しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

電車に乗って

2012-07-31 21:43:37 | 日記
夏休みに突入した23日からずっとやっていた補習もやっと一段落。
今日は補習+5年次研修という日だった。
5年次研修は児童理解研修というもので、
地区の小学校へお邪魔して先生たちと話し合い。

小学校の先生達の時間の流れ方って、全然、中学と違うのだなあ。
中学は授業が終わると委員会、部活と18時くらいまでなんだかんだ生徒とともに活動してるけど、
小学校は授業が終わるとすぐに生徒を帰さなくてはいけないらしい。
そのあとは、ほぼ毎日のようにA研、B研という授業研究や会議をやるという。
それはそれで大変だな・・・。
小学校の先生は一日中ずーっと同じ子どもたちとともにいて、
中学では教科の先生や部活の先生が入れ替わり立ち代わり子どもを見る。
どちらの見方もすごく大事だから、小中連携ってやっぱり大事だよねえという話。
今日は学区の2校の小学校の、同じく5年次研修の先生方とお話したけど、
ちょうど私が担任している生徒たちの妹や弟がお世話になっていて、
両校の先生方と話がいろいろ通じた。かなりいろんな情報がお互いに交換できた。
その後、また学校へ帰って来て研修の報告書を書く。
たった2時間ちょっとの研修だけど、
アットホームだったし、わりと実りがあった。
けど、私の「のんびり」は人よりのんびりなんだなあと話してて実感。
ああ、だからストレスたまるのかー・・。相手にもストレスを感じさせてなきゃいいけど・・。


外で活動してる部活も一つ。
もう職員室には誰もいない。。。夏休みモードの職員室。


電車の中で昨日購入した、萩尾望都さんの「なのはな」を読んだ。
最初の「なのはな」は、「その後」を描いて欲しかったので、ちょっと物足りなかった。
真ん中の放射性物質3部作は、まだぎこちない感じの話だった。
でも、放射性物質を「人間に奉仕したいと願う無邪気な人格」として表現したのは、
なんだか核心をついているような気がした。利用してる人間が悪なのだ。


けど最後の「なのはな 幻想『銀河鉄道の夜』」に
不覚にも電車の中でポロポロ涙が。。。。止まらないから困った。
周囲の人に不審に思われないように、気づかれないように下を向く。
マンガ読んで泣いてるとか、なんかもうかなり恥ずかしい。

「なのはな 幻想~」は宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」と「ひかりの素足」を下敷きにしている。
津波で亡くなった方が、銀河鉄道に乗って天に昇って行くイメージは、
3・11直後、死亡した方の名前を淡々と読み上げていく真夜中のNHK放送をみたとき、
私も同じようによぎったイメージそのものだった。
なぜなら、『銀河鉄道の夜』のアニメで使用された曲がバックに流れていたからだった。
きっとこの曲を流したのは意図的で、これは祈りだと思った。
苦しかったでしょう、どうぞ安らかに、天に昇って行ってください、という祈り。

淡々と読み上げる声とその曲に、思わず泣いたのは、地震から数日経った日だった。
地震や放射能の恐怖と激しく悲しい気持ち、あんな気持ちになったのは、生まれて始めてだった。
萩尾さんも、あのニュースをみていたんだろうか。
絶対にみていたんだと私は思う。
あの時の恐怖や悲しみは、みんなが深いところで共通して感じたものだったのだろう。
そして多くの人が、同じイメージ映像を頭の中で再生していたと思う。
強くイメージすれば、それは現実になる。原子力だって、最初は夢だった。

ならば、本当にあの日の夜空に、亡くなった方を乗せた銀河鉄道が走っていたかもしれないと信じたい。

この漫画が描かれたのは2012年1月。半年前だった。

読んで良かったな。短いけど、心にじんと沁み込んだ。
そしてもう一生、忘れられないことなんだなあと、悔しく思った。



さて、明日からちょっとだけ夏休み。
避暑地じゃなくて、わざわざたぶんちょっと暑い場所。
夏休みはもう残り1ヶ月を切ってしまって。夢見心地もあと1ヶ月ない。
ずっとこのままでいたいので、
電車に乗って、私もどこかに行ってしまいたいな。
永遠に夏休みの世界とか・・・・・。
















