鈴木復活しました!
今週月曜日に舞台が終わった。
やっと周りに目が行き届くようになりましたら、非日常は鈴木の日常の中にふつうに存在しつづけてるようで、おかしな人に早速であってしまいました。
舞台の感想はまたにして、今日遭遇した不思議について、書いておきたいとおもう。
グー・ブロ復活。
テーマは「老夫婦と猫の子供」。
昼に入った渋谷のモスバーガー。
目の前には夫婦とみられる初老の男女が二人。
男性は黒の長めの革ジャンをはおり、白髪交じりで眼鏡をかけた一般的な風貌。
連れの女性はショートの金髪で体格がよい。アイシャドーは遠目にもそこだけ目立つエメラルドグリーン。
クリスマスを意識してか緑のタートルを着、懐かしの千鳥格子のジャケットを着ているがピンピンだ。
見た目明らかに異彩を放っているため、モスバーガー内ではかなり目立っていた。
トイレに立った際こちらに顔を向けて知ったのだが、外人とおもったその女性、前から見るとバリバリの日本人であった。
白髪を金に染め、なぜかメイクや服装が日本人の感覚ではなかったので間違えてしまった。
しかし気になるのはそんなささいなことではない。
私が気になっていたのは、その老夫婦が抱いている
「子供のようなもの」
であった。
店内にジャズが流れるほのぼのした午後のひととき…
老夫婦はそのぬいぐるみを大事そうにだっこし、あたかも生身の赤ちゃんを抱くかのようにあやしながら…モスを食べているのである。
頭にきものの端切れのような花柄のヘアバンドを巻いたそのぬいぐるみだが、よくよくみるとヘアバンドの上から耳が二つのぞいていた。
猫なのである。
だきかかえる担当を変える際、ついに人形の全貌が見えたが長~いひげが、からみついていた。
ひげがいやに長い。一本につき20センチはあるだろうか。
…のびたのだろうか?
花柄のヘアバンドを巻いた、黒い布にくるまれた猫のぬいぐるみ。
金ボタンが付いていたせいか、猫が学ラン(しかも長ラン)に着てる風にしか見えてならず、あたまの花柄バンドはヤンキーの頭にまく何かに見えてしまう。
まるでなめ猫。
運転免許証の「死ぬまで有効」の文字がオーバーラップし笑いそうになったのだが、不思議と他の客はその老夫婦と猫には目もくれない様子である。
寂しい。なぜ?
気になるのわたしだけじゃないよね?
もはや、老夫婦がまったく私の不審な視線に気がついてないためバッチ監視状態である。
一瞬離席していた妻は、ケーキを追加注文して帰ってきた。
そして旦那から大事そうになめ猫をだき返し、膝によしよしとばかりに顔を見ながら安置した。
左手で猫を抱きかかえ、右手でケーキを一口切って食べる風情の妻、
鈴木はその様子を観察する内、なにかがおきることを予感して
「まさか、まさかだよね…」
と独り言をつぶやいてしまった。
妻は…ケーキを猫の口にあてがったのだ。
「ひぃ~!」
旦那は真顔、目は優しく微笑んでおり、それが私の背中を余計にぞくっとさせた訳で…。
もう、なんかカオスである。
結局ケーキはすべて妻でありなめ猫の母である女性がいただいたのだが、一体あの老夫婦に過去、どんな悲しい出来事があったのか、猫の汚れ具合からしてそれが何十年め前のことだったんだろうかとか昼下がりの妄想は広がるばかりであった。
ちなみに今月頭、稽古場まで劇団仲間と自転車で走っていると、横断歩道の向かいにこれまたぬいぐるみを抱っこしたちょい悪の男性がいた。
ファッションイメージ「クロムハーツ」みたいな押尾学崩れみたいな男性だったが、革のブルゾンの中にまたまた猫とみられるぬいぐるみを仕込んでいた。
やや開けたジッパーから頭がのぞいていたが、鈴木が見るにつけまちがいなくあれは
にゃまげ
に違いなかったはずだ。
流行りじゃないはずだが、こう立て続けに見ると年末師走のせいにしたくなってくる。
寒いし寂しい風情もただよう季節ですが、気をしっかり持って年越ししよーね!
