この5年間、本会議中に席を外したのは、上記以外には一度だけです。
その時は、自由民主党の女性局長代理でした。
女性局の事務幹部が本会議場の外で待っていると衛視さんから知らされ、急いで廊下に出てみると、何でもない用件でした。
その事務幹部に、こう静かに話しました。
「少なくない議員が、本会議も委員会も、出たり入ったりしますね。しかし、ぼくはしません。本来はそうであるべきだと考えているからです。あなたも、原点に立ち返って考えてください。緊急の用件ならぼくも応じます。しかしこの件は、本会議が終わったあとで、全く問題ないでしょう ? 政界の習慣に慣れてしまわないことが、たいせつではないですか ?」と話しました。
▼きょうの用件は、実際、急ぎの案件でした。
これはやむを得ません。
しかしぼくの原則自体は、これからも、いささかも変えません。
あとに続くひとが居てくださるなら、そのひとの小さな参考にしてほしいからです。
バイデン政権のもとでの駐日大使はまだ、決まっていませんが、ヤング臨時代理大使 ( 1枚目の写真の真ん中 ) が日本の記者団からの質問に答えてくださいました。
日本政府が何らの対中制裁もやらない、できないというよりやらないなかでは僭越に過ぎる問いかけですが、考えた末、あえてヤング代理大使に直に、米語でお尋ねしました。
その場には外務省の幹部も当然、同席していましたから、同盟国アメリカへの問いかけのみならず、日本政府への
問いかけにもなると考えたからです。
▼ヤング代理大使はとても人柄の良いひとなので、嫌な顔ひとつせず、答えてくださいました。
なんと「金融制裁も選択肢として考える」と仰ったのです。
不肖ぼくは、「そのご発言をたいへんに評価します」と応えつつ、内心で日本の責任、ぼく自身の重い責任を痛感しました。
▼みなさん、日米首脳会談でアメリカ側がみな、拉致被害者の全員救出を目指すブルーリボン・バッジを胸に付けていたことにお気づきですね?
そのブルーリボン・バッジはすべて、このヤング代理大使がアメリカ本国に送って「首脳会談でみな、付けてください」と要請されたとぼくは考えています。
あくまでもぼくの推測です。しかし一定の根拠もあります。
背後には、救う会会長の西岡力さんの努力もあったと、これもぼくの推測として、考えています。
▼今朝は早朝から、外交部会、拉致問題対策本部と相次いでいて、このあとは参議院の本会議ですので、いったん、ここまでにします。
いずれにしても、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の次の収録にて、詳しくお伝えします。
収録の始めでひとこと、説明しようと考えていて、忘れていました。
違う荷物がやって来ているので、それを収納するために、スペースを空けただけです。
ほかの理由はありません。
今はコワい時代です。
こう明確に書いてもきっと必ず、「いま議員を辞めるつもりなのか」といった想像外の問い合わせが来ると思います。
あらかじめ申しておきます。違います。
▼すでにお話ししたように、ぼくが創業者であり、今は完全に退社している独立総合研究所 ( 独研 ) に3代目社長が就任しました。
それに伴って、社長室に残されていたぼくの書籍などを整理して、議員会館の青山繁晴事務所に送ってきているのです。それを収納するスペースが必要になっています。
ぼくはかつて独研の社長に戻るつもりでした。
しかしそれは、かなり前に「もう戻らない」と宣言しました。
社長をいったん交代した以上は、次の社長に任せるべきだと考えたからです。
その時点で、社長室の整理が行われるべきでしたが、2代目社長はぼくの復帰に期待感が強かったですから、整理はあえてしなかったのかも知れません。そこにぼくは一切、干渉していませんから、分かりません。
いずれにしても3代目社長が整理に踏み切ったことは、復帰がないと宣言したぼくとしては、歓迎します。
▼議員会館の事務所は、政治記者時代によく知っていた当時の議員会館よりはいくらか良くなっていますが、収納スペースが足りないことは変わっていません。たとえばアメリカの上院議員の事務所とは、まるで世界が違います。
これまで議員会館の事務所の棚には、ぼく自身が整理した書類や記録を主として入れていました。それらは、すでに過去の記録ではあります。
保管は必要ですが、すぐに使うものは稀です。
それにデジタルを活用して、呼び出すこともできます。
そこでそれらを一切、棚の最上部に収容して、ガラス戸の内側を空けたのです。
しかし一方で、独研から届いた荷物はまだ全く整理できていません。
と言うか段ボールの開封もできません。時間が無いからです。
そのため、いったん空に見える情況になっています。
▼さぁ、できるだけ丁寧に説明しました。
ぼくのプライバシーという部分も若干、なくはないですが、何よりも議員会館の事務所というのは国民、主権者からお借りしているところですから、ありのままに上記のように説明しました。
それでもなお、「なんで空なんだ!」という問いが来るでしょう。
しかし義務は・・・正確に言えば、定められた義務ではなくぼくが自主的に義務だと考えることは、果たしましたので、繰り返しては説明しなくて済むなら、ありがたいです・・・。
同時に、現場にある日本人らしい高い志もきっと直に、感じとれると思います。
闇と光はいつも背中合わせです。一体です。
闇に絶望せず、光の導きを、おのれを滅することによって、活かしたいです。