まるで魔術のように

2012-07-31 00:21:45 | 日記
日曜日に部活で横浜美術館に行った。
奈良美智さんの展覧会「君や僕にちょっと似ている」。

奈良さんの絵は大学生のときに小説の表紙で見て、とても好きになった。
当時、奈良さんの描く子どもの絵は、
かわいいけど、どこか凶暴で孤独で悲しげだった。
魂そのものが形をもったかのようで、心魅かれるものがあった。

だから、奈良さんの展覧会が横浜である、とTwitterで知ったときから、
かなり楽しみだった。
もちろん、生徒を連れて行きたいというのもあったけど、
自分がみたかったというのも大きい。
美術部の生徒たちには、奈良さんの絵が好きだとずっと言ってたから、
奈良さん関連の新聞記事や雑誌の切り抜きなどをわざわざ持って来てくれる子もいた。

今回、最終的には生徒23名(直前にまた増えた)と卒業生3名の総勢26人。
気温も上がるということだったので、生徒の体調管理も気になったけど、
距離的に遠くないこともあって、無事に過ごすことができた。

奈良さんの描く絵が、穏やかで深くなっていた気がする。
「cosmic eyes 」「春少女」という絵の人物の瞳の色。
エメラルド、茜色、様々な美しい色彩が調和して,光り輝いているように見えた。
長い時間見ても飽きない。なんて綺麗なんだろう・・・。
生徒のことも気にかかっていたけど、これらの絵の前で、長いこと立ち尽くしていた。
無料券を持っているので、また一人で行こうと思う。
もっとよく見てみたくなった。
というか、絵の鑑賞というのは絵をみているようで、
実は自分の心と会話してるようなものなのかもしれない。


質の高いものは、心の中の、今まで閉じられていた部分を開くように思う。
そういう超常的なパワーのあるものを「芸術」と呼ぶのかも。
毎日が忙しく、気持ちまで落ち込みがちだったけど、
心に羽をもらったようだ。身体という容れ物は不完全でも、自由に心はいられる。
そういうことを、思い出した。

そうすると不思議なもので、
今まで気づかなかったものに気づいたりする。
自分でも、何で今まで気がつかなかったのか、とびっくりしたことがあった。
目は開けていても、見えてない、気づいてないことって多いのね。。

そのうちの一例。

今日の帰り際、本屋さんに寄ったら、
好きな漫画家さんのマンガで、
読んだことがなかったのが突然目に入って来た。
最近出たばっかりなのかなと思いきや、全然そうじゃなかった。
今まで、あっても私が見過ごしてきたのか・・・・・。
この人のは、逃さず全部読んでたつもりだったのだけど。


萩尾望都 「バルバラ異界」(1~3巻)



1巻だけ購入して、コーヒーショップで読んだらハマってしまった。
急いでまた違う本屋に行って、3巻まで購入。

そうしたら今度は、
同じ漫画家さんが3・11後に描いた最新作のマンガまで見つけた・・・。

萩尾望都 「なのはな」



今、「バルバラ異界」を全部読み切って、
しんとした気持ちでいる。
日常のあれこれの塵から心を洗って、
自分の求めているものを探す感度を高めてくれるのかもしれない。


こういう心が大きく動くことが呼ぶ連鎖って、芸術の超常的パワーだとよく思う。

「なのはな」は明日以降、大事に読もうと思う。
原発、放射性物質に関する物語みたい。


芸術家って、ある意味、超能力者みたいなものだなあ。
私に、心の動くものを引き寄せてくれるパワーをくれる魔術師だ。
















小声で言いますが。

2012-07-28 20:43:35 | 日記
夕方、お風呂にはいった後、
うとうとしたので気持ちがいい。
風も気持ちいい。
夕方のおやつにみかんのゼリーを食べた。
夕飯はトマトと玉ねぎの焼きそばと、カボチャのスープ。雑穀おにぎり。
寝る前に野菜を切ったりご飯を炊いたりしておいたから、
起きたら完成させて食べるだけなのだ! いい日!
一週間に一度はこんな日が欲しい。でも、ない。


