テレビを見ない代わりに時間がありそうなときには家族でビデオを借りに行く。
『犬神家の一族』と一緒に借りたもう一本は韓国映画『殺人の追憶』である。ソン・ガンホという俳優がどうしても気になる。『シュリ』も『JSA』も最高に面白かったから、この『殺人の追憶』も間違いないだろうと思って借りたわけだ。
面白かった。ほんとうに。
この映画は1986年から1991年に韓国の華城(ファソン)という村で実際に起きた連続殺人をベースにしたフィクションである。9人の女性が殺されて、大規模な捜査がされたにもかかわらず、今でも犯人が見つかっていないという衝撃的な事件である。
ボン・ジュノ監督が触れているが動員と興行を考えればハリウッド型猟奇的映像になっただろう。しかし、注意深く事件と刑事の距離を描いたこの作品は死体やら刑事のアクションとかよりも社会問題としての事件として観た者をノックアウトし、あるいは終演後のキャストのテロップを見つめたまま金縛りにしてしまう。
興行宣伝用の文句の中に、「・・・黒澤明の孫が日本で生まれず、韓国で生まれた。まいった」(阪本順治映画監督)とあった。「顔」と表情を追い続ける映像は、映画素人の私でもこれは監督の手腕だとわかった。
まいった。
それにしてもソン・ガンホの多才なことといったらありゃしない。ぱっと見には田舎の刑事役がぴったりに見えるが、なんとも言えない深さを感じさせる、いわゆる「うまい」役者だと思う。二枚目でもないし三枚目でもないのに主役を張る不思議な魅力がある。韓国でもっとも客を呼べる俳優と言われるのもわかる。
ソン・ガンホの映画を連続して借りることに決めた。
もちろん、「殺人の追憶」をAmazon.comで購入した。
『犬神家の一族』と一緒に借りたもう一本は韓国映画『殺人の追憶』である。ソン・ガンホという俳優がどうしても気になる。『シュリ』も『JSA』も最高に面白かったから、この『殺人の追憶』も間違いないだろうと思って借りたわけだ。
面白かった。ほんとうに。
この映画は1986年から1991年に韓国の華城(ファソン)という村で実際に起きた連続殺人をベースにしたフィクションである。9人の女性が殺されて、大規模な捜査がされたにもかかわらず、今でも犯人が見つかっていないという衝撃的な事件である。
ボン・ジュノ監督が触れているが動員と興行を考えればハリウッド型猟奇的映像になっただろう。しかし、注意深く事件と刑事の距離を描いたこの作品は死体やら刑事のアクションとかよりも社会問題としての事件として観た者をノックアウトし、あるいは終演後のキャストのテロップを見つめたまま金縛りにしてしまう。
興行宣伝用の文句の中に、「・・・黒澤明の孫が日本で生まれず、韓国で生まれた。まいった」(阪本順治映画監督)とあった。「顔」と表情を追い続ける映像は、映画素人の私でもこれは監督の手腕だとわかった。
まいった。
それにしてもソン・ガンホの多才なことといったらありゃしない。ぱっと見には田舎の刑事役がぴったりに見えるが、なんとも言えない深さを感じさせる、いわゆる「うまい」役者だと思う。二枚目でもないし三枚目でもないのに主役を張る不思議な魅力がある。韓国でもっとも客を呼べる俳優と言われるのもわかる。
ソン・ガンホの映画を連続して借りることに決めた。
もちろん、「殺人の追憶」をAmazon.comで購入した。