Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

 教育学術新聞からインタビューを受けました

2023-07-21 | 国際教育
教育学術新聞(令和5年6月28日発行)でインタビューを受けました。海外の大学との協定(学術及び学生交流協定)締結における課題、円滑な交流実践において重要な点は何か等について話をしましたので、興味のある皆さんはご一読ください。

(修正分)「使える英語表現」(No. 139)「相性の問題ってわけね。」

2023-03-10 | 英会話
Pantryboyさんから間違いを指摘していただきました。marry withではなく、marry toですね〜もちろん。なぜ間違えたのか…うっかり?(冷汗)ともかく、Pantryboyさんに感謝です。ありがとうございました!ということで、それを修正した上で再度掲載します。読んでいただければ幸いです。いつものぞいていただいている皆さん、本当にありががとうございます。これからもよろしくお願いします。ポッドキャストの方もよかったら聴いてくださいね。もちろん、無料です!以下がリンクです。フォロ−、よかったらお願いします(ペコリ)。

TOEIC(L&R)の点数を上げる方法! | NAOKI (大学人)「Naokiの英語学習応援ラボ」/ Voicy - 音声プラットフォーム

音声放送チャンネル「NAOKI (大学人)」の「TOEIC(L&R)の点数を上げる方法!(2023年2月18日放送)」。Voicy - 音声プラットフォーム

Voicy - 音声プラットフォーム

 

表現139)It's a matter of chemistry. (相性の問題ってわけね。)

ケミストリーと言えば…歌手のグループ名…化学?ですよね。まあ、それらに関係があるかどうかは知りませんが(すみません、無知で…)、頭にすぐ浮かぶのはそんな感じですね。でも、今回のケミストリーは、「相性」と言う意味に使われるchemistryです。なぜかわからないが、なんとなく相手に対して感じる、合う、合わないという感じ。この感覚のことを英語ではchemistry(ケミストリー)と言います。

この言葉(chemistry)は、もともとはalchemy(アルカ(ケ)ミー/錬金術)という言葉が語源になっています。1600年代に出来たこの言葉のもともとの意味は、natural physical process(自然な物理的プロセス)というもので、その意味合いが現在のchemistryの中に残り、「相性」という使われ方に現れているようです。ちなみに、alchemyはその後「錬金術」に特化した言葉となり、そこから派生した現在の意味でのchemistryは、1700年代の後半から使われ始めたそうです。

今はあまり「錬金術」の意味では使われないalchemy(アルカ(ケ)ミー)ですが、何かをいい方向に変える魔力、秘術等「何か不思議な力」の意味では日常語として使われることがあります。The Alchemy of Happinessといった類いのタイトルのついた本も結構ありますね。余談ですが…。

「相性」と日本語では簡単に言いますが、英語の感覚では、instinctual (instinctive) attraction or affinity(本能的に引きつけられること、直感的な親近感)ということになります。つまり、「なんか、うまが合うんだよな~」「性格は全く違うんだけど、気が合うのよね」に現れる「理由はわからない相性の良さ」がchemistry(ケミストリー)ということになります。もうわかった?…ですよね。では、会話です。Here you go!

(at a police station)
Jeff: How're you doing, Tony?
(調子はどうだい、トニー?)
Tony: Not so good.
(あまり良くないな。)
Jeff: What's the matter?
(どうしたんだい?)
Tony: You know I've got a new partner?
(おれが新しいパートナーを持ったこと、知ってるだろ?)
Jeff: Sure. A rookie. Right?
(ああ。新人、だったよな?)
Tony: Right. He and I are not getting along well.
(そう。やつとおれはうまくやれないんだよな~。)
Jeff: Did you have a fight or anything?
(喧嘩か何かしたのかい?)
Tony: Not really. But I feel uncomfortable. That's all.
(そんなんじゃないだけどさ。居心地が悪いって感じかな。それだけさ。)
Jeff: It's a matter of chemistry, huh.
(相性の問題ってわけね。)
Tony: Something like that, I guess.
(そんな感じかな、多分。)
Jeff: I have been married to Jane for almost 15 years.
(おれはジェーンと結婚してもう15年になるな。)
Tony: Come on. What has it got to do with this?
(何言ってるんだい。それとこの話と何の関係があるんだい?)
Jeff: In the beginning of our relationship, I wondered if we had good chemistry between us. But, hey, I am happily married now.
(付き合って最初の頃は、二人の相性がいいかどうかわからなかったものさ。だけど、今は幸せな結婚してるぜ。)
Tony: So, I have to wait and see what happens from now on, huh.
(じゃあ、おれもこれから事がどうなって行くか見て行かなければいけないってことね。)
Jeff: It might end up being a happy marriage.
(幸せな「結婚」ってやつになるかも知れないしな。)
Tony: I wish he were a woman.
(やつが女だったらよかったけどな。)