午後、やっと髪の毛をカラーリングしに美容院に行けた。
もうプリンになりかけてたよ・・・・・。
少しだけ切った。前髪がすごく長かったのでさっぱり。


明日は美術部での美術館見学。最初、申し込んで来たのが17人だった。
団体割引は20人以上からだったので、ああ惜しいなあと思いつつ、
締め切ってコンビニから券を予約して購入した後に、
駆け込みで昨日3人の申し込みがあった(笑)。

あのね~~・・・・・・・2000円ほど部費を損してますよ・・・。


中学生20人、あと自費で卒業生3人と卒業生の妹(小学生)、そして私。
総勢25人。
美術館には行き慣れている子が多いから、見学のルール的には大丈夫かと思うけど、
心配なのは電車酔い。以前に行ったときも、
2人ほど電車酔いで帰りの電車でダウン状態になった。
満員電車もダメ。座れないからとすぐふてくされる子もいるのだ。
電車に乗り慣れてない。普段は親の車に乗ってるからね。

明日は涼しかったらいいけど、
暑かったらすぐにへたるだろうなあ・・・・。
ご機嫌斜めちゃんが出てくるだろうなあ・・・・。
それはちょっとやだなあ。


午前中に見学して、昼過ぎにはもう学校近くまで帰ってこなければ行けない。
学区で16時からお祭りがあって、生徒も楽しみにしてるから行くし、
私もお店などのお手伝いをしに行かなくてはいけない。
お祭りといっても、手伝いだと全然楽しめない。
去年は明るいうちに野菜を切ったりして仕込みをして、
夜は屋台で他の先生たちと焼きそばを2時間ほど作っていた。
とにかく暑かったーーーーー!!!
今年は焼きそばじゃないらしいから、あの鉄板の地獄の熱さはないだろうけど・・。
地域連携で、学校の先生もかなり学区の行事にかり出される。
まあ仕方ないけど、横浜に住んでない私のような教員も、
夜遅くまでお祭りの巡回や手伝いをして、
クラクラくたくたになって1時間以上かけて帰るのだ。
次の日も早いっていうのになー・・・。近所じゃないんだからね!
・・・そこんとこ認識よろしくっ!って、言いたい。


今日のんびりできて良かった。
クラクラになりながら、先生たちは頑張っているのだよ!
誰に言う訳でもないけど、なんか、声を大にして言いたくなった。
・・・でも気が小さいので、小声で。


・・・(これでも頑張ってまーす!)

























つかの間の夏休み!

2012-07-27 20:39:28 | 日記
今日は日直さん。
日直さんなのに、部活ありにしてました・・・。
(注:日直の日は、部活をやってはいけません。職員室にずーっといなくちゃいけないので。)

部活の方はホワイトボードに指示だけ出して、最後のミーティングにだけ顔を出した。
あーあ、1年生と一緒に人物クロッキーやりたかった・・。
1年はやればやるほど上手になっていくから、見てて楽しい。

部活が始まるときに、
誰かをモデルにして5分~10分の人物クロッキーをすることを部活の生徒にはすすめている。
ほんとは授業でもこうしたいけど、時間が足りない。

私が昔通っていたアトリエでは、始めの20分間くらいは必ず人物クロッキーだった。
最初はうまくとらえられなかったけど、毎回やっているとさすがに上達してくる。
そうすると、自分でも嬉しい。
今でも人物を描くのは好きで、生徒がクロッキーをやっているときはできるだけ参加している。
1年からずっとやっていれば、卒業する頃には、かなり上手になっていることだろう。

日直さんは電話応対をしたり、荷物などの受け取りをしたり、意外と忙しい。
休み中でも電話はバンバンかかって来る。
転入学のこと、卒業生からの相談、他校の先生からの部活の練習試合などの件、管理職への電話などなど・・。
映画を撮っているという学生さんから、
貴校を映画の舞台にしたいのですが、
という依頼まで来た。管理職に電話を回して対応してもらう。それは多分ダメだろう。

電話がおいてある机に仕事を持って行って、仕事しながら対応していた。
デスクワークのみ・・・今日は楽だった。。。

夏休みの仕事計画をもう一度見直してみた。
作品採点、記録カードチェック、アイデアスケッチをみる・・・やることが山ほどある。
実家に帰省するときに持って帰りたいくらい。・・・それはできないけど。
8月末から授業再開なんて、本当にやりきれないなあ・・・・。

