オッズバランス編。
寸評。
人気は読みにくいが、とりあえず外国馬のサプレザから。
去年は2番人気で3着。
日本の芝の適正を示したということで、陣営は今年も参戦してきたのだろう。
去年のマイルCSのあと、7ヶ月休養して6月に復帰。
復帰戦こそ不利もあったようだが惨敗したが、その後、2戦を連勝しての参戦。
前走、G1サンチャリオットSを勝っている点は去年と同じ。
去年、一応、結果を出しているし、臨戦過程に無理はなさそうだし、1週前に来日して調整している。
(先週勝ったスノーフェアリーと同様)
馬は状態は良さそうな気がする。
今年は去年勝ったカンパニーはいない。
2着のマイネルファルケはいるが、これは展開利が相当にあったもので信頼性は薄い。
3着接線を演じたキャプテントゥーレもいないし、そうでなくても手薄なスプリント、マイル路線の
日本馬だけに、去年並に走れば、上位争いはして来そう。
問題は人気で。
去年も2番人気に押されて、一応の結果を出した馬。
そして、先週、スノーフェアリーが圧勝したあと。
外国馬のサプレザの対する評価は必要以上に被ることが考えられる。
鞍上は日本で実績のあるルメール。
騎手に対する付加価値もあるだろうし、1番人気もありえそう。
付加価値が確実にあると思えて、オッズバランス的には良くない事が考えられる。
外国馬の場合は、ある程度、人気が下がっている時にこそ狙って、人気が被るような時は、
馬券的には主軸には考えたくない。
続いて、日本馬の有力どころから。
まずはキンシャサノキセキ。
前走のスプリンターズSではセントウルSを疝痛で取り消した影響もなく2着と好走。
7歳にして健在のところを示した。
最近は短距離中心だが、一応、マイルはそれなりの実績もあるし、距離は守備範囲。
ただ、1200mが中心に使われているだけに、久々の1600mは不安要素であるのは確か。
基本的に人気になるタイプでもあるし、また鞍上は先週大活躍のムーア。
これも騎手に対する付加価値が相当にありそうで、距離不安と合わせて、オッズバランスは良くないだろう。
ダノンヨーヨーも上位人気の一角だろう。
上がり馬で、前走、初重賞の富士Sを快勝。
良馬場なら、確実に良い脚を使ってきている。
また、京都は得意としている。
既成勢力が相当に手薄なだけに十分に勝負になるだろう。
ただ、一応、更に相手強化の1戦(初G1)。
この馬の場合も、鞍上がスミヨンという付加価値もある。
オッズバランスは微妙で、悪いかもしれない。
あとは古馬勢ではスマイルジャック。
今年の安田記念3着。
安田記念上位組では、今回出走予定の勝ったショウワモダンは今秋は大不振。
2着スーパーホーネットは故障で引退。
先に述べたように去年のマイルCS上位馬も殆んどいないで、3着サプレザとは0.2秒差の6着。
となれば、マイル路線の日本の古馬の中では実績では最右翼と言っても良い。
2走前の毎日王冠は休み明けで出来も良くなかったと思うし、前走はそこから上積みは感じたが、
結局、力負けもそうだが、2000mは長いという事だろう。
マイルの舞台に戻れば、巻き返しは十分に有り得る。
人気が特に読みづらい馬であるが、少なくともベスト3には入らないだろうから、
オッズバランスは良い方だと思われる。
3歳勢。
まずは実績上位のオウケンサクラ。
桜花賞2着。
そして天皇賞・秋は1,2着馬とは明らかにスケールに見劣るとはいえ、準G1級のアーネストリーと
接線の4着は価値がある。
安定して走るタイプではないだけに過信は禁物だが、通用して良いだけの下地は示してきている。
あとは天皇賞・秋4着がどこまでオッズに反映されるか?
見方によっては完敗と見る方が多数意見になるかもしれない。
それと鞍上が武豊に乗り替わり。
昔ほど、武豊効果でオッズは上がらなくなっていると思うが、付加価値には違いない。
オッズバランスは読みづらい存在。
オウケンサクラと秋の実績からいけば、格上なのがワイルドラズベリー。
その1でも書いたが、ローズS、秋華賞の内容は、アパパネ、アニメイトバイオと殆んど遜色ない。
決め手という意味では2頭を上回っているだろう。
その決め手を活かせる舞台として、2200mの牝馬限定のエリザベス女王杯ではなく、
おそらく適正が高いと思われるマイルCSを牡馬相手でも選んできた。
今回は牡馬、古馬のトップレベル相手となるが、オウケンサクラが天皇賞・秋で通用していることを
考えれば、トップレベルといっても手薄な今回は通用して良いはず。
また、エリザベス女王杯で外国馬、外国騎手が活躍したのに対し、3歳牝馬は不振に終わった直後。
3歳牝馬はレベルが高いとみられていたものが、今回、評価を落とす要因になる可能性もある。
そうなればオッズバランスは良い。
あとは、トゥザグローリー。
デビューが遅く、ダービーにぎりぎり間に合ったが、さすがに出走権を取るまでにローテーション的に
厳しかった部分があったと思う。
ダービーは7着に終わったが、レースが超スローの異質だったこともあるし、単に能力負けではない。
素質が高いには間違いないと思う。
ただ、今回も休み明けを使ったあとに中1週でのレースから、今回が中2週。
今回も臨戦過程としては、余裕がなさ過ぎる点がどうか?
あとはマイルが条件的に合うのかも微妙なところはある。
総合能力が相当高くて、こなせてしまうことも十分あるが、諸々不確定要素がある存在。
その他。
ゴールスキーが穴人気になるかもしれない。
2走前の新潟のレースは翌週に行われた関屋記念より速い。
タイムも優秀で1.32.1。
関屋記念は1.32.9でスマイルジャックは6着の1.33.1。
ただ、関屋記念はマイルとしては超スロー。
単純にタイム比較は出来ない。
速いタイムで走れるのは素質があるのは確かだが、ただ、トップホースなら普通のペールに流れれば、
新潟ならば、1.32.1ぐらいは走れて当然ということもいえるので、タイムは鵜呑みに出来ない。
さすがに今回は相手強化で厳しいだろう。
テイエムオーロラも連勝の勢いに乗る1頭。
ただ、前走の府中牝馬Sはスローの前残り。
近走のほとんどが、スローの前残りで結果を残してきているので、展開に恵まれている部分が大きすぎる。
今回は牡馬相手であり、相手も強くなるし、スローの単騎逃げも期待できない。
厳しいだろう。
最後にエーシンフォワード。
前走は見せ場もなく惨敗に終わった。
結果的には乗り込み不足だったという事か。
帰厩して日が浅かった。(牧場で乗り込んでいたというが・・・)
その点今回は乗り込み量は十分足りるはず。
春の安田記念は惨敗といっても、逃げ馬でもないのにハイペースで逃げるという無謀な暴走。
単純な力負けではない。
1400mベストというのは自他とも認めるところだろうが、1600mもそれなりの実績は残してきている。
今回は超人気薄の可能性もあるが、状態さえ戻っていれば、通用してもおかしくない。
好走は(凡走もあるが)秋から冬に集中しているから、季節限定の馬かもしれない。