Naoの誰でもわかる!英語の話

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英文を理解する:動詞+ingの使い方は?(Part1)

2013-02-12 | Weblog
今回も読者(Thank you, Charoko!)の方からの質問に答える形で英語の話しをしたいと思います。質問は、以下のような文で使われている「動詞+ing」(以下の場合はpaying)が、意味はわかっても、自分ではなかなかうまく使えない…どういう風(文法的)に理解すればいいのか、つまり、どうしたらうまく使えるようになるのか、という趣旨の質問です。では、まず、その文を見てみましょう。

He started to question the importance of studying English paying expensive tuition fees since sometime in September.
(彼は9月のいつ頃からか、高い授業料を払ってまで英語を勉強することの意味に疑問を持ち始めた。)

この文章でpayingがどのように作られたかを理解するためには(あるいは、自分でこのような文章を書くためには)英文構造の基本的理解が必要となります。

「英文構造の基本的理解?何かむずかしそう~…」

いやいや、これが簡単なんです!これさえわかれば、これまでわからなかった文型がはっきりわかるようになりますよ。That’s a promise! ということで、まずは「英文の基本的構造とは何か?」からお話したいと思います。お付き合いくださいね。

話しは簡単です。多少単純化しますが、まずは次の原則をしっかり頭に入れてください。

原則(1)
「一つの英文は、主語となる名詞(厳密に言うと、名詞句(=限定詞+名詞))と、それに続く動詞句(=主動詞+名詞句(=限定詞+名詞/目的語)+前置詞句(=前置詞+名詞句)等)で出来ている。但し、主動詞が目的語を取らない場合(自動詞である場合)は、名詞句は必要ない。」

ちょっと規則っぽく書くと、以下のようになります。

S(entence)=NP(Noun Phrase/名詞句)+VP(Verb Phrase/動詞句)

注1)NP/Noun Phrase/名詞句=Determiner/Det/限定詞+Noun/N/名詞)

-名詞句とは、限定詞と名詞で構成される、一つの意味の固まりのことを言います。限定詞とは、名詞がどのようなものかを表す(限定する)言葉のことを意味します。冠詞(a, the)や所有代名詞(my, your, his, her, their)などがその代表的なものです。

注2)VP/Verb Phrase/動詞句=Verb(V/動詞)+NP/名詞句(上記参照)+PP/前置詞句(=P/前置詞+NP/名詞句(上記参照))

-動詞句とは、動詞を中心に構成される、一つの意味を固まりのことを言います。句の頭には動詞が、動詞が他動詞の場合にはそのすぐ後に名詞句(これは動詞の「目的語」と呼ばれます)、そして、その他必要な情報を提供するための前置詞句(前置詞と名詞句で構成される)がその後に続きます。
-前置詞句とは、前置詞と名詞句からできている一つの意味の固まりのことを言います。

原則(1)を言い換えると、以下のようになります。

「英文は、主語の名詞句(主部)と動詞句(述部)で出来ている。動詞句は、基本的に、その頭に来る動詞(主動詞)と名詞句(*動詞が他動詞の場合)、そしてその他必要な情報を提供する前置詞句で出来ている。」

記号だけで書くと以下のようになります。

S=NP[Det+N]+VP[V+NP(Det+N)+PP(P+NP) ]

え!ややこしい?ふむ…では、例として簡単な英文を見てみましょう。上述したことを頭において見てくださいね。最初はもっとも簡単な例です。

I ran.
(私は走った)

この場合、主動詞のrunは自動詞(目的を取らない動詞)なので、これで文が成り立ちますね。もし、主動詞が他動詞(目的語(名詞句)を取る動詞)であれば、その動詞のすぐ後に名詞句(NP=Noun Phrase)が来ますので、その場合は、動詞を頭にした動詞句(VP=Verb Phrase)が主語の名詞句ととともに文を構成することになります。以下がその例文です。

I drank a cup of coffee.
(私はコーヒーを一杯飲んだ)

そして、コーヒーを飲んだ場所のことを伝えたければ、前置詞句を付けてその情報を提供します。すると、以下のような文になりますね。

I drank a cup of coffee at Starbucks.

「こんな簡単な英文、分かるにきまってるじゃん!ばかにしてる?」

いえいえ、まさかそんな…(冷汗)。あくまで説明のためですので、今しばらく我慢してお読みください。(Appreciate your patience...)。

ここで、上記原則(1)を以下のように簡潔に言い換えたいと思います。本当に覚えてほしいのは次のことです。

原則(2)
「動詞が一つあれば、必ずその主語となる名詞句があり、それらで一つの文を構成する。」

つまり、動詞があれば、必ずその主語となる名詞句が前にあるということです。しかし、時としてややこしいのは、その名詞句が文の中に見えていない(隠れている)場合があることです。とはいっても、動詞があれば必ずその前に見えていようがなかろうが、「その動詞の主語となる名詞句がある!」ということを絶対に忘れてはいけません。もし、文の中にある動詞の主語がどれか即座にわからない場合(つまり、「文」の意味がはっきりわからない場合)は、「ん?この動詞の主語(名詞句)はどれ?」と探して理解することが必要です。さて、ここまでわかってもらえたでしょうか?もしまだはっきりわからない場合は、ここまでをもう一度読んでみてくださいね。

さて、ここから本題の英文の理解に入りたいと思うのですが…ちょっと長くなりましたので、今回はその理解の鍵となる英文の基本的構造の話で止めておきたいと思います。本題の文については次回のブログでお話しますので、次回もよろしくお付き合いください。See you soon in the next story, guys. (End of Part 1)