イン・千葉…。
ワインが暴発し、部屋を赤く染めたその翌日(前記事参照)のこと。場所は白子の某健康センターへ、砂風呂に入りに行った。
温泉・砂風呂・サウナ・プールがドッキングした全く気負いのない施設であり、しなびた感がやや出始めてるところが、土地柄も含めてある意味好み。プールがきれいなところを見ると増築か改装であろうか。
さて朝に友人Uが合流したため計三人。まずは美味しい海鮮を…と、千葉県民Tが絶賛する回転寿司「浜っ子」でお昼をいただく。
回転寿司のイメージを払拭するほどの美味しさでたらふく食べたのち、その足で砂風呂へ向かった。
腹ごなしも何もなくちょっとヘビーである。
さて砂風呂。
相当な昔からその存在を知っていながら鈴木は砂風呂未経験。
友人TとUは幸い経験者だったので、「何かあっても二人に聞けば大丈夫!」と余裕を見せる鈴木。「二回目だから余裕」というスタンスの二人とあいまって、窓口の男性の親切丁寧な説明にいちいち「かぶる」速さで返事をしてゆく。
ロッカーキーをもらい、丁寧に館内の説明をしてくれるおばあちゃんにも「軽く」かぶる返事で返す。
お年寄りへの返事はマイルドにせねば、という常識は持ち合わせている我々の「最低限のかぶり」である。
話がそれてしまったが、館内セットをおばあちゃんに頂きようやくロッカールームに入った。
ご存知かと思うが砂風呂に下着はナシである。上も下もだ。
ここの浴衣は基本的な浴衣柄の「襦袢タイプ」であり、前を合わせてひもでゆるっと結ぶだけのデザインだ。
ぬぼーっと立っているだけでもどっか見えてそうである。
個々にロッカーを見つけ、経験者2人はお手洗いを済ませにいった。お手洗いはロッカールームにはなく一旦外に出て廊下を横切った向こう側にある。
着替える前にそれをしっかり自覚していればよかったのだが、砂風呂へのはやる気持ちを押さえきれない鈴木は、速攻で着替えを完了させてしまった。お手洗いのことを思い出したのはその直後である。
「砂風呂にはゆっくり入りたいしな…」
生理的な欲求に我に返ったが、冷静に判断を下すもすでに布1枚…。
当たり前だが砂風呂用の浴衣で廊下を歩く人はいない。みな半袖短パンの館内着で歩いている。
「これでお手洗い行くのか!まずいな。こんな心もとない状態で歩いて、おじさんやおじいさんと鉢合わせしたらなんかやだな」
しかし生まれつき後ろは振り向かない主義のヌノイチ鈴木、人に会わなきゃ万事オーケー!とばかりに満を持して廊下を横切る決意をした。
扉を開けると、幸い人の気配はない。胸ぐらとももの合わせ部分を身体にぐっ!と押しつけた状態を死守し
「スス~」
と廊下を横切った。用を足し(そこまで書かなくてよろしい)復路も同様の緊張感で平行移動…
結局誰にも会わなかった。つまり独り峠を超え、独り胸を撫で下ろして終わったのだ。
人が人の目を気にする時というのは、得てして誰も見ちゃいないもの。
はなはだ道化ではあるが遂に準備は整った!
いざ、人生初の砂風呂に突入である…!
(後半へ続く)
ワインが暴発し、部屋を赤く染めたその翌日(前記事参照)のこと。場所は白子の某健康センターへ、砂風呂に入りに行った。
温泉・砂風呂・サウナ・プールがドッキングした全く気負いのない施設であり、しなびた感がやや出始めてるところが、土地柄も含めてある意味好み。プールがきれいなところを見ると増築か改装であろうか。
さて朝に友人Uが合流したため計三人。まずは美味しい海鮮を…と、千葉県民Tが絶賛する回転寿司「浜っ子」でお昼をいただく。
回転寿司のイメージを払拭するほどの美味しさでたらふく食べたのち、その足で砂風呂へ向かった。
腹ごなしも何もなくちょっとヘビーである。
さて砂風呂。
相当な昔からその存在を知っていながら鈴木は砂風呂未経験。
友人TとUは幸い経験者だったので、「何かあっても二人に聞けば大丈夫!」と余裕を見せる鈴木。「二回目だから余裕」というスタンスの二人とあいまって、窓口の男性の親切丁寧な説明にいちいち「かぶる」速さで返事をしてゆく。
ロッカーキーをもらい、丁寧に館内の説明をしてくれるおばあちゃんにも「軽く」かぶる返事で返す。
お年寄りへの返事はマイルドにせねば、という常識は持ち合わせている我々の「最低限のかぶり」である。
話がそれてしまったが、館内セットをおばあちゃんに頂きようやくロッカールームに入った。
ご存知かと思うが砂風呂に下着はナシである。上も下もだ。
ここの浴衣は基本的な浴衣柄の「襦袢タイプ」であり、前を合わせてひもでゆるっと結ぶだけのデザインだ。
ぬぼーっと立っているだけでもどっか見えてそうである。
個々にロッカーを見つけ、経験者2人はお手洗いを済ませにいった。お手洗いはロッカールームにはなく一旦外に出て廊下を横切った向こう側にある。
着替える前にそれをしっかり自覚していればよかったのだが、砂風呂へのはやる気持ちを押さえきれない鈴木は、速攻で着替えを完了させてしまった。お手洗いのことを思い出したのはその直後である。
「砂風呂にはゆっくり入りたいしな…」
生理的な欲求に我に返ったが、冷静に判断を下すもすでに布1枚…。
当たり前だが砂風呂用の浴衣で廊下を歩く人はいない。みな半袖短パンの館内着で歩いている。
「これでお手洗い行くのか!まずいな。こんな心もとない状態で歩いて、おじさんやおじいさんと鉢合わせしたらなんかやだな」
しかし生まれつき後ろは振り向かない主義のヌノイチ鈴木、人に会わなきゃ万事オーケー!とばかりに満を持して廊下を横切る決意をした。
扉を開けると、幸い人の気配はない。胸ぐらとももの合わせ部分を身体にぐっ!と押しつけた状態を死守し
「スス~」
と廊下を横切った。用を足し(そこまで書かなくてよろしい)復路も同様の緊張感で平行移動…
結局誰にも会わなかった。つまり独り峠を超え、独り胸を撫で下ろして終わったのだ。
人が人の目を気にする時というのは、得てして誰も見ちゃいないもの。
はなはだ道化ではあるが遂に準備は整った!
いざ、人生初の砂風呂に突入である…!
(後半へ続く)