papalion - 航海日誌

東京で活動するライブバンド papalion(パパライオン)のブログです。

お遍路を自転車で・・・16(13日目1.5)

2007年05月20日 | お遍路を自転車で・・・
お遍路一覧(廻った順)ページはこちらから >>> ①徳島~高知編 ②高知~愛媛編

2006年の秋、自転車でお遍路四国八十八ヶ寺を廻った話の続き。

お遍路を始めて13日目、写真は、38番札所金剛福寺に向かって急いでいる午前中に立ち寄ったお遍路小屋。

お遍路小屋とは遍路道の途中にある休憩所、もしくは宿泊所。大体がお手製の小屋で、お遍路さんの休憩目的だけでなく、情報を得たり交換したりする場でもある。お遍路さん用のノートやメッセージボードが置いてあったりして、まあ、歩きつかれたお遍路さんのための癒しポイントだったりもする。基本的には地元の民間企業、個人・団体の融資で作られたものが多い。自治体が作ったものもあるんだろうけど、そんなに見かけなかった。四国の自治体公務員は、もっとお遍路さんに視点を向けるべきだ、なんて思ったりした。
この38番札所金剛福寺まであと数キロの場所にある遍路小屋では、定年を過ぎてお遍路を廻っている60代のおじさんに出会った。
お名前は聞かなかったけど、面白い話を聞いた。おじさんが言うには、学生時代に一度四国八十八箇所お遍路を廻ったことがあって、今回、お遍路を2回目で廻っているんだとか。昔は道路も整備されていなかったから、浜辺をひたすら歩いたり、苦難の連続だったとか。「今回の遍路は何日目ですか?」と聞くと、まだ2日目だと。区切り打ちをしているとの事で、37番札所岩本寺から2日目とのこと。「忙しくて八十八箇所を一気に廻れないんですか?」と聞くと、こんなに楽しい事を1回で廻って終わらせてしまうのはもったいないから、ちょっとずつ廻っている。と言っていた。
スケジュールを気にしながら一生懸命急いで自転車を漕いでいる自分の姿が、馬鹿っぽくみえた。あー。そうだよね。こんなにルーズな巡礼旅を空海は設定してくれてるのに、いつの間にか自分は、社会的な時間軸と合わせるように頭を働かして次のお寺に急いでる・・・
お遍路が自分にとって何なのかを考えさせてくれた、修行の地土佐での1コマです。

続きは>>お遍路を自転車で・・・28で。