中国人民銀行(中央銀行)は13日、人民元の対ドル取引の目安になる基準値を3日連続で切り下げ、前日(1ドル=6.3306元)より約1.1%安い1ドル=6.4010元に設定した。日本や中国の株式市場はいったん下落したものの、切り下げ幅が前日より縮小していることから、「人民元切り下げのペースは緩やかになる」との見方も広がり、前日終値比で反発に転じる場面もあった。人民元の連日の切り下げには、輸出を増やし、減速する中国の景気を下支えする狙いが込められている。人民銀は「人民元が他の通貨に対して強くなっていた」としており、一定の水準まで切り下げる意向とみられる。一方、人民銀は12日には市場でドル売り介入を行った模様。切り下げ幅も段階的に縮小しており、急激な元安を望まない姿勢もうかがえる。