糖質制限3つのメリットと7つのデメリット(問題点)
「糖質制限」は血糖値を下げたり、ダイエットする上においては、非常に優れた食事法だと思います。
でも、糖分を必要とするその人の体の状態やコンディションを考えずに行えば、朝からアタマはボーとしてしまいますし、エネルギー不足で日常の仕事をや家事もおろそかになってしまいます。
また、糖質制限のダイエットをやり過ぎれば、筋肉も衰えて、体をダメにしてしまうこともあります。
どんなに優れた食事健康法でも必ずメリットと同時に、デメリット(問題点)もあります。
糖質制限のメリット、デメリット(問題点)
阿部博幸先生の著書「糖尿病とつき合ってこの10年でわかったこと」によると、糖質制限にはメリット、デメリットがあり、アメリカでは「2年を限度」の期限付きで導入を認めているのだそうです。
これに対し、日本では賛否両論が拮抗し、導入が認められていないとのことです。
そこでこの本から、糖質制限のメリット、デメリット部分についてピックアップしてみました。あなたもぜひ一緒に考えてみてください。
糖質制限の3つのメリット
1.血糖値が上がらない。
糖尿病の人が糖質の多いものを食べると、食後2時間の血糖値は軽く200ミリグラムを超えます。
正常な人の場合は140ミリグラム未満ですから、これは大変です。ある人の体験報告では、この食後血糖値が「20日ほどで170に下がり、ヘモグロビンA1cの数値も8.3%から5.8%に下った」といいます。
2.インスリンをたくさん分泌しなくて済む。
食物からとりいれた糖質を各細胞に送り込んでエネルギー化させるためには、インスリンの助けを借りなければなりません。
糖質が少なければそのぶんインスリンを使わなくて済みます。その必要量が減れば、インスリンを製造しているすい臓のベータ細胞が疲れてダウンすることもなくなります。
3.減量効果が高い~余分な脂肪はたまりにくくなる。
インスリンは糖を全身の細胞に運ぶ働きをしています。
そして、糖質が多いほど大量に分泌され、糖を脂肪として細胞に蓄えます。これがインスリン=肥満ホルモンと言われる所以です。
糖質制限の7つの心配
次はデメリットです。と言ってもあくまで可能性の話です。
1.エネルギー不足の心配、そして減量効果はいつか止まる
人体最大のエネルギー源・糖質の補給が止まれば、当然のことに大きな心配は活動エネルギーの不足です。
糖新生があるといっても、糖質そのものの補給がとだえれば糖新生ができません。中性脂肪も燃焼できず、減量効果はここでストップです。
「糖質がなくても脂質がその代わりをしてくれるのではないか」と言われるでしょう。
たしかにそのとおりですが、ケトン・エネルギー・システムは基礎代謝力を除けばあくまでも補助的存在です。
それにケトン体が過剰になると「ケトン血症」という病気をひき起こす恐れがあるのです。・・・
2.肉類、油ものの多食がもたらす、コレストロール増加の心配
タンパク質や脂質食が増えると、当然、コレステロールも増えます。
これが血液の粘度をたまった粘度を上げ、ひいては動脈硬化から心筋梗塞、脳梗塞につながる恐れがあると指摘されています。
3.低血糖の心配
低血糖の心配は当然の話です。とくに血糖値を下げるクスリとの併用は大変危険です。
4.食物繊維不足で便秘になる心配
老廃物が体内に滞留すると良いことはありません。
5.糖質食品は数多く、うっかり食べてしまう心配
糖質が多い食品とは、白米のご飯や小麦粉で作るパン、めん類を筆頭に、でんぷん質の多いイモ類やトウモロコシ、レンコンやゴボウなどの根菜類、アボカドを除 く果物(ジュースも)、砂糖入りのお菓子はもちろん、ソースや焼き肉のタレ、ケチャップ、佃煮、あらゆる味付け缶詰など多岐にわたります。
砂糖が含まれた加工品も避けなければなりません。
選別はなかなか大変です。
6.ストレスで神経が休まらない心配
ギンギンのご飯派には、糖質制限はかなり辛いものがあります。
ストレスで”イライラホルモン”が出まくると、怒りっぽくなる。”休息神経”の副交感神経が働かず、脳も体も休むことができなくなります。
それに、糖質は食後の満腹感に重要な働きをしていますが、脂質やタンパク質では、いつもお腹が減っている感じでつい食べ過ぎてしまいがちです。
7.要注意!筋肉太りの心配。
激しいスポーツをやっていた人が、中高年になってぱったりとやめて、肉や油ものをバクバク食べていると、筋肉太りの心配があります。
筋肉細胞にたっぷりと脂肪がついて、これが糖質の燃焼を妨害してしまうケースがあります。
しかもこれが最近、「糖尿病の原因」としてクローズアップされているのです。
<さらに2つの体内の動きが心配>
◆糖質が減少してインスリンの必要量も減り、ラクをしたベータ細胞が、そのまま長い休養から立ち直れずインスリンの分泌作業をサボタージュしてしまうのではないか?
◆血液の要である赤血球は、エネルギー源としてブドウ糖しか利用できない。となると各細胞に酸素を送る赤血球の働きに支障が出るのでは?
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