佐藤前知事が県を提訴 退職金返納の取り消し求め
県発注のダム建設工事をめぐる汚職事件で有罪が確定した佐藤栄佐久前知事(74)が、退職金約9378万円の返納を命じた県を相手に、返納命令の取り消しを求める行政訴訟を福島地裁に起こしていたことが13日、分かった。第1回口頭弁論は6月10日午後1時30分から。
訴状によると、県は昨年6月、「在職期間中の行為が禁錮刑以上に該当する場合は退職金の返還命令ができる」とする条例に基づき、3、4期目の1996(平成8)年9月~2004年9月分の退職金の返納を命じた。佐藤前知事は「収賄事件は冤罪(えんざい)で、返納を命じられるいわれはなく処分は違法」としている。提訴は4月17日付。佐藤前知事は収賄罪に問われ、12年10月に懲役2年、執行猶予4年の有罪判決が確定した。
県福利厚生室は13日、「裁判で正当性を主張していきたい」とコメントした。
(2014年5月14日 福島民友ニュース)