ペアを組む警官、結婚相手、仕事仲間、友人…どんな人間関係でもケミストリーは大事ですよね。でも、ケミストリーはちょっとした事、例えば相手に対する気遣い、などで変わる可能性もあるような気がしますね。だって、alchemy(アルカ(ケ)ミー)からchemistry(ケミストリー)が生まれたんでしたよね。だったら、「人の気持ち」がalchemyになってchemistryを生むことだってできるはずですよね~(笑)。おあとがよろしいようで…。All for now, folks. Goodbye and have a good one! nao

(Voicy連携)TOEIC (L&R)の得点を上げる方法! (Part 1 and Part2)

2023-02-24 | TOEIC
 ■聴き方と問題を解くリズムが重要!(Part2)

他人の言葉を理解しようとする時に必要なことって何でしょう?それは、その話への興味です。人は興味がないものについては聞く耳を持たない、ですよね?興味の無いものは、聞こえてはいても、頭には入ってこないってことです。誰かと二人っきりで話していても、他のことをふと考えると、相手が言っていることがわからなくなって、「ねぇ聞いてる?!」って怒られることってありますよね。そこなんです!英語の試験問題も同じです。問題を聞く時に、興味を持って聞く事ができるかどうかが理解の鍵になります。もちろん、試験なんですから、そこで出る会話なんかに本当は興味なんかあるわけないですよね。でも、「理解する」、一時的にでも「頭に記憶する」という目的を達成するためには、それなりの興味を持つこと、つまり、聞くモチベーション(動機)が必要になるわけです。そして、その動機をいかにして意識して作るか。それが理解の鍵になります。「でも、どうやってそんなこと出来るのか?」ですよね。その答えは、想像力の発揮です。

つまり、質問文が会話だったら、その会話の中に自分がいることを想像する。二人の会話だったら、自分はその二人の間にいる。つまり、自分の右と左にその二人がいて、自分はその真ん中にいて、あ、そう、なるほどね〜、って話を聞いている状況をイメージします。自分が実際にそういう状況に置かれたら、二人の話、しっかり聞かざるを得ませんよね。急に、「ねえ、聞いてた!」みたいに言われたら困ちゃいますからね(笑)。これが仕事の話だったら、聞いてなかった、じゃすみませんよね。もし、質問文にあたるところが何らかの会議の案内だったら、皆さんはそのアナウンスしている人の前にいて、話を聞いている状況をイメージする。つまり、その人が自分に何らかの情報を与えてくれている、と想像して聞くことです。また、留守電に残ったメッセージが問題文なら、そのメッセージを自分が受けていると想像することです。

簡単に言うと、すべてにおいて、臨場感を持つ、ってことです。よくリスニング試験で、問題文を訳そうとする人がいますが、それはだめです!リスニング試験、訳す時間なんかありません。わかるものはわかる!わからないものはわからない!と割り切ることが大事です。そして、わかるものがわかるようになるためには、「話(問題文)を理解するためにベストな心理的状態を作る!」ということが最も重要です。問題の英語を「問題」として聞くのではなく、自分に関わる、自分にとって大事な話をその場で聴いているという姿勢、マインドセットを持つことです。そうすれば、わかるものはわかります。わからないものはわかりません。それでいいのです。そうすれば、実力に合った、いや、実力以上の点数が間違いなく取れます。

