Question 4: TOEIC試験のリスニング、特に会話とか、アナウンスのところですが、いい点数が取れる方法を教えてくれませんか?(Dさん、47歳、外資系会社員、男性(…のつもり))
Naoki: なるほど。いい点数を取るための方法ですか?ところで、Dさんはどうやって理解しようとしてます?
Dさん: そうですね~しっかり聞いて出来るだけ早く訳すようにしてる…かな?
Naoki: 訳す?それじゃあ時間がなくなるでしょ。
Dさん: その通り。訳している間にどんどん先に行っちゃうので、そりゃあもうしんどいし、聞き終わってまだ十分訳せてないのに質問の答えを探さなきゃいけないから、そうしてるとすぐに次の質問が始まって、パニック!頭が真っ白になっちゃう。そんな感じですかね~、いつも。
Naoki: なるほど。よくわかりますよ。僕も昔はそうでしたからね。ではまず、聞く姿勢についてですが、どんな心構えで聞いてます?
Dさん: 心構え、ですか?心構えって言われても…そうですね~、これから英語の音が流れる。それを集中して聞いて、できるだけ早く訳して、理解していこう、って感じですかね。
Naoki: う~ん、なるほど。じゃあ、あんまり人の話を聞こう、って感じじゃないですよね。
Dさん: 人の話って、問題の文章でしょ?
Naoki: そうですね、確かに。でも、その文章は会話だったり、アナウンスだったりするわけですよね。つまり、人が、誰かがあなたに話かけている、みたいな。
Dさん: はあ?言ってる意味がよくわかんないですけど…。リスニングの試験だから集中して聞いているわけで、それを訳して理解しようとしているわけだから、別に誰かが自分に話しかけてるなんて感覚はさらさらないですよね~。自分とは関係ないわけですから。
Naoki: 僕が言いたいのはこういうことです。人の言葉を理解しようとする時に必要なのは何か?まずその話への興味です。人は興味がないものについては聞く耳を持たない。でしょ?明日のゴルフの準備をしている時に奥さんが今日デパートで見つけた素敵なドレスの話をし始める。それがどこのブランドで、友達の誰が持っていて、色、柄はどんな感じで、って話が進む。あなたは時折、あ、そう、ふ~ん、とか言う。そうすると奥さんが、聞いてるの?って、ちょっと大きい声。聞い~てるよ~、って答えるあなた。でも本当はちっとも聞いてやしないんですよね。さて、そんな時にあなたのいい加減な返事に頭にきた奥さんは言う。「じゃあ、質問よ!」おっと、そんな質問に答えられるわけないですよね。
Dさん: そりゃあ、無理ですよ。あ、そういえば、昨日そんなことあったなあ。いや、その時はね。家内がぐたぐた言ってたんですよ。気に入っただとか、誰それが持ってるとかね。まあ、聞いてませんけどね(笑)。ただ、その中で急に値段が出てきたんですよ。10万とかなんとかね。いや、それからというものは、まあ、大変。しばし戦争状態でした。実はまだ引きずってるんですけどね~。
Naoki: ま、それはともかく…つまり、興味の無いものは聞こえない。興味があるものは聞こえる、ってことですよね。そこなんです!試験の英語、問題を聞く時に、興味も持って聞く事ができるかどうかなんです。もちろん、試験なんだから、ホントは興味なんかあるわけないですよね。でも、理解するという観点からすると、興味、つまり、聞くモチベーション(動機)がいるわけです。その動機をいかにして意識して作るか。それが理解の鍵になるんです。
Dさん: でも、どうやってそんなこと出来るんですか?
Naoki: それには想像力を発揮することです。つまり、会話の部分だったら、その会話の中に自分がいることを想像する。二人の会話だったら、自分はその二人の間にいる。つまり、自分の右と左にその二人がいて、自分はその中で、あ、そう、なるほどね~、って話を聞いている状況をイメージするわけです。そういう状況なら、二人の話、しっかり聞かざるを得ませんよね。だって、後で、「あなた、聞いてた!」みたいに言われちゃいますからね(笑)。これが会社だったら、聞いてなかった、じゃ話終わりませんよね。そして、アナウンスの理解の場合は、あなたがそのアナウンスしている人の前にいて話を聞いている状況をイメージする。つまり、誰にでも無い、その人が自分に何らかの情報をくれている、と想像して聞くことです。つまり、すべてにおいて、臨場感を持つ、ってことですかね。
Dさん: なるほど~問題の英語を「問題」として聞くのではなく、会話なら、その会話が自分の仲間内で自分の耳元で行われている、自分もその会話の輪の中にいるってイメージするわけですね。アナウンスだと、自分がその場所にいて、その人から話を聞いているってイメージするわけですね。なるほど。でもそれで本当に点数上がるんでしょうかね~。わかるようになります?
Naoki: いいですか。この事はしっかり覚えておいてください。わかるものはわかる!わからないものはわからない!この臨場観を持つためのイメージは、わからないものがわかるようになるためではなく、「わかるものをわかるようにするための方法」なんです。つまり、「話(問題文)を理解するためにベストな心理的状態を作るためのもの」で、今のあなたの英語力を最大限に発揮させるためのものだということを理解してください。その上で、毎日コツコツと英語の勉強を続けていくことです。いいでしょうか?では、今日はこのへんで。
(End of Story)
Naoki: なるほど。いい点数を取るための方法ですか?ところで、Dさんはどうやって理解しようとしてます?
