おきると荘の書斎

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高校化学を文系向けに解説してみる②

2014-04-26 22:42:00 | ノンジャンル
やあ。


化学のお話第2弾だよ。


前回は、原子とそれを構成する陽子、中性子、電子の存在について書きました。
今回は、もう少し具体的なそれぞれの性質について。



前も言ったように、原子はそれ以上分けられないもの。

つまり、陽子や電子だけが飛び回ったりする事はない


……と思いきや、実は放射線なんかを考慮し始めるとその限りではないんですね。ちょっとここで話すのは面唐ネので割愛しますが。

例外が多過ぎるのって、嫌じゃないですか。


というわけで、今回は、原子を構成する陽子、中性子、電子の簡単な性質について。


まず陽子。陽子はプラスの電荷を持っています。そして、中性子と一緒に原子の中心部分にあります。
陽子の陽は、プラスの陽ということですね。


次に中性子。こいつは中性なんです(そのまま)。
というわけで、特に特徴のない子です。電気的にも中性。

この2つが一緒になって、「原子核」というものを構成しています。
イメージとしては、ビー玉みたいなやつがいっぱいくっついてる感じ。

で、前にも書きましたが、陽子の数が原子の番号を確定します。
ヘリウムであれば陽子2つ、中性子2つの計4つの粒子がくっついて原子核になっています。

大体の元素では、陽子の数に応じて中性子の数が決まっています。例えば、水素なら陽子1個、中性子0個。ヘリウムなら、陽子2個、中性子2個。

何で決まってるのかと言って結構掘り下げていくと難しい話になってくると思われますが、要は「安定だから」ということですね。

一番安心な状態にいるのが一番楽でしょ。そういうことです。
ゴリ押し? そうだよ。


さて、今まで陽子と中性子の話ばかりでないがしろにされてきた電子を紹介します。


電子はマイナスの電荷を持っています。
そして、陽子、中性子とはちょっと挙動が違うんですね。


まず電子は、すんごい軽いです。どのくらいかというと、およそ1840分の1。「イヤヨ分の1」と覚えると楽です。まあ、あんまり使う機会無いけどね。

電子は原子核の周りを回っています。そう、原子核が太陽なら、電子は地球とか火星とかの惑星ですね。

そして、この複数の電子が回っている軌道の集まりを、「電子殻」と言います。
この一文やたら分かりにくいね。それは分かってますのでもう少し柔らかく。

電子は陽子の数だけあるので、結構沢山回ってます。そして、みんなが適当に回っているのではなく、ある程度のまとまり毎に回ってます。

炭素、であれば、原子番号は6。つまり、電子は6個回ってます。

その6個のうち2個が、一番中心を回っています。
次に、残りの4個がその外側を回っています。

ナトリウムであれば、原子番号は11。電子は11個。

そのうち2個が一番中心に近い所(太陽系で言う水星の所)を回っています。
残りの9個のうち、8個が次に近い所(太陽系で言う金星の所)を回っています。
そして、最後の1個が一番外側(地球の所)を回っています。

このひとつひとつのャWションが、電子殻です。

なんとなく分かったでしょうか。


電子殻には、それぞれ入る限界の数があって、限界を超えるとひとつ外側の電子殻に電子がいきます。

そして、一番内側から順に、K殻、L殻、M殻……という名前がついています。

どうしてKが一番内側なのかと言うと、電子殻が発見された時、もっと内側がある可能性を考えていたからです。結局無かったわけだけど。
確かに、Aから初めて仮に一番内側があると混乱するよね。
結局無かったわけだけど。


ちなみに、原子番号が大きくなると、限界をむかえる前に次の電子殻を電子が回り始めたり、逆に、一番外側ではない電子殻に電子が入り始めたりという事も起こります。
これを説明するには、電子殻を更に細分化した電子軌道という話が必要になってくるんですが、今回はあえて触れません。

でも、結局はどれもこれも全部、安定するためにやってる事です。


さて、電子は、陽子と同じ数存在しています。だから、原子全体で見ると電気的には中性です。
プラスの数だけマイナスがある。深いね(そうでもない)。



次に、質量のお話。所謂重さ。

元素の重さはグラムとかャ塔hとかで表す普通の重さとは少し違って、質量数という言葉で表します。


電子は軽すぎるので質量を考える時には基本的に考慮されません。

そして、陽子と中性子は大体同じ質量なので、陽子1個、中性子1個の重さを1と置きます。ザックリだね。


つまり、ヘリウムなら陽子2個、中性子2個なので質量数は4。電子は2個あるけどガンスルー。こんな感じです。


ちなみに、名前が同じ元素で、中性子の数が異なるやつらもいます。

例えば水素なら、本来は陽子が1個、中性子が0個。よって質量数は1。
でも、中性子が1個のやつもいます。この場合、質量数は2。
中性子が2つのやつもいます。この場合質量s(