帰り際、教員の友達からメール。
8月はじめ、いつもの(過去のブログで出てきた)3人でまた旅行に行く。
新幹線チケットと泊まるとこを確保できたよー、朝の集合時間等の連絡だった。
行きたいところがある!という彼女に任せておいたので、
実はどこが目的地だか私は知らなかった・・。
目的地を聞くと、しばらくしてメールの返信。

今日は横浜市教員採用試験の1次試験合格発表の日だった。
彼女は数年受け続けて敗退していて、臨時任用と非常勤を続けていたけど、
今年は1次合格した!という喜びのメールだった。
私の質問は吹っ飛んでいた。・・・・ま、いいか。

とにかくおめでとう!!!!
2次が8月14日。実技と面接だ。
そういえば、旅行なんか行ってて大丈夫なのかしら・・・・。


しばらくして、冷静になった彼女から返信。
行くとこがようやく判明(笑)。
すごく暑いとこだった。下手したら38度くらいになるところ。
熱中症対策していかないとね、と笑った。
でも行きたかった温泉もあるし、大自然もある。
私の好みも入れてくれてた。
ほんとは一泊二日なんてケチなこと言わず、二泊とか三泊だとかしたかったけど、
3人の予定が合う日が2日間しかなかったのだから、仕方ない。

3人でまたはしゃいでくるつもり。
つかの間の夏休みって感じだなあ・・・。
























ボクはほんとうは何もできない

2012-07-26 21:10:12 | 日記
4日連続の補習が終わる。
このスケジュールは大変すぎた・・・・反省。
朝から夕方まで補習。15時頃に少し気持ち悪くなる。
なんとか補習終了の17時まで持ちこたえたが辛かった。
来週、あと2日間・・・。

今日は午後、横浜に光化学スモッグ注意報が出て、
日直の先生が美術室まで伝えに来てくれた。
とはいえ、窓を全部閉めるわけにはいかなかった。

3年の補習をしていたクラスルームも2年の補習をしていた美術室も、
クーラーはない。扇風機があるだけ。
それでなくとも、今日は朝からすごく蒸し暑かった。
注意報が出ていることを生徒に告げて、
少しだけ窓を閉めた。暑さが増したような気がした。
学習する場所なのに、もっと快適に過ごせないものかなあ・・・。


2年生の補習は16時頃には人がいなくなったので、美術室を片付けて
3年のいるクラスルームへ。8人くらいがまだ残っている。
木彫の彫りを終えて、やすりがけをし、色塗りをしていた。
ある子が、
「ひまわりの真ん中のとこって、しましまに描けばいいの?」と聞いてきた。
カットやイラストなら、そういう感じのが確かに多い。
でもひまわりをちゃんとみたことがある人なら、
ひまわりの真ん中は種がびっしり詰まっていることを知っている。
「ひまわりのまんなかって、しましまじゃないよ、種がいっぱい詰まっているんだよ。」
と教えた。実物を見せるのが一番良かったけど、あいにく校内には咲いていない。
イラストを描いて示した。種があると思って色をつけてごらん。
ひとつの色だけじゃなくて、いろいろバージョンを作ってみてよ。

薄茶色の種、焦げ茶色の種、その中間の色の種、小さな点々を種に見立てて、
ひまわりの中心を埋めていった。
自分で描いたのに、その子は出来上がりに感動していた。
「ほんとのひまわりみたい・・・。」

やっぱり、持ち帰らせてやらせなくて良かったと思った。
たいしたアドバイスではないけど、子どもは知らないことだ。
アドバイスを聞いて、その子は表現の仕方を発見できたのなら、
補習の価値はあった、と思った・・・・
・・・・・というか思わなきゃ、
こんな暑い中でバカみたいに日がな一日×4日間も頑張ったのがかなしい。


帰り際に保護者から電話。
書類は学校に来てもらってかいていただくのが原則だけど、
ものすごく忙しそうだったので、持って行くことに。
トコトコ歩いて、ドアチャイムを押すと、どうぞーと声が聞こえた。
開けると、まずネコと犬が同時に出迎えてくれる。
「入ってて~!!!」と言われ、
お邪魔します~と中に入る。
玄関先でプリントを渡すことはあったけど、中に入るのは始めてだった。

