメントがあります。
このモニュメントは散歩する人に方角を知らせる役割を持っています。

東西方位を教えてくれる大ウナギ


南北方位を教えてくれる大ウナギ


藤姫が大蛇からウナギに変身したといわれる沼は、今日も穏やかな表情で散歩や釣りをする人たちの目を楽しませています。




ロマンに満ちた悲しい藤姫伝説いかがでしたでしょうか?
近くへお越しの節はぜひ、藤姫伝説の碑を探して散歩をお楽しみください。

それでは次回の”手賀沼の魅力”まで失礼します。