感染対策で応援合戦がなくなったため、各自で旗に抱負を書き込んで当日掲揚する。「競い合うより協力する運動会にしよう」と準備に力が入っている。
「心を一つに」「みんな笑顔で」。縦3.2m、横4.6mの旗には、全校児童663人の言葉が手書きされている。
中央には「切磋琢磨」の字が躍り、校内の四つの縦割りグループを表す赤、青、黄、緑の4色を組み合わせて四つ葉を描いた。
運動会の実行委員の6年生30人が「全校応援旗プロジェクト」と題して企画した。
2学期の始まった8月下旬以降、赤の中村旺輔君、青の外村敦君、黄の平田悠斗君、緑の藤野允君の「色リーダー」が中心となり、15分間の休み時間に話し合いを重ねた。「コロナが不安な人もいる。みんなの意見を合わせるのが大変だった」と外村君は振り返る。
学年をまたいで交流し、大声を張り上げる恒例の応援合戦の代わりに盛り上げる方法として、オリジナルのマスク作りやグラウンドに池を設けるといったアイデアの中から、中村君らが提案した応援旗作りに決まった。
グループごとに書き込めるよう、縦160cm、横230cmの旗4枚を用意。「一言でもいいので書いてください」と全クラスにお願いして回った。書き終わった4枚は、先生にミシンで縫い合わせてもらった。
運動会当日は校舎から垂らして披露し、その後も校内で掲示する。
中村君らは「コロナ禍でもみんなで協力してできるプロジェクトにしたかった。声を響かせる応援をして優勝争いをしたかったけど、歴史に残る運動会にしたい」と16日当日を心待ちにしている。