土屋龍一郎のブログ

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犬神家の一族

2005-09-20 21:56:58 | Weblog
 横溝正史作の傑作「犬神家の一族」をビデオで見た。
 最近テレビで再リメイク版をちらりと見てから、どうも一度市川昆監督のものを見た方が良い気がしたのだ。というよりも、あの湖からにょっきり出た裸の足が恐くていままで封印していたのを、女房に勧められてついにビデオを借りたのだ。
 もう大人になったので客観的に映画を楽しむことができた。なんであの頃ジャストタイムで見ておかなかったのだろうとさえ思ったほどだ(絶対無理だったけど)。なんと我が女房は昭和51年に放映された時に一日に3回も続けてみて、帰ってこないことを心配した父親がお迎えに来たほどだったそうだ。中学生だぜ!
 犬神家の一族配役比較という面白いページがあったのでなるほどと思いながら見た。当時の配役はなるほどと思う位あの時代のスタアをそう出演させていたな。
 見どころとしては川口晶が屋根裏の窓から覗く死んだ恋人を見つけた時の「ぐわああああ」という演技にほれた。いざという時に「きゃー」なんて言いっこないもんな。「ザ・リング」なんて容赦ないほど気合いの入った恐さの気がするが、当時の映画はどことなくシャレっけがある。横溝正史さんが宿屋のおやじでちょいと出てきたり、往年の角川春樹氏が素人くさい刑事役で出たり。とおもうと三木のり平が最高の脇役を演じている。
 映画は娯楽だ!と感じた作品でした。
 注;「いぬがみけのいちぞく」を入力すると「犬が三毛の一族」に変換されて力が抜けますよ。