デパートに行って靴(ハイヒール)を買おうと思い立ち家を出た。
行く途中、車を運転しながらふと思った。
「70過ぎてもハイヒールを履いて歩くだろうか?歩けるだろうか?」
「年を取るにつれ足腰が弱りハイヒール、履いて歩けなくなるかも?」
「現に夫の姉、膝を悪くして70過ぎたあたりから歩く姿が痛々しい」
「私だっていつまでも若くはないのだ」
「今さらハイヒール、買う必要があるのか?」
今までこういうことを考えたことも無かったのに
今日、そういうことを初めて思った。
そして靴は買わないことに決めた。
「物は少ない方が良い。シンプルイズベスト。今あるので十分」
そこに気持ちが行きついた。
しかし「ハイヒールをいつまで履いて歩けるか」なんてことを
考えたりする自分にゾッとした。
まだ足腰どこも悪いところはなく、まだまだ若いつもりでいる私…。
「なのにもう、そんなことを考えるの!?」
自分の思考に、いささか戸惑い衝撃を受けた。
「私は、若い!そして元気!80過ぎてもハイヒール履いて颯爽と歩くぞ!」
そのくらいの気持ちで生きて行った方が良い気がする。
結局デパートには行ったがハイヒール(靴)は買わなかった。
揺れる乙女(?)ごころ。
タケノコ山⑫