みなさま、ごきげんよう。
奈良で写真を撮ると茶色や深緑が多い印象です。鹿は茶色いし苔は緑色だし。シャビーシックが好物の私としては色彩もたまらない奈良でございます。社寺のオリジナルの御朱印帖にも京都と奈良の違いがあるように感じました。京都は華やかでカラフル、奈良は一見地味ですが味わい深い渋さが素敵です。
沢山ある写真の中で唯一カラフルなのがこちら!お野菜カフェのランチ( *´艸`)
お野菜カフェ 映え!
バーニャカウダ、三種の大根のマリネ、ポテトいり玉子焼き、粒マスタードのポテトサラダ、ポテトのスープ、山芋のフライ小松菜のソテー添え、カヌレにキンカンのコンポートと奈良産の古都華というイチゴ
お、お、お、おいしい。すべてが美味しくて好み。
これだけの野菜を揃えるのは家では難しいし、色んな種類を一度に沢山頂けるのは至福のランチ。お野菜の説明もしてくださって明るい店内の雰囲気も良い感じーーー。
デザートの古都華がイチゴ好きの私を唸らせました。硬めの実にはしっかりとした歯ごたえを感じます。酸味がありますが甘味を引き立てる素晴らしいバランスで果汁も多めでフレッシュ!実も大きいので一口で頬張るとお口の中がイチゴ祭り!!
駅に向かう商店街で古都華を売っている事を確認し、仏像巡りの帰路途中で購入しホテルで食べました。また食べたい、また食べたい。
次回はこのカフェの近くのホテルに宿泊し食事はすべてここでしたいくらいです。
奈良一日目の興福寺の次は東大寺へ行きました。こちらは修学旅行以来の訪問です。
東大寺の南大門に仁王像二体!阿形と吽形を行ったり来たりして中々大仏殿に進めません。大きさはもちろん血管とか筋肉とか実に細かい表現に見入ってしまいました。
手水所でお清めをしていると突然思い出が蘇って来ました。修学旅行の時にクラスメートがここでコンタクトレンズを洗って付け直そうとした時に落としてしまったことを。みんなで探したのですが見つからず、彼女はその後の工程をメガネで過ごした事を。
どうでもいい事を思い出すのは得意分野です。
毘盧遮那仏は今日も大きい。脇侍の如意輪観音も私の好きなタイプとは違っていましたが、大きくて味のある仏様でした。
東大寺って真面目に全部しっかり回ると半日以上掛かりますよね。夕暮れまでに行けるお堂には行ってみたい!二月堂、三月堂、四月堂、などを巡りました。修学旅行では大仏殿だけだったのかな。
ご本尊を拝む事が出来るお堂と秘仏なお堂もありました。今回は全てを回る事が出来なかったので次回の楽しみとして持ち越します。
興福寺と東大寺で数多の仏像に一度に会い過ぎて混乱していました。やはり仏像は奈良!
空を夕焼けが彩る頃にスマホを見るとTDLで一日遊んだのと同じくらいの歩数を刻んでいました。
鹿でした!
奈良公園の鹿は可愛かったです。鹿たちを見ていて思い出したのは「鹿男あをによし」
私に話しかけて来る鹿はいないかなー( *´艸`)鹿の運び番になってもいいんだけれど。帰宅して「鹿男あをによし」のドラマを一気に見直したのは言うまでもありません。
奈良の二日目は春日大社からはじまりました。
午前中だったからか、予想していたより混雑していませんでした。仏像巡りなので神社への参拝はどうしようかなーと思っていたのですが、ここは父が生前に行ってみたい!と話していた場所。一緒に行きたいね、と病室で話していた事もあり、父の形見の時計を身に着けて参拝しました。
若宮15社巡りも行って参りました。15社がある森の中も人はいなくて、神聖な空気を感じながら一つ一つ丁寧に巡って来ました。途中で不思議な体験をしたので、そのことを授与所の方にお話すると「そういうお話ははじめて聞きました。きっとお父様が一緒にいらしているんでしょうね」と答えて下さいました。私もその方も泣いてしまいましたけれど、その後もとても優しく対応して下さいました。温かい人との出会いもまた奈良を大好きになる一因なのでした。
薬師寺・唐招提寺にも行きました。修学旅行での記憶ではどちらも来ているのですが・・・唐招提寺で現地のおじさんガイドさんが一生懸命に真面目に鑑真和上のお話をしてくれたのですが、カーディガンのボタンの掛け違いが気になって話が耳に入らずにいた事は覚えています。
どちらのお寺にも素晴らしい仏像の数々。高校生のあの頃の私の琴線にはどうして触れなかったのかな。あの頃に気にならなかった自分に腹が立ちます。
薬師寺は金堂の薬師三尊像も大講堂の弥勒三尊像も圧巻でした。4倍の単眼スコープも大活躍していました。いや、もう、これらの仏像も素晴らしいのですが、事前の想像を超える素晴らしい仏様に出会ったのです。東院堂の観音様は均整のとれた美しいお姿で正座した足が痺れなかったらいつまでも手を合わせていたことでしょう。
旅の最終日は少し足を延ばして法隆寺へ。
金堂に中に入るとタイムスリップしたような感覚でした。お堂の中の空気が外と明らかに違い、時代の香りを感じます。白鳳時代の仏像の四角い台座が好きだったりするので、仏様本体だけではなく、それ以外にも見どころは満載です。
大講堂や大宝蔵院も含めて歴史の教科書で見た事あるあるーーーという法隆寺。西円堂の薬師如来があの大きさで脱活乾漆像(阿修羅像と同じ)だという事に感動し、峰から見下ろす斑鳩の里にはどこか郷愁を感じるのでした。
この時点では奈良を好きになり過ぎて、この日の午後に帰らなければならないなんて・・・と思ってしまうのでした。
旅の締めくくりは法隆寺から中宮寺へ。
中宮寺といえば「あの仏像」ですよ!木造菩薩半跏像
こちらの仏様は夢に見るほどお目にかかりたかったのです。念願が叶いました、有難い事です。飛鳥時代からのアルカイックスマイルに癒されました。衣のひだも美しかったです。
本堂の周りがお堀になっているのは珍しいですね。お庭でカワラヒワが小枝に止まって鳴いていました。赤い実を食べに来たのかな。
中宮寺を最後に奈良を後にしました。
シリーズ鬼瓦!色んな顔があるんですね。これからは鬼瓦の写真もコレクションしよう。
奈良から京都へ行くと雪の影響で新幹線に遅れが出ているとアナウンスがありました。それでも上りの新幹線は時間通りに発車しました。奈良は晴れていたのに京都から数分で車窓が雪景色に一変しました。途中でやや速度を落としての走行でしたが最終的には品川駅に5分遅れで到着でした。
山手線の混雑、井の頭線への雑踏、東京へ帰って来たなと実感しました。
最寄り駅から雪の残る道をゆっくり歩いて帰宅。京都駅で必ず購入する駅弁を家でのんびりと頂きました。
行きは爆睡中だったけれど、帰りは富士山
が綺麗に見えました。
楽しかった!最高だった!なにもかも素晴らしかった!
奈良が大好き。
少し前は老後は鎌倉に住んで「鎌倉のおばあちゃん」になろうと思っていたのですが「奈良のおばあちゃん」でもいいかなーと思い始めています。
今回の旅で温かくてステキな人に沢山出会いました。こちらの真っ直ぐな気持ちをくみ取って下さる方のなんと多かったことでしょう。
真面目に真っ直ぐに、自分が困っていなくても誰かが困っていたら助けてあげられるようになりたいと思います。