・・・・。
予想はしていたけど、荒れていた。
どこに座っていいのか、わからない。
虫が数匹、つつつと横を通っていき、ビクッとした。

保護者は奥の部屋の寝室に軽装で寝転んだまま、パソコンを打っていた。
あれ? 忙しそうじゃないじゃん・・・。

「先生、引っ越し先でご近所に何か配る時につける熨斗って、どんなのがいいんですか~?」
・・・え、ごあいさつ、とか???
「すみません、あんまり経験がないもんで・・・よくわかんないです。」と答えた。
「10分以内に電話をかけなきゃいけないから、ちょっと待っててね~。」
と言われ、保護者が電話をかけだす。相手はどうやら役所のようだった。

引っ越しをするという。

だから退学・転学証明書を記入してもらうためにやってきたのだった。
これをもとに他の書類を作って、区役所に持って行ってもらう。
それで転学手続きは完了だ。

だけど、学年の先生たちはみな、この引っ越しを心配していた。
兄も姉も、今の生徒も、みな不登校だった。
今の生徒も1年生の時から月に3回ほど、お弁当も持たず、
ふらっと思い出したように登校してくるくらいだった。
私や学年の先生がお昼代を出して、その子のお弁当を買っていた。
美味しそうにお弁当を食べるその横顔に、
なんだかやりきれない思いがしていた。

転校先はすぐ近くの学校だった。
ならば、転校せずに新しい家から通学すればいいと学年の先生みんなで説得したけどダメだった。
昔からいる先生達は、もう成人を迎えるだろう兄のことも良く知っていた。
どこで何をしてるのかわからなかった。
姉はまだ高校生のはずだったけど、既に一緒には暮らしていなかった。
だからみな心配している。

新しい家からうちの学校に来るためには、電車とバスに乗らなければいけない。
電車代とバス代がかさむから、という理由だった。
それに、どちらの学校に行くことになっても、
どっちみちこの子は行かないから、とも言っていた。
保護者には、ハナから子どもを学校へ行かせようという気もないのだった。

小さな犬とネコを大切に飼っているその生徒に、
「ほんとに転校するんだね・・・。」と言った。
その生徒は、
うん、でも近くだから、またあえるよ、と言う。


この子のために、特になんにもできなかったなーと帰り道でさみしく思った。



自分のできることってなんなんだろう・・・・と、
夕暮れ時になった住宅街を駅に向かって一人歩いていると、
なんだか果てしないものと格闘しているような、
どうしようもなく、空っぽな気持ちになった。

昔何かの小説で読んだフレーズがふっとよぎる。
どんな場面かも忘れた。
言葉だけ思い出した。

「ボクはほんとうは何もできない。」



































日なたと日陰の間

2012-07-24 22:50:14 | 日記
美術室で昨日に引き続き、朝から夕方まで補習。
今日の午後は少し蒸し暑かった。けど、陶芸の補習をしてる子がいたから、
扇風機もつけなかった。窓を全開にしたけど、暑い。

午前中の部活を終えて、お昼ご飯を食べてからの2年生たち、
午前中、スポーツをして疲れているはずなのに、普段見られないくらい元気。
補習をしながら女子だけのテーブルでは早速、
怖い話で盛り上がりを見せていた。

結構、知ってる話が多かった。←何気に全部聞いてる。
私も怖い話大好きだったから・・・。
冬山の山荘で眠らないように4人で声をかけ合ってた時の怖い話は有名だし、
学校の怪談なんてもうテッパン!
はっさくさまだっけ?あれも。あとこっくりさんも。
自分が中・高校生のときと内容があんまり変わってないのに内心驚く。

「もー、いやー!!怖いのダメー!!」とか言いながら、
他のテーブルの子たちも聞き耳を立てている。

・・・もしもーし、補習ですよ~~~。

あまりの盛り上がりに、注意する気も失せちゃった私。
まあ、制作はしてるからいいかな・・・。
それにしても、稲川淳二並みにトークの上手い子がいて、
思わず聞き入ってしまう。
よくある、オチが、
「・・・・お前だ~~~!!!!!!!」の話に、
私もビクッ!!としてしまう(笑)・・・。