Dさん: そうですね~しっかり聞いて出来るだけ早く訳すようにしてる…かな?
Naoki: 訳す?それじゃあ時間がなくなるでしょ。
Dさん: その通り。訳している間にどんどん先に行っちゃうので、そりゃあもうしんどいし、聞き終わってまだ十分訳せてないのに質問の答えを探さなきゃいけないから、そうしてるとすぐに次の質問が始まって、パニック!頭が真っ白になっちゃう。そんな感じですかね~、いつも。
Naoki: なるほど。よくわかりますよ。僕も昔はそうでしたからね。ではまず、聞く姿勢についてですが、どんな心構えで聞いてます?
Dさん: 心構え、ですか?心構えって言われても…そうですね~、これから英語の音が流れる。それを集中して聞いて、できるだけ早く訳して、理解していこう、って感じですかね。
Naoki: う~ん、なるほど。じゃあ、あんまり人の話を聞こう、って感じじゃないですよね。
Dさん: 人の話って、問題の文章でしょ?
Naoki: そうですね、確かに。でも、その文章は会話だったり、アナウンスだったりするわけですよね。つまり、人が、誰かがあなたに話かけている、みたいな。
Dさん: はあ?言ってる意味がよくわかんないですけど…。リスニングの試験だから集中して聞いているわけで、それを訳して理解しようとしているわけだから、別に誰かが自分に話しかけてるなんて感覚はさらさらないですよね~。自分とは関係ないわけですから。
Naoki: 僕が言いたいのはこういうことです。人の言葉を理解しようとする時に必要なのは何か?まずその話への興味です。人は興味がないものについては聞く耳を持たない。でしょ?明日のゴルフの準備をしている時に奥さんが今日デパートで見つけた素敵なドレスの話をし始める。それがどこのブランドで、友達の誰が持っていて、色、柄はどんな感じで、って話が進む。あなたは時折、あ、そう、ふ~ん、とか言う。そうすると奥さんが、聞いてるの?って、ちょっと大きい声。聞い~てるよ~、って答えるあなた。でも本当はちっとも聞いてやしないんですよね。さて、そんな時にあなたのいい加減な返事に頭にきた奥さんは言う。「じゃあ、質問よ!」おっと、そんな質問に答えられるわけないですよね。
Dさん: そりゃあ、無理ですよ。あ、そういえば、昨日そんなことあったなあ。いや、その時はね。家内がぐたぐた言ってたんですよ。気に入っただとか、誰それが持ってるとかね。まあ、聞いてませんけどね(笑)。ただ、その中で急に値段が出てきたんですよ。10万とかなんとかね。いや、それからというものは、まあ、大変。しばし戦争状態でした。実はまだ引きずってるんですけどね~。
Naoki: ま、それはともかく…つまり、興味の無いものは聞こえない。興味があるものは聞こえる、ってことですよね。そこなんです!試験の英語、問題を聞く時に、興味も持って聞く事ができるかどうかなんです。もちろん、試験なんだから、ホントは興味なんかあるわけないですよね。でも、理解するという観点からすると、興味、つまり、聞くモチベーション(動機)がいるわけです。その動機をいかにして意識して作るか。それが理解の鍵になるんです。
Dさん: でも、どうやってそんなこと出来るんですか?
Naoki: それには想像力を発揮することです。つまり、会話の部分だったら、その会話の中に自分がいることを想像する。二人の会話だったら、自分はその二人の間にいる。つまり、自分の右と左にその二人がいて、自分はその中で、あ、そう、なるほどね~、って話を聞いている状況をイメージするわけです。そういう状況なら、二人の話、しっかり聞かざるを得ませんよね。だって、後で、「あなた、聞いてた!」みたいに言われちゃいますからね(笑)。これが会社だったら、聞いてなかった、じゃ話終わりませんよね。そして、アナウンスの理解の場合は、あなたがそのアナウンスしている人の前にいて話を聞いている状況をイメージする。つまり、誰にでも無い、その人が自分に何らかの情報をくれている、と想像して聞くことです。つまり、すべてにおいて、臨場感を持つ、ってことですかね。
Dさん: なるほど~問題の英語を「問題」として聞くのではなく、会話なら、その会話が自分の仲間内で自分の耳元で行われている、自分もその会話の輪の中にいるってイメージするわけですね。アナウンスだと、自分がその場所にいて、その人から話を聞いているってイメージするわけですね。なるほど。でもそれで本当に点数上がるんでしょうかね~。わかるようになります?
Naoki: いいですか。この事はしっかり覚えておいてください。わかるものはわかる!わからないものはわからない!この臨場観を持つためのイメージは、わからないものがわかるようになるためではなく、「わかるものをわかるようにするための方法」なんです。つまり、「話(問題文)を理解するためにベストな心理的状態を作るためのもの」で、今のあなたの英語力を最大限に発揮させるためのものだということを理解してください。その上で、毎日コツコツと英語の勉強を続けていくことです。いいでしょうか?では、今日はこのへんで。
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