これでリスニングの点数は数十点上げることができます。では次はリーディングの点数を上げる方法ですが、これは極めてシンプル、かつ、即効性があるので、必ず実践してみてください。その方法とは…自分をせかすことです!別の言い方をすると、問題を解く速度を上げること、スピードアップすることです。動画を早く見たいときに倍速再生っていうのがありますよね。あれ、再生スピードは上がっても、理解できますよね。つまり、理解できるものは、少々早くなっても、脳は認識できるということです。なのに、リーディングの時間が十分ないと嘆いている人達に限って、一つ一つの問題を読む時間が長い!わからないものは、ゆっくり読んでも、早く読んでもわかりません。ならば、できるだけ早く目を動かして、また、理解するスピードを上げて問題をこなす。そうすれば、最後の問題まで終わらせることができるはずです。まずは、正答率にこだわることなく、リーディングの全問を終わらせることに集中することです。それは決して難しいことではありません。試験を受けている自分の行動を意識して何倍速かにすればいいだけです。やっていることは同じです。ただ、それをスピードアップすればいいだけです。頭はフル回転ですから忙しいですよ〜でも、やっていることは同じですから、正答率はさして変わりません。わかるものはわかるし、わからないものはわからない。ただ、それをすることで、全ての問題をこなすことが出来たら、それは間違いなく、得点アップに繋がります。何もしないでただBとかを塗りつぶしていたと比べれば、まず、2、3、十点は上がるはずです。リーディングセクションに入ったら、自分を「せかす」!リズムを取りながら、早く、早く問題を読む、回答を読む、答えを探す。そのリズムを崩さずに最後の問題に到達することを目標に頑張る。難しくはないです。ただ、そのリズムの取り方を工夫する必要はありますが、慣れれば自分のリズムが生まれます。最後の問題まで行ける自分なりのリズムを見つけてください。そうすれば、今の実力でも、点数は前より2、3十点は上げることができるはずです。

今回はTOEICテストの点数を、今の実力のままで数十点上げることができる方法についての話でした。是非だまされたと思って一度実践してみてください。必ず成果が現れると確信しています。頑張ってくださいね。では、今回はこの辺で。ナオキでした。



(Voicy連携)TOEIC (L&R)の得点を上げる方法! (Part 1 and Part2)

2023-02-23 | TOEIC
 ■聴き方と問題を解くリズムが重要!(Part1)

皆さんこんにちは、Naokiです。英語を勉強していたら、やっぱり英語の試験を受けて、高い点数を取りたいですよね。英語の試験と言えば、英検、TOEIC 、TOEFL、 IELTSなどいろいろありますが、その中で、日本社会でもっとも有益と思われのが、やはり、TOEIC試験です。そこで、今回は、TOEICで、今の実力のままでも点数を上げることができる方法についてお話ししたいと思います。これを実践すれば、間違いなく何十点かは上げることができるはずです。実際、これまで,このアドバイスを聴いて実践した学生は、次に受けた試験で点数がグッと上がった、と、その成果の報告をしてくれました。 うれしい限りです。次回、TOEIC試験を受けられる時には、今回の話を思い出して、是非実践してみてください。では、その方法について。まずはリスニングから。

リスニングの点数を上げるための方法には、問題文及び質問文の聞き方に関するテクニック的なものと、リスニングに臨む際の姿勢、メンタル的なものの二つの側面があります。まずはテクニックについての話です。問題文の聞き方で最も大事なこと。それは、強く発音される言葉を意識して頭に残すということです。強く発音される言葉は、名詞、動詞、形容詞、副詞という、文章の内容を伝える言葉、コンテントワード(内容語)と呼ばれるものです。それと反対に弱く発音されるのが、機能語と呼ばれる、重要な意味を持つコンテントワードを繋ぐ接続詞や関係代名詞、あるは、冠詞や助動詞といった、時には文法語、などと呼ばれる言葉です。文章の重要な意味は、コンテントワードが示すわけですから、それらがわかれば、後はそれらを繋げて全体で何を伝えようとしているかを想像することで、全体の意味をなんとか理解できます。コンテントワードのことを、強く発音される言葉という意味で、ストロングワード、その他の弱く発音される言葉のことをウィークワード、あるいは、スモールワードと呼ばれることもあります。リスニングの問題文を理解するためには、まずストロングワードに集中し、その音、意味を頭に残すように努力しましょう。文法力が上がり、耳が良くなってくれば、ウィークワードも多く聞こえるようになります。

