コロナ禍で「オフィス」への考え方、というより「ワークスタイル」、固い言い方をすれば「雇用契約に基づく勤務形態と勤怠管理」の考え方が急速に変化し始めています。
就業規則に則り、職場たるオフィスに「出社」し、例えば、毎日9-17、週に40時間の「労働拘束時間」で「働く」というワークスタイルの常識が、パンデミックとなっているコロナ感染回避のため「出社統制」「在宅リモート就業」を余儀なくされています。
仕事場としてのリアル空間たる「オフィス」に、役職社員等が集合して「働く」スタイルを前提とした今までの「オフィススペース・マネジメント」とは、
・『物理占有面積・空間』の効率化と最適化
・スタッキング、ブロッキング、レイアウトの業務能率と効率性適正化
・執務環境の適正化
・コストバランス
といったところでした。
しかし、ポストコロナの「ニューノーマル時代」に向けて、「オフィススペースマネジメント」は、『スペース・ポートフォリオ・マネジメント(SPM)』にトランスフォームしてゆくことになるでしょう。
「働く場所」が、職場(オフィス等)に限られることなく、フレキシブルに価値創造活動を行う時代の幕開けです。
勿論、対面で仕事をする職種やオフィス等での仕事が不可欠な職種もあり、全てがフレキシブルとはいきませんが、かなりの職種に関しては、フレキシブル・ワーキングスタイルが適用されることが予想されます。
そうすれば何が変わるのでしょうか?
『オフィス不要論』は極論の一つですが、「ワーキングスペース」と「ライフ&リビングスペース」を調和させた、戦略的『スペース・ポートフォリオマネジメント』が必要になってきます。
組織の「場」創りプロフェッショナル『総務FMプロ』の出番です。
ここでは、考え方の一端を紹介しましょう。
ワーキングスタイルを因数分解してみると、
・シングルクリエイティブワーク
・アイデアソンワーク
・ディスカッションワーク
・ブレインストーミングワーク
・コ・クリエイションワーク
・ロジカルシンキングワーク
・メディテーションワーク(ディープシンキングワーク)
・リサーチワーク
・ふらめき誘発ワーク
・雑談ワーク
・バイオフィリックワーク
・リラクゼーションワーク
・リビングワーク
....etc
従来のワークスタイル理論の視点では、
・ソロ(シングル)ワーク
・コ・ワーク(共創ワーク)
・ジョイント&コラボレーションワーク
・チームワーク
といった区分けとなります。
こうした多様なワークスタイルを「オフィス」だけではなく、様々な時空間スペースで仕事をしてゆく「場」の候補として、
・自社オフィス空間(ソーシャル・ディスタンスキープや三密回避)
・サテライトオフィス(自社の関連スペース)
・公共スペース(公民館やコミュニティセンター、貸しスペース、図書館、公園など)
・コ・ワーキングスペース(WeWork,ワークスタイリング、アラマンダワークコート、ZXY地域のコワーキングスペースなど)のドロップインまたはサブスクユース
・レンタルスペース(貸し会議室やイベントスペースなど)
・ホテルのデイタイムユース(APAなどが提供中)
・ワンルームマンションスペース
・民泊施設や古民家コワーク
・新スタバ/Think Lab スペース
....etc
といったスペースの組み合わせ活用法が考えられます。
ABW x SPM
Activity Based Workstyle
✖️
Space Portfolio Management
この統合的ワークプレイスマネジメントの巧拙が重要な時代となります。