個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

仕事ができる人はどこが違うのだろうか?

2017-12-12 10:51:14 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

私は3兄弟の真ん中で、兄と弟がいます。兄は早くに家を出ましたが、弟は実家で一緒に長く暮らしました。以前私の引きこもり時代のブログで弟にはずいぶんと世話になったことは書いたと思います。今でも弟には頭が上がりません。

そんな弟ですが、社会人になるまでは辛かったはずです。というのも、母親はかなり教育熱心なタイプで、勉強ができることだけを評価し、テストで良い点数をとると満足していました(ちょっと言い過ぎかな。オカンすまん(笑))

兄と私は母親の言う通り、幼い頃から勉強し、中学校でもある程度の成績で、高校はいわゆる進学校に合格でき、大学も同じ大学に進学しました。当時はそれほど深くは考えていませんでしたが、そのときの弟のプレッシャーはどれほど大きかったでしょうか。

私から見て、弟は決して勉強の能力が足りなかったわけではありません。それどころか、能力そのものは私よりも上だった気がします。ただ、とにかく勉強が嫌いで、30分も勉強が続かず、そのため成績はそれほどよくありませんでした。まあ、集中して勉強することができるというのも勉強の能力の1つだとしたら、勉強の能力は足りなかったのでしょうが、少なくとも考える力や暗記する力が私たちに劣っていたとは思いません。

弟も高校受験を迎え、決して偏差値も低い学校ではないのですが、兄と私が進学した高校と比べると低い高校でしたので、母親はそれが不満だったようで、合格した弟におめでとうの一言もなかったのです。本当に辛かったと思います。今では母親もとても悔やんでいますが、弟の心は深く傷ついたことでしょう。

弟は、高校でも一時は大学進学を考えていましたが、結局進学せずに就職の道を選びました。兄の私が言うのもなんですが、弟はかなり仕事はできる方だと思います。

実は弟は、高校入学してすぐにアルバイトを始めたのですが、どのバイトでも仕事ぶりを褒められ、重要な役割を任せられるようになっていきました。あるとき、こんなことを言ってました。「俺は兄貴2人とは、勉強では勝てんかったから、兄貴らが高校時代にできんかったアルバイトをどうしてもしたかったんや。兄貴らに、なんらかの形で勝ちたかったんや」と。

私も大学生になってからは、アルバイトをいろいろと挑戦しましたが、どの仕事をしても「こいつは、つかえん奴や」と思われる結果となりました。おそらく、今でも塾の講師以外の職場で弟と一緒に働き始めたとすると、圧倒的に負けてしまうと思います。この、仕事ができる・できないというのは、何の能力なんでしょうかね。

確かに偏差値の高い大学を卒業していると、就職のときに入り口は広いでしょう。学歴というのは大きな武器で、それがないと、就けない職業もありますし、職種によれば学閥も存在します。ただ、いったん就職すれば、そこからは学校の勉強以外の別の力が求められます。それは、勉強を頑張ってすることで身につく能力もありますが、勉強では身につかない能力もあります。

同じ職場でバリバリ仕事のできる人、取引先でとても優秀な人、いろんなお店で出会った仕事ができる店員さん。彼らは地頭がいいのかもしれませんが、みんながみんな驚くような学歴があるわけではないですよね。

学歴で第一関門を通過した後、ある能力が足らないと、大きな穴のあいているザルでふるいにかけられ、そこから落ちてしまいます。

大事なことは、偏差値の高い大学に合格することをゴールとして子どもを育てたり、子どもも同じように考えていると、社会に出てから困ったり、挫折から立ち直れなかったりする可能性が高くなることです。近年の、「大学くらい出てて当たり前」という異常な風潮により、とにかくたくさん勉強させて、良い大学に行かせてあげようという気持ちになるのは仕方ないかもしれませんが、度が過ぎてしまうと、失われる能力が出てきてしまうように思います。

学校教育でも、とにかくテストのための勉強ばかりですね。実際、それによって養える能力もたくさんあり、それが社会に出てからも役立ちます。ですが、あまりにも、偏り過ぎているためバランスよく能力が育っていない子どもが増えているように感じます。高校生になってからではなく、小中学生のうちにテストの点数では評価しにくい授業をもっと取り入れることが望ましいです。勉強さえ真面目に頑張っていれば人生安心できるという幻想は早く捨てて、もっと現実的な取り組みを学校でしていくべきだと思います。極端に言えば、勉強は塾でする方がいろんな面でよいと思います。そして勉強以外のことを学校で学ぶようになれば、学校の良さを最大限生かせ、子どもたちの能力をバランスよく伸ばしてあげることができるのではないでしょうか。塾ではなく学校でしかできない大切なことは、たくさんあるのですから。

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