イェイイェイ!
今週月曜日に舞台が終わった。
やっと周りに目が行き届くようになりましたら、非日常は鈴木の日常の中にふつうに存在しつづけてるようで、おかしな人に早速であってしまいました。
舞台の感想はまたにして、今日遭遇した不思議について、書いておきたいとおもう。
グー・ブロ復活。
テーマは「老夫婦と猫の子供」。
昼に入った渋谷のモスバーガー。
目の前には夫婦とみられる初老の男女が二人。
男性は黒の長めの革ジャンをはおり、白髪交じりで眼鏡をかけた一般的な風貌。
連れの女性はショートの金髪で体格がよい。アイシャドーは遠目にもそこだけ目立つエメラルドグリーン。
クリスマスを意識してか緑のタートルを着、懐かしの千鳥格子のジャケットを着ているがピンピンだ。
見た目明らかに異彩を放っているため、モスバーガー内ではかなり目立っていた。
トイレに立った際こちらに顔を向けて知ったのだが、外人とおもったその女性、前から見るとバリバリの日本人であった。
白髪を金に染め、なぜかメイクや服装が日本人の感覚ではなかったので間違えてしまった。
しかし気になるのはそんなささいなことではない。
私が気になっていたのは、その老夫婦が抱いている
「子供のようなもの」
であった。
店内にジャズが流れるほのぼのした午後のひととき…
老夫婦はそのぬいぐるみを大事そうにだっこし、あたかも生身の赤ちゃんを抱くかのようにあやしながら…モスを食べているのである。
頭にきものの端切れのような花柄のヘアバンドを巻いたそのぬいぐるみだが、よくよくみるとヘアバンドの上から耳が二つのぞいていた。
猫なのである。
だきかかえる担当を変える際、ついに人形の全貌が見えたが長~いひげが、からみついていた。
ひげがいやに長い。一本につき20センチはあるだろうか。
…のびたのだろうか?
花柄のヘアバンドを巻いた、黒い布にくるまれた猫のぬいぐるみ。
金ボタンが付いていたせいか、猫が学ラン(しかも長ラン)に着てる風にしか見えてならず、あたまの花柄バンドはヤンキーの頭にまく何かに見えてしまう。
まるでなめ猫。
運転免許証の「死ぬまで有効」の文字がオーバーラップし笑いそうになったのだが、不思議と他の客はその老夫婦と猫には目もくれない様子である。
寂しい。なぜ?
気になるのわたしだけじゃないよね?
もはや、老夫婦がまったく私の不審な視線に気がついてないためバッチ監視状態である。
一瞬離席していた妻は、ケーキを追加注文して帰ってきた。
そして旦那から大事そうになめ猫をだき返し、膝によしよしとばかりに顔を見ながら安置した。
左手で猫を抱きかかえ、右手でケーキを一口切って食べる風情の妻、
鈴木はその様子を観察する内、なにかがおきることを予感して
「まさか、まさかだよね…」
と独り言をつぶやいてしまった。
妻は…ケーキを猫の口にあてがったのだ。
「ひぃ~!」
旦那は真顔、目は優しく微笑んでおり、それが私の背中を余計にぞくっとさせた訳で…。
もう、なんかカオスである。
結局ケーキはすべて妻でありなめ猫の母である女性がいただいたのだが、一体あの老夫婦に過去、どんな悲しい出来事があったのか、猫の汚れ具合からしてそれが何十年め前のことだったんだろうかとか昼下がりの妄想は広がるばかりであった。
ちなみに今月頭、稽古場まで劇団仲間と自転車で走っていると、横断歩道の向かいにこれまたぬいぐるみを抱っこしたちょい悪の男性がいた。
ファッションイメージ「クロムハーツ」みたいな押尾学崩れみたいな男性だったが、革のブルゾンの中にまたまた猫とみられるぬいぐるみを仕込んでいた。
やや開けたジッパーから頭がのぞいていたが、鈴木が見るにつけまちがいなくあれは
にゃまげ
に違いなかったはずだ。
流行りじゃないはずだが、こう立て続けに見ると年末師走のせいにしたくなってくる。
寒いし寂しい風情もただよう季節ですが、気をしっかり持って年越ししよーね!
イェイイェイ!