糖尿病にもかかってしまった認知症患者さんの典型例をお示しします。
医師「OOさん、この前の血液検査ではすこし糖尿病のコントロールが悪くなっているようですね」
患者「ああ、そうですか」
医師「朝昼晩のご飯以外に他に何か食べたりされていませんか?」
患者の家族「そう言えば、おばあちゃん、よく柿などを何個も食べていますわ」
患者「おいしいからね~」
医師「あと、薬の飲み忘れなどもないでしょうか?」
患者の家族「そう言えば、今回も薬が余っていますので日数の半分の薬だけもらえますでしょうか」
医師「・・・。きちんと毎日、薬を飲んでくださいね」
この認知症の患者さんは「食べた」という行為自体を忘れてしまうため、何度も何度も食べてしまう過食が起きています。この過食により、摂取するエネルギーが多すぎになり、血糖値が高くなりがち、つまり糖尿病のコントロールが悪化します。この患者さんは机の上にあった柿を一個、また一個と食べてしまったようです。糖尿病のコントロールの悪い患者さんでは過食が多いことが、データ的にも裏付けられています。
また認知症の患者さんではしばしば薬の飲み忘れがおこります。この患者さんの場合も薬を飲み忘れる日が多かったようです。認知症の患者さんが一人で薬をきちんと飲むことはなかなか困難です。一緒に住んでおられるご家族や、お一人住まいの場合は近所のご家族やヘルパーさんによる服薬の管理が必要です。
実際、このことは糖尿病の専門の学会でも注目されており、最新の日本糖尿病学会の糖尿病治療ガイドにも「高齢糖尿病患者の認知症は、糖尿病のコントロールを悪化させるとともにケアの上でも大きな問題となっている」と記載されています。
●脳のインスリン抵抗性が全身に影響?
1980年代ごろから、アルツハイマー病の患者さんでは血糖値やインスリン分泌に異常があることが指摘されていました。先ほどの例のように、認知症により生活習慣が悪化して、血糖値のコントロールが悪化していることがあるのですが、アルツハイマー病という病気自体が、体の中での糖の処理(糖代謝)を悪化させている可能性もあります。残念ながらヒトでの研究ではアルツハイマー病と、糖尿病の正確な関係を解明することは困難です。
こういった質問に基礎的な実験は答えてくれます。いくつかの基礎的な実験により、脳に変化があると、生活習慣の悪化を介さずに、糖代謝への影響が全身に及ぶことが示唆されています。ひとつは脳にβアミロイドというアルツハイマー病の原因物質を増加させた場合、もうひとつは、脳にインスリン抵抗性をおこさせた場合です。
脳にβアミロイドというアルツハイマー病の原因物質を増加させた場合、糖尿病が悪化することが我々のマウスを用いた研究によりわかりました。またアルツハイマー病が糖尿病の病態を悪化させることは他の複数のグループからも同じくマウスを用いて報告されています。
また脳内でインスリンによる情報が伝わる「インスリン・シグナル」の変化は、全身の糖代謝に影響を及ぼすことも研究されています。このシリーズの第3回<http://www.asahi.com/articles/SDI201512074453.html>において、アルツハイマー病患者さんでは脳のインスリン抵抗性が指摘されていることを紹介しましたが、アルツハイマー病における全身の糖代謝への影響も、脳のインスリン抵抗性が原因しているのかも知れません。すなわち、βアミロイドが脳のインスリン抵抗性を引き起こし、それが全身の糖代謝に影響を与えている可能性があるのです。
いずれにせよ、実際の患者さんを診ていると、認知症による過食や糖尿病薬の飲み忘れが糖尿病コントロールを悪化させることはしばしば経験します。シリーズの初回<http://www.asahi.com/articles/SDI201511110830.html>でご紹介した「糖尿病とアルツハイマー病の悪循環」というコンセプトはきわめて重要であると思われます。
●あまり厳しく禁じず、楽しく食事
では実際、認知症患者さんの過食に対して、ご家族はどのように対応したら良いのでしょうか? 大阪大学精神医学教室の数井裕光先生らの著書「認知症知って安心!症状別対応ガイド」に非常によく書かれておりますので、この本から要点を紹介したいと思います。
1)あまり厳しく禁止しない(厳しくし過ぎるすると余計に悪化することあり)。
2)あらかじめ食事を小分けにしておく。
3)野菜やキノコを多く使う。
4)体重増加のないように、体重測定を行う。
5)食事を楽しく取る(「楽しかった」という満足感が残り、空腹になりにくくなる)。
6)食事の後片付けをしばらくしないで置いておく(食事をした記憶がとどまる)。
7)夢中になれる活動に誘って、食事から注意をそらす(退屈だと食べることに意識が向かってしまう)。
これらを参考に、その方にベストな対応(組み合わせも含めて)を見つけていきましょう。
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「朝日新聞」http://www.asahi.com/articles/SDI201603020273.html
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今朝の血糖値です。110(mg/dl)でした。インスリンが良く効いているのか?「黒豆酢」が効いているのか?(´・ω・`)
まぁ、安定状態だから”よし”としよう。
認知症のお爺ちゃん「みちこさんやー、朝ご飯はまだかいなー?」 「何言ってんの?さっき食べたばかりでしょう~」
昔良く聞いた”ギャク”ですね。
重度の認知症になったら・・・介護者も大変だと思う。(´・ω・`) 徘徊とか、日常生活とか、持病があれば健康管理。
重度の糖尿病患者なら、「インスリン管理」はもっと大変だと。
「今日はインスリンまだっだたな。それっ、打つか!」って、4回も5回も6回も打ちそうな気がする。
最高裁で画期的な判決が出ましたね。認知症患者さんが線路に出て轢かれ死亡。徘徊。