2年生は夏休み全開、青春してるなあ・・・・。


それに引き換え、3年生は現実まっただ中。
午前中の補習に来てたたちは、午後から夜まで塾。
志望校の話をした。
部活が強いところに行きたいんだけど、成績が・・と悩んでいる。
午後の補習の子たちは、午前中に学校説明会があったらしく、
補習の後、塾。
顔が緊張し、そして疲れてる。。。
昨年まで部活に必死で、夏をある意味満喫してた3年の、
今のそんな姿が、なんとなく切ない。

ここから半年、ちょっと苦しいときだけど、
一緒に乗り越えて行く心づもりだし。3年担任としては。



私も疲れてクタクタ。暑いとやっぱり疲れる。
帰りに興味をひいた小説を1冊買って、コーヒーショップで小一時間ほど読書。
上巻を買ったから、今週中に下巻も読めるかな・・・。
超常現象的な怖さより、人間の方がよっぽど怖いって思わされるわ。

昼間に子どもたちの日なたみたいな明るさに触れて、
夕に人の心の暗い日陰の部分を思って戦慄してる。
人が好きなのか嫌いなのか、それとも遠くから観察するようなさめた心持ちなのか。
どのスタンスに立っていればいいんだろうと思う。
人間はもっと単純だったらいいのに。

人を育てる職業なんて、とんでもないものに就いたものだ、全く。
心の中でぶちぶち思いながら読書してる夏。















欲ばり夏休み

2012-07-23 20:17:27 | 日記
職場が開放感にあふれている・・。

もちろん今日は出勤日なのだけど、
出勤の定時に行ったら来てる人が7、8人くらいしかいない。
職員室の出勤状況が前のホワイトボードに書かれているから、
それを見る限りでは、徐々に人が増えていったようだけど、
午前は部活&補習、午後も補習でずーっと職員室に帰らなかったら、
17時過ぎて補習が終わって片付けをして美術室から戻った頃には
5人しか先生たちがいなかった。(外に部活をしてた人はいたけど)
職員は40人弱いるはずなのだけど・・・。

うーん。いつ来ていつ帰ってるんだ~~~・・・。
夏休みになると突然姿を見せなくなる人もいて、年休をフルに使っているんだろうな。
だから、職員室なんだかすごい開放感。

帰りに駅まで車にのせてくださった先生からも、
今から飲みに行く~?とお誘いを受けた。普段ならみんな疲れきっているから、
こういうセリフは絶対に出てこない。
1日中補習で疲れきっていたし、
明日からも3日間連続補習なので丁重に辞退。申し訳ない。。。

自分で設定した補習だけど、かなりハードだった。失敗・・・。
美術室は午前中は部活で使うから、平行して自分のクラスの教室で3年の補習、
部活が終わった午後からは美術室で2年生の補習&クラスで3年の補習続き。
今日は20人くらいの生徒が来て、3年は木彫の彫れていないところをやったり、
やすりで磨いたり、色を塗ったり。
2年は陶芸の仕上げをやったり、その前の課題の平面の課題ができてない人がいたり。

補習に来るくらいの生徒は仕上がりにこだわるから、
とにかく質問が多い。手伝いながら一緒に考える。
今日はあまり暑くはなかったのがまだ救いだったけど、
補習の終わり頃はヘトヘトだった。やる気がない生徒を相手にするのも大変だけど、
やる気に溢れている生徒をたくさん相手にするのも大変だ。。。。
授業よりも正直しんどかった。
まあ、普段あまり話す機会もない生徒と、たくさん話せて楽しかったのは良かった。


乗換駅で最近ハマっているエスプレッソ・シェイクを購入。
エスプレッソとバニラアイスをシェイクしたフローズンドリンク。
Lサイズ(といってもそんなに大きくない)が540円は高いけど、すごく美味しい。
これ、記念の復刻版らしくて、限定メニューだそう。
美味しいからずっと続けて欲しいな。これ飲むと1日の疲れが飛ぶような気がする!