質量数2の水素を重水素、3の水素を三重水素 (トリチウム) なんて言ったりしますね。


大きい元素になってくると、こんなの日常茶飯事なので、いちいち覚えてたらキリがないです。

でも、こういう質量数が異なる同じ元素のことを「同位体」と呼ぶ事は結構大事。



さあ、今回はこの辺にしておきたいと思います。
また気が向いたら更新します。では。

高校化学を文系向けに解説してみる①

2014-04-19 23:49:00 | ノンジャンル
やたらざっくりした化学のお話①


どうも、お久しぶりです。

化学っていう教科、あったよね。
文系で、化学やってない人、いるよね。

そんな方も何となく化学に触れて、ついでに楽しいと思ってもらえるような記事を考えてみたいと思います。


ツイッターで、結構化学に対する苦手意識のある人が多かったような気がして、勿体ないと思ったので。

ちなみに、俺も大学は文系です。とは言え、入試は理系で受けてるので化学は一応Ⅰ、Ⅱ共にやってます。

ただね。如何せん4年間一切触れてないからね。間違いもあると思うんだよね。
だから、指摘は喜んでお受けします。ヨロシクネーーー


さて、まずは化学という教科のイメージから考えてみましょう。
化学と聞いて連想される単語ってなんでしょうかね。



周期表
元素
化学反応
フラスコ



みたいな。
それはそれは人それぞれでしょうね。

まあ、実際俺もそんな感じだと思います。
結局答えなんて無いんだ!!!


高校化学は、基本的に原子からなる物質の話です。

そんなことは分かってるよ、という声が聞こえてきそうですが、中学生にも分かるくらいザックリとやっていきたいと思います。別にテストするわけでもあるまいし。



――化学のスタートは、物をどんどん拡大していく所から――






……('ω')???



まあ何はともあれ、イメージを働かせることが大切です。


まずは空気。

空気は目に見えません。でも、それをどんどん拡大していくと……


沢山のつぶつぶが見えてきませんか?

見えてこない人はロマンの無い人(断定)



そんなわけで、何もなさそうな空気ですが、実は物凄い小さな粒が飛び回ってます。
手をパタパタさせて顔をあおぐと、風を感じますね。
あれは、手を使って空気の小さな粒を顔にぶつけているんですね。このマゾヒストどもめ。


空気だけではありません。水も、机も、僕もあなたも、一部をズンズン拡大していくと、小さな粒子から出来ています。



そうです、その粒ひとつひとつが原子です。

世の中にある物という物は、沢山の原子がくっついて出来てます。


これが化学のスタートラインです。


原子は、物質を構成する最小の基本単位を表します。


少し言い回しがややこしいですが、人間で例えるなら原子は個人みたいなもんですかね。一番小さいもの。それ以上分けられないもの。


原子は現在、110種類ちょっとあります。

誰でも聞いたことのある原子として、ヘリウム、水素、酸素、ウランなんかがあります。


上の例みたいに、原子はひとつひとつ名前をもらっています。んで、別の原子や同じ原子とくっついたりしながら、様々な物を形作っています。



では次に、原子の材料について。


原子は、陽子、中性子、電子という、3種類の粒子から構成されています。



!?

原子が一番小さいんじゃないのか!?


まあまあ、落ち着いて。確かに原子はそれ以上分けられない、一番小さいものだと言いましたし、実際そうなんです。

ここで、先程人間に例えたのが効いてくるんですねー(ドヤ顔)


原子が個人なら、陽子や中性子、電子は、ひとりひとりの手や足なんかに例えられると考えて下さい。


つまり、それ自体が分離して存在しているわけではないけど、原子の体を形作っているもの。それが陽子、中性子、電子といった粒子です。



何でこいつらを紹介したのかというと、原子はこいつらの数によって名前が決まっているからなんですね。


周期表を持ち歩いている方は、広げてみて下さい。
持っていない方は、Wikipediaなんかにも出てます。


まず1番左上にある、原子番号1番。こいつは水素といいます。

元素記号はH。なんだか怪しいですね。


水素は、陽子1つ、中性子1つ、電子1つで出来ています。

次に右上。原子番号2番。ヘリウム (He) 。こいつは、陽子2つ、中性子2つ、電子2つで出来ています。

次、3番、リチウム (Li) 。陽子3つ、中性子3つ、電子3つ。


……そう、つまりそういうこと。原子番号は、陽子の数によって決まっています。

そして、大体中性子の数も、電子の数も、陽子と同じ。

まあ、実は水素やリチウムは中性子の数が異なる奴も存在します。
そいつらも無視できないので、あくまでも原子番号は陽子の数で決まっていると考えて下さい。
例えば、原子記号41番のニオブ (Nb) なら陽子は41個。


こうやって、原子を陽子の数の少ない順に並べたのが周期表です。


今回の最後に、化学やるなら覚えておくと凄くお得な事。


周期表の最初の20個。これ、化学以前に知ってた方が良いと思う(真顔)

羅列すると、


「水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素、フッ素、ネオン、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、硫黄、塩素、アルゴン、カリウム、カルシウム」

元素記号では、
「H He Li Be B C N O F Ne Na Mg Al Si P S Cl Ar K Ca」


覚えられっかい!!


というわけで、誰でも知っている伝説の語呂合わせ。


「水兵リーベ 僕の船 七曲がるシップス クラークか」


さあ、これは教養とかいう問題じゃない! もはやこれはッ……! 常識ッ……!


……でもないかもしれませんが、歴史でいう所の「良い国作ろう鎌倉幕府」レベルの知識です。
あ、でも鎌倉幕府ハジマタのって1192年じゃなかったんだよね。やったね。

はい、こんな所1回目は終わりです。

気が向けばまた書きますね。