認知症男性JR事故死 「家族に責任なし」監督義務を限定
認知症の高齢者が列車にはねられ、鉄道会社に損害を与えた場合に家族が賠償責任を負うべきかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は1日、「同居の夫婦だからといって直ちに監督義務者になるわけではなく、介護の実態を総合考慮して責任を判断すべきだ」との初判断を示した。 その上で、家族に賠償を命じた2審判決を破棄して鉄道会社側の請求を棄却した。家族側の逆転勝訴が確定した。
認知症の高齢者の急増が見込まれる中、介護する家族の監督義務を限定的にとらえた判決で、今後は介護を担う家族が賠償を免れる例が出てきそうだ。
2007年に愛知県大府市で認知症の男性(当時91歳)が1人で外出して列車にはねられ死亡した。JR東海が「列車に遅れが出た」として、男性の妻(93)と長男(65)に約720万円の支払いを求めた。
民法は、責任能力のない精神障害者らが第三者に損害を与えた場合、監督義務者が責任を負うとする一方、義務を怠らなければ例外的に免責されると定めている。裁判では、妻と長男は監督義務者に当たるかが主に争われた。
1審・名古屋地裁は13年8月、長男を事実上の監督義務者と判断し、妻の責任も認めて2人に全額の支払いを命じた。2審・名古屋高裁は14年4月、長男 の監督義務は否定したが、「同居する妻には夫婦としての協力扶助義務があり、監督義務を負う」として、妻に約360万円の賠償を命じた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/a5/c42116cbae5fc6c1805a318a273d0ad8.png)
これに対し、小法廷は「民法が定める夫婦の扶助義務は相互に負う義務であり、第三者との関係で監督義務を基礎付ける理由にはならない」と判断。一方で 「自ら引き受けたとみるべき特段の事情があれば、事実上の監督義務者として賠償責任を問うことができる」とした。監督義務者に当たるかどうかは「同居の有無や問題行動の有無、介護の実態を総合考慮して、責任を問うのが相当といえるか公平の見地から判断すべきだ」と指摘した。
その上で、「妻は介護に当たっていたが自身も要介護度1の認定を受けていた」と指摘。長男についても「20年以上同居しておらず、事故直前も月に3回程度、男性宅を訪ねていたに過ぎない」とし、いずれも男性を監督することはできなかったと認定した。
裁判官5人全員一致の意見。岡部裁判長と大谷剛彦裁判官は「長男は事実上の監督義務者に当たる」と述べる一方、「デイサービスを利用する見守り体制を組むなど、問題行動を防止するために通常必要な措置を取っており、責任は免れる」などとする意見を述べた。【山本将克】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160301-00000089-mai-soci
大岡越前守忠相かよー。(´・ω・`) 損害は損害として発生してると思うが・・・。なんちゅー温情判決。
まぁ、個々の事案によるもの。らしいから
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2025年には、「認知症患者」は約800万人になると。高齢者4人に1人は認知症に。
そして認知症による糖尿病患者も増加。食べたことも忘れる。薬を飲んだことも忘れる。インスリンを打った事も忘れ・・・
危ないな(´・ω・`)
どうみても「糖尿病性ケトアシドーシス」が玄関ドアの隙間から覗いてるよ。じーーーーーーーーーーーー。って。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/a9/1da923b64d0f6076c32e419bc8d11643.jpg)
このブログを見ている方へ。「ケトン体」を嗅ぐ猫・・・。あなたの家の玄関に来ていませんか? 隙間から覗いていませんか?
アシドーシス(血液が酸性になる)状態になると、耳元でケトン猫が「にゃぁ~おぉ~」と叫ぶ・・・
深夜に、、、、枕元に、、、こっそり、、、。そして、呼吸が荒くなり、全身がしんどく、、、意識が薄れ、、、全身の力が抜け、、、
会話が成立しなくなる。(病院に連れて行ってくれ。救急車を。)心の叫び・・・
実際は「(´・ω・`)あうあうああうー、あうあうああーうあわー」「何?何言ってるの?どうしたの?」「(´・ω・`)あうあうあうあー」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/04/c6545113673515e7c3a458472aeb4071.png)
ケアをしてくれる人が居れば良いが、独居老人の場合悲惨なことになる。。。。消防署に電話しても「いたずら電話」として処理される・・・
「(´・ω・`)あうあうあわーあうあうあうあーうー」
きゃーーーーーーーーーーーーーーーー ><
俺の将来かよー(´;ω;`)ウッ…
バツイチ独身(´;ω;`)ウッ…もう彼此、一人暮らし5年に....(´;ω;`)ウッ…(´;ω;`)ウッ…(´;ω;`)ウッ…(´;ω;`)ウッ…
まぁいいや。「認知症シェアハウス」にでも入るか!将来・・・33歳と10か月の「ぼき」(´・ω・`)そう思う今日この頃。
楽しいよww「認知症シェアハウス」 みんな認知症www みんなで深夜徘徊www スリラーかよー(´・ω・`) マイコー!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/6f/cb8641534d9e7ea88afde2a4c0f1d2fe.png)
貧乏でも我慢できる方、もやし炒めだけで1週間辛抱できる方、募集してます(´;ω;`)
どうせなら「ぽっくり」逝きたいなー(´・ω・`) 桜のように華麗に散っていく!うん!これで逝こう!
独居老人・重症糖尿病・認知症で長生きは・・・ちょっと・・・
また更新します。皆様もご自愛ください。