今日は部活で消しゴムハンコを作った。夏休み最初の部活。
ちょっと一息、遊びみたいなもの。でもこれ,楽しいんだよね!
文化祭の生徒が決める美術部展示のテーマがどうやら今年は「森」に決まったらしいので、
綺麗なインクを使ってハンコを押して「森のポストカード」か「シール」を作って配布するための準備。
昨年は「海」がテーマだった。
3年は文化祭の個人展示作品を早めに作っておかなければいけないから、
1、2年が主にハンコを作る。2時間ほどですごくかわいいのができた。
細かい作業だから、相当集中していた。いいかもしれない。
今日一日だけの活動にしようと思ったら、よっぽど面白かったのか、
やっているといろいろ新しいアイデアが浮かんでくるらしく、
明日も!というので、明日は2つ目にチャレンジ。

元々マンガ好きな子も多い美術部、
昨年までは文化祭展示の個人制作はマンガ禁止にしていたけど、
通常の個人制作と同時に、今年は同人誌を150部程度作って無料配布することにしたから,
美術部員もかなり燃えている。
ストーリーマンガを描いている子もいる、4コママンガの子もイラストの子もいる。
好きなことに向ける集中力はハンパなくて、驚く。

いろいろ生徒とともにやりたいことはあって、でも時間が足りない。
自分の健康診断の日をスケジュールに入れてなかったことに今日気づいてかなり焦る。
やばいぞ。。。


この調子だと、憧れの長崎・五島列島の旅は一体いつになるんだか・・・。























子どもがいる場所で

2012-07-22 22:51:44 | 日記
今日は3年生だけの部活。
秋の2年生の授業内ワークショップで行うアニメーションの装置を、
講師の方に来ていただいて、共に仮制作してもらった。

2年生にはまだ内緒にするため、今日、1、2年は部活をお休みにした。
わーわー騒ぎながらも、ほんの2、3時間でかなり面白い作品を作ってくれた。さすが!
講師の方に、カッターの使い方のコツを教わりながらワイワイ。
そういえば急いで事務室から借りてきたカッターはほぼ錆びているわ、
棚からデッサン練習でつかった玉ねぎが出てくるわ(リンゴはみんなで食べたけど、たまねぎは処理し忘れていたのが・・)で、
講師の方は、なんだこの美術室!と思われたことだろう(^^;)・・・。
いつも通りのこのバタバタ具合。。。(講師の方、なんだかごめんなさいでした・・・。)

いつも日曜はクッキーなどのおやつを少し食べるのだけど、
今日は3年生、お手伝いしてくれたということでちょっと大きめゼリー。
お昼過ぎていたけど13時から塾だって。大変!


10月末の文化祭展示で引退となる3年生。
夏休み、運動部の3年生たちは次々と試合に負けて引退して勉強に打ち込む環境になっている中で、
まだまだ部活でのんびり気分。明日、吹奏楽部はコンクールみたいだし、
暢気なのはうちだけだなあ。。。

この人たちが引退してしまうとかなり寂しい。
2年半ずっと一緒にいた,にぎやかで優しくて明るい生徒たちだ。
正直言って、2年生はオタク度が高くてコミュニケーション大変だし、
1年生は教えていないので少し距離がどうしてもある。



嫌なことや悲しいことがあった日も、この子たちといるとなんだか癒された。
教員になって良かったなーと思う一つは、
こういう子達と毎日楽しく過ごすことができるところだ。
幼児教室にいたときもそうだった。
給料はすごく安いし、クレームも民間だから容赦なく来た。
だけどかわいい子どもたちに囲まれて幸せだった。
子ども相手の仕事は、大変だけど心が満たされる気がやっぱりしてる。

でも親になったことのない私だから、本当の育児の大変さを知らない。
先週の三者面談のとき、子育ての大変さをひしひしと感じた。
今は子ども達はたぶん最後の激しい反抗期でもあるから、
親御さんたちは本当に大変そうだった。
学校では決して見せない子ども達のもう一つの姿を聴いてびっくりしたりもした。
親が言っても全然聴かないんです、強く言ってやってくださいと、
教員に対する期待もハンパなかった。



生徒たちが書いた人権作文を読んで、一人ひとりの要旨をまとめなくちゃいけない。
夕方、読んでいた。
字がものすごく汚いのは困るけど、そして漢字