日本共産党足立区議団は、昨日(11/16)区長に対して「防災と危機管理をめぐっての緊急申し入れ」を行いました。
以下が申し入れの内容です。
2015年11月16日
足立区長 近藤やよい様
日本共産党足立区議団
区民の不安あおる「戦争準備的」挙動を改め、真の安全と防災施策を求めます
日頃より区政の進展に御尽力いただきまして敬意を表します。
さて、防災と危機管理をめぐって、この間、あいついで区民から不安と疑問の声が寄せられています。
ひとつには、10月10~11日行われた足立区民まつりにおいて、自衛隊員が、就学前の小さな子どもに迷彩服を着せ、自衛隊専用の幅の広いトラックに、試乗体験と称して乗せていたことに、「驚いた。こんなことは初めてだ」「子どものうちから戦争に慣れさせようというのか」「(日本を戦争できる国にする)安保法が成立したからなのだろうか」などの声が上がっています。
また、町会・自治会を通しての回覧板で、地震とともに「武力攻撃などの災害時に」と書かれた文書が回されたことに、「武力攻撃とはいったいどういうことなのか」「いつ武力攻撃があるというのか」「そもそも武力攻撃は災害ではない」などさまざまな疑問の声が寄せられ、「安保法が通ったからさっそく戦争の準備を始めているのか」という不安の声も上がっています。
自衛隊が自然災害時に、そのもてる能力や装備を活用して区民・国民を守ることは当然であり、そのための訓練や連携、広報等は適切な方法でありうることです。
しかし、上記で示されたあり方は、防災のための訓練や連携、広報とは言い難く、「戦意高揚」「戦争準備」「自衛隊組織強化」的側面が勝るものです。
真に国民保護というなら、今般のテロ事件からも武力によらない平和的外交の力と、戦争を許さない国民の団結力の醸成こそ効果があり必要です。また防災対策は、武力装置である自衛隊に頼らない形で強化し、自衛隊は補助的・緊急的出動の要請とすべきものです。
まして防災以外の内容を混同して自衛隊の出番をあえてつくるのは、いたずらに区民の不安をあおるものと言わざるを得ません。
よって以下のことについて、区として検討し善処されますよう申し入れます。
記
1 区民の疑問を招き、不安をあおる自衛隊の行動要請や、武力攻撃を地震や津波などの災害と同列に置いた文書の作成・配布は慎み、今後行わないこと。
2 区民の平和と安全を願う気持ちを尊重し、その実現のため区として平和施策をさらに発展させること。
3 武力攻撃と災害は明確に区別し、災害対策の充実を図ること。
以上
対応した副区長、危機管理室長、災害対策課長は、深い意味はないと言っていました。
しかし、国会で「戦争法」が強行採決された直後のこの時期に、足立区民まつりでの自衛隊の行動や、町会・自治会を通しての回覧板の記述などは見過ごせない状況です。
私たち区議団は、区としても検討し、善処することを強く求めました!