次に、質問文の聴き方についですが、一番重要なのは、最初の言葉です。Where, what, whyといった疑問詞から始まるのか、助動詞やbe動詞から始まる、Yes, Noクエンチョンなのか、です。問題文を理解しようといろいろ考えていたら、あるいは、すぐ前の質問について考えていたら、次に来る質問の、最初の言葉を聞き逃したって経験ありませんか?私はあります。質問の最初の言葉を聞き逃したら、まず正しい答えを選ぶことはできません。質問文を聞く際は、いったん思考を止めて、その最初の単語、言葉に集中して、質問の形を理解することです。そうすれば、答えとなるであろう、文の形を想像できることから、正しい答えを選ぶ可能は高くなります。リスニングの点数を上げるための二つのテクニック。それは、問題文はコンテントワードに集中すること。そして、質問文は、その最初の言葉に集中!です。では、次はメンタルな部分です。(End of Part 1)


(Voicy連携)自分の土俵で英会話力を伸ばす!

2022-09-14 | 英会話
■グループトークで生き残る秘訣について

現在本学のプログラムで留学している学生二人から悩みの相談が入りました。どちらも同じような悩みで、私も同じような経験を何度もしていますので、今回はこのことについてお話しをしたいと思います。まず、その悩みを読みます。「グループトークに入れません。複数で話をしている時に、他の学生が流暢に話すので、それについていけず、会話に入ってはいるのに、孤独感を感じます。どうしたらいいでしょうか?」というものです。これは私達がネイティブスピーカーと話をしている時にもよく起こります。一対一で話している時は全く問題なく話をしているのに、これがグループになると、急に会話に入れなくなってしまう。皆さんも経験があるのではないでしょうか?一対一で話をしている時には、相手はこちらとのコミュニケーションに集中しているので、英語についても、意識するしないにかかわらず、こちらのレベルに合わせて話をしてくれます。しかし、いったん自分と同じ語学力を持っている人が会話に入ると、その人はその人の本来のレベルで、つまり、普通に話をするようになり、もはや、こちらのレベルに合わせて話しをしてくれなくなります。これは別に嫌がらせをしているということではなく、グループでの会話になると、人はその場で最も適切と思う一定の言語レベルにチューニングして話しをするようになるからです。グループでの会話は、高いレベルの会話者が多数派になれば、そのレベルが自然な会話レベルとなり、それについて行けない者は、何もしなければ、置いてけぼりになってしまいます。今回二人の学生が感じたこと、その悩みは、彼らがそのような状況に置かれたことから生じたものです。では、そのような悩みを解消する手段はあるのか…。私は彼らに以下のようなアドバイスを書いて送りました。ちょっと長いですが、読みますので、是非聴いてください。

準備をせずに“戦えば”、当然負ける可能性が高い。自力がある人間であれば、どんな場面でも対応できるかも知れないが、そうでないのであれば、日頃から会話にあがる可能性があるトピックについて読み、聴き、理解して準備をしておくことが大事である。とはいえ、かりにそうしていたとしても、グループトークではどんな話題が出るかわからない。自分の知らない単語や表現が飛び交い、それについて行けないと、いつのまにか取り残され、孤独感を感じることになる。

では、そのような状況に置かれたらどうすればいいのか?よく、“最大の防御は攻撃である”、という言葉があるが、この場合の”攻撃”を、“こう“が口の”口撃“と言い換えて、言葉で攻めればいいのである!しかし、そもそも話題に入れない自分が、皆を無視して勝手に何かを話し始めることはできないので、なにはともあれ、他人を自分の土俵に…つまり、自分がマネージできる話題、文脈に引き込み、自分が話す機会を意識的に作る、言い換えると、自分から話題を振って、話をリードする努力をすることである。すでに何らかの話題で盛り上がっている会話でも、少しでもその内容が理解できれば、機会を見つけて話に割り込むことはできる。そこから自分の土俵に、得意な話題にグループを引き入れ、そこで知っている単語、表現、文法力を駆使して精一杯話す。そうすれば、自分の存在感を自覚できるし、他人も自分の存在に気づき、グループトークの一員になることができ、一体感を感じることができる。

もちろん、他のメンバーの英語力が高ければ、そのような環境を作ったとしても、また取り残される可能性は高い。そうなったら、まずは分かった振りをして、トークに入っているように見せかける。表情でもいいし、たまに、Right! Yeahとか、Is that right? Ah ha とかのつなぎの言葉を使ったり、あるいは、ジェスチャーを使って話についていっている振りをしてグループとの一体感を保ち、そして機会を見つけて、また会話を自分が得意な方向に向けるよう努力をする。こうすれば、自分の英語力を上げることが出来るし、他人とのいい人間関係をつくるきっかけも作ることができる。

といったアドバイスを送りました。要は、会話に入るために、会話に絡むことができるように、「自分から話題を提供する」、「自分の土俵に他の人間を引き入れる努力をする」ということです。そのためには…日頃から、この話題なら話せるというネタを多く持つ努力をすることが大事です。

(Voicy連携)英文構造を理解する(第3回のパート2)

2022-08-14 | 英語の学習
■VP(動詞句)のV(主動詞)について(Part 2)

ちなみに、[John wants to eat a cake]の、eatの主語は、隠れて見えないですが、どこにあるでしょう?toの前でしょうか、それとも、toの後、eatの前でしょうか?言い換えると、[John wants (John) to eat a cake]か、[John wants to (John) eat a cake]か、ということですが、さてどちらでしょう?答えは、toの前です。なぜそんなことがわかるのか?それは、今から言う例文からわかります。

John wants Mary to eat a cake.ジョンはメアリーにケーキを食べてほしい、という文ですね。

eatの主語、Maryは、toの前に来ますね。つまり、to不定詞がある場合は、その後の動詞の主語は、必ずtoの前にあるということになります。さっき、[John wants (John) to eat a cake]という文を言いましたが、実はこの文章、もし、そのまま発話すると、意味が異なってきます。つまり、John wants John to eat a cake.という文は、もしそれが正しい文であれば、「ジョンは、ジョンにケーキを食べてほしい。」という意味になり、ジョンがケーキを食べてほしいと思っているジョンは、ジョン自身ではなく、別のジョンということになります。別人のジョンを代名詞に代えると、John wants him to eat a cake.ということになり、はっきりします。この文章、eatの主語は、意味上は、heですが、wantという動詞の目的語になるため、発話される時にはheがhimになります。John wants him to eat a cake.となるわけですね。

話を戻します!このように、一つの文章に複数の動詞が存在する場合は、文の意味の中心となる主動詞のみが時制を持つことができ、その他の動詞は、前の例文ではtoをともなって原形になりましたが、その他、現在分詞、+ingになったり、過去分詞になったりします。つまり、「動詞」は、時制を持つものが一番格上であり、同じ文の中では、その他のものは全て格下げされ、toをともなって原形になる、現在分詞になる、あるいは、過去分詞にならないと一つの文には存在できません。ただ、ここで一つ気をつけてほしいのは、andが入った文章です。ピリオドがないので、andが入った文章を一つの文と考えがちですが、andは、文と文を繋ぐ接続詞なので、その前後の文は別々の文となりますから、先ほど述べたルールは、それぞれの文で適用されることになります。

では最後に、最初に覚えてほしいと言ったことを再度、簡潔に言います。そして、その後に、幾つかの例文を言いますので、その意味を確認してください。

「一つの文章には一つの主動詞しかない。主動詞だけが時制を持つことができる。つまり、一つの文章に二つ以上の動詞があれば、時制を持っているのが主動詞。あとの動詞は、時制を持てないため、現在分詞や過去分詞、あるいは、toを伴った不定詞、つまり、動詞の原形になる。しかし、どんな形の動詞であれ、隠れて見えない場合もありますが、その前には、必ずその意味上の主語がある。」ということです。

では最後に例文です。意味はご自分で確認してくださいね。

She came toward me smiling and waving her hand.
I saw a cat hit by a bicycle running very fast.
Jim wants me to run for the president of the student government divided so badly by racial issues.

いかがでしょうか。では今日はこの辺で…。Naokiでした。







(Voicy連携)英文構造を理解する(第3回のパート1)

2022-08-12 | 英語の学習
■VP(動詞句)のV(主動詞)について(Part 1)

前回までに、一つの文章は、主語の名詞句、NP(Noun Phrase)と、述語の動詞句、VP(Verb
Phrase)という二つの固まりで構成されるという話をしました。どんなに複雑に見える長い文章も、必ず、NPとVPの二つのユニットで出来ているということです。そして、ネイティブスピーカ−は当然ですが、英文を自然に理解できる人は、それら二つのユニットを脳で直感的に分けることによってその正しい意味を理解します。しかし、英語を外国語として勉強している私達がそのような直感を身につけるのには時間がかかります。ですから、そのような直感が身につくまでは、そのことを意識して文章を読む、あるいは書くことが大事です。そうすることで、英文を正しく理解し、また、文法的な英文を作る習慣を身につけることができます。

さて、今回は、述語の動詞句の先頭に来る、動詞句の意味の中心となる、主動詞についてお話したいと思います。まず、覚えておいてほしいことを言います。それは、「基本、動詞があれば必ずその主語があり、そこには一つの文、センテンスが(sentence)存在すること。そして、一つの文には一つの主動詞しかなく、主動詞だけが時制を持ち、文全体の時制を決めること。つまり、一つの文章に二つ以上の動詞があれば、そのうちの時制を持っているのが主動詞で、後の動詞は時制を持てないため、現在分詞や過去分詞、あるいは、toを伴って原形になること。しかし、それらがどんな形の動詞であれ、「動詞があれば必ずその主語がある」わけなので、隠れて見えない場合もありますが、必ずその主語があり、深層構造ではその動詞を主動詞としたsentenceが存在する」ということです。これは、なんとなくわかっているような事ですが、実はしっかり理解していない人が多いように思います。私もその中の1人でしたので…。

では、ここで短い例文を見てみましょう。

John wants to eat a cake.

さて、この文章には二つの動詞、wantとeatがありますが、どちらが主動詞でしょう?
もちろん、wantに決まってますよね。でも、この文章には動詞が二つあるわけですから、「動詞があれば、必ずその主語がある」という規則に従えば、それぞれの動詞には、それに呼応する主語があることになり、とすれば、それぞれの動詞とその主語で構成される二つの文が深層では存在することになりますね。ということは、この文章は、頭の中で生まれた時には二つの文章であったものが、発話される前に一定の規則が適用され、最終的に一つの文章として表に出てきた、ということになります。

ではその二つの文とは…?wantとの主語は、John、ですね。ですから、John want (something)、[John want +NP(名詞句)]、が一つの文で、eatの主語はというと、その主語になり得る名詞句は、John、しかないので、John eat a cakeという文になりますね。つまり、
[John wants to eat a cake.]という文は、まず、頭の中で、John want [something]、「ジョンは何かを望んでいる」という文と、John eat a cake、「ジョンはケーキを食べる」という二つの文が出来、英語は左から右に文が出来るという規則になっているため、John wantが先に発話されますから、その際、wantには、いわゆる三人称単数の現在を示すsが付きます。これが主動詞のマーカーとなり、文は、John wantsになり、そして、脳はその後に来るeatの主語がwantの主語のJohnと同じ、とわかっているため、Johnを省略します。すると、[John wants_eat a cake]という文になりますが、動詞を二つ続けることはできないので、eatの前にtoを挿入し、eatを、時制を持たない原形として文の一部にします。言い換えると、eatは、toを伴った原形になることで、この文の一部になることができたわけです。
(End of Part 1)

ドラマ好きのとりとめのないおしゃべり

2022-04-17 | Weblog
いま[カルテット]をまた観ています。好きだった皆さん、いるでしょうか?

私は知り合いからカルテットはおもしろいと言われて、当時は一回だけ観て、ん〜違うかな〜て、それからはま観なかったんですが、その知り合いから言われて、2回目からを、だいぶ経ってからですけど、見始めました。そしたら、面白かったです。何が面白いかと言うと…セリフです。セリフが無駄があるようで無駄がない。一人ひとりの登場人物の個性がよく出てて非常に興味深かったです。また、言葉ひとつひとつが非常に含蓄があって、これは僕の好きなドラマだなって思いました。

僕は脚本にすごく興味を持っているというか、セリフがすごく気になるですけど、このドラマの脚本家が坂元裕二だと知りました。その後大豆田…タイトルなんでしたっけ?そのドラマも見ました。やはり同じようなセリフの連続でした。坂元裕二の作品でした。セリフってすごく大事ですよね。僕はドラマが好きで、セリフに無駄がない、あるいは登場人物の気持ちとかがよく表れているような、そうゆう脚本が好きです。さっきこのカルテットを見てて松たか子が言いました。[私は今死んでもいい位この時が好きなんです]って。人の幸福感というか、満足感、それをその何気ない言葉の中から感じました。とても良いセリフだなと思いました。今日は、ただこれだけです。また何か思うことがあれば、このブログに書きたいと思います。

英語とは全く関係がありません。すみません!でも、ドラマ好きの人間として何か一言おしゃべりしたいなと思って書いてしまいました。同じドラマ好きの人いたらとても嬉しく思います。ではまた…。直樹でした。

(Voicy連携)英文構造を理解する(第2回のパート2)

2022-04-09 | 英語の学習
■英文の基本構造とVP(動詞句)について(Part 2)

次に、「found a cake on the dining table」がこの文章の、いわゆる、「述語」の「動詞句」となります。文の中核の動詞、主動詞がfound、何を見つけたかを示す目的語と言われる名詞句がa cake、そして、ケーキをどこで見つけたかを表す言葉である、on the dining tableが、onという前置詞を先頭に、the dining tableという名詞句を伴って「前置詞句」を形成し、動詞の意味を補足することになります。前置詞句は、前置詞+名詞句で構成されるので、記号で言うと、PP=P+NPとなります。ということで、found a cake on the dining tableという「動詞句」は、[動詞+名詞句+前置詞句]で構成されることになります。VP=V+NP+PPですね。

すると、My sister found a cake on the dining table.という文章は、my sisterという主語の名詞句と、found a cake on the dining tableという動詞句で出来ている、ということになりあすから、文章全体は、大きくは、S=NP+VPであり、NPは(=)[Det+N]、VPは(=)、[V+NP+PP]で出来ているということになりますね。

これが英語を話す、書く際の基本的英文構造と覚えてください。頭で覚える時には、英文は、「誰が、あるいは、何が、どうする、何を、いつ、どこで、どのように」という順番で作るものと、ということを徹底して理解してほしいと思います。日本語の語順とは大きく異なるわけです。「誰が、あるいは、何が」が主語のNP、名詞句。「どうする」がV、主動詞。「何を」が、主動詞の目的語であるNP、名詞句。そして、「いつ、どこで」にあたるところが、主動詞を説明するPP、前置詞句、となるわけです。主動詞の内容を説明する時には、前置詞句だけでなく、to不定詞を使って、その理由などを説明する場合もあります。その場合は、その意味のかたまりは、副詞句と呼ばれますが、それも主動詞を補足するもの、主動詞にかかるものですので、動詞句という大きなユニット、かたまりの一部になります。to不定詞については、英文構造を理解する上で重要な要素となりますので、次回にでもお話したいと思います。

今回は英文を構成する二つ目の大きなかたまり、動詞句、VPのお話でした。英文の基本構造、その作り方、わかっていただけたでしょうか。正しい英文を書ける、話せる人たちは、当たり前に行っている作業ですが、この基本理解がしっかり出来ていないと、より複雑な文章を作る時、あるいは、理解する時には、頭が混乱してよくわからなくなるものです。適当に語を並べると、非文法的な英文を作ってしまいます。

次回は、この英文の基本構造で重要な役割を果たす、動詞についてお話をしたいと思います。一つの英文には一つの主動詞しかない。動詞があれば、必ずその主語がある。そのようなことをお話したいと思います。テクニカルな話ばかりで面白くないと思われる方も多いとは思いますが、英語を勉強する上で極めて重要なことですので、是非我慢してお付き合いいただけたら幸いです。では、今回はこのへんで…。Naokiでした。
(End of the Story)

(Voicy連携)英文構造を理解する(第2回のパート1)

2022-04-08 | 英語の学習
■英文の基本構造とVP(動詞句)について

前回、人は、頭の中で話そうと思う内容が浮かんだら、まずその深層構造・基本構造の文を作る。そして自分が言いたいことを正しく伝えるために必要な規則をそれに適用して、実際に表に出す構造、表層構造を作り、それを口に出す、あるいは、文章として書く。この一連の流れを明らかにしようとするのが、句構造文法であり、その理解は英文の読解力や作文能力の向上に役立つというお話をしました。そして、覚えてほしいこととして、「英文は、様々な意味のかたまり、「句」から構成されており、基本、一つの英文、センテンスは、その「主語となる名詞句」と、「主動詞が先頭に来る動詞句」の二つのかたまりで出来ていること。」を覚えてほしいと言いましたよね。そして、「主語となる名詞句」、Noun Phrase、NPについてのお話をしました。

今回は動詞句についてのお話です。動詞はVerbですので、動詞句は、英語ではVerb Phraseと言い、表記される時は、その頭文字を取って、VPとなります。このVP、動詞句は、動詞が目的語を取らない場合は、動詞のみで構成されますが、動詞が目的語を取る場合は「動詞+名詞句」となります。あ、目的語は「名詞」ではなく、「名詞句」と覚えてください。これを記号で書くと、VP=V+NPとなります。また、動詞が表す内容に、場所等の具体的情報などを入れたい場合には、その後に前置詞句などを付けることになります。ちなみに、「前置詞」とは「名詞(あるいは、名詞句)の「前に置く」言葉」と理解しましょう。ということは、前置詞のすぐ後には名詞、通常は名詞句が来ます。そして、「前置詞+名詞句」で一つの意味のかたまりとなる「前置詞句」を形成することになるわけです。ちなみに前置詞は、英語でPrepositionと言いますので、記号で表記する際はPとなり、前置詞句は、Prepositional Phraseと言いますので、記号で書くと、PPとなります。まとめると、前置詞を伴った、結構基本的な英文の動詞句は、「動詞+名詞句+前置詞句」となり、記号で書くと、VP=V+NP+PP、となります。

ここまでのまとめです。まず、英文の基本構造は、S=NP+VPですね。つまり、文は、名詞句と動詞句で出来ているということです。次にその中身を見ると、名詞句は、限定詞と名詞で出来ているので、NP=Det+Nとなります。この最初に来るNPが主語ですね。次に文の述語となる動詞句は、先ほど述べた通りで、目的語を取る場合は、動詞句=動詞+名詞句+前置詞句、であり、記号で書くと、VP=V+NP+PPとなります。もちろん、前置詞句がない場合もありますので、念のため。記号は理解するまでは複雑に感じますが、一度わかると、その方が全体像がわかりやすくなるので、是非覚えてほしいと思います。

では、ここで、一つの英文を例に取って説明をしたいと思います。これから言う文章を、直感的に意味のかたまりに分けてみてください。

My sister found a cake on the dining table.
もう一度言いますね。
My sister found a cake on the dining table.

どうでしょう?まずこの文章を、大きく、意味のあるかたまりで分けると…

[My sister]と「found a cake on the dining table」

となりますよね。最初の[my sister]については、[my]がなければ、[sister]だけでは誰のことかわからないので、[my sister]で一つ意味のかたまりとなることは問題ないですよね。名詞句は、「限定詞+名詞」、つまり、NP=Det+Nという構成規則がありますので、この場合、myがsisterの意味を限定する語、限定詞、determinerで、名詞がsister、それらの二つの語で主語の「名詞句」、NPが構成されます。語の順番を変えて、つまり、sister myと言えば、これは名詞句の構成規則に反するので、非文法的なものとなります。
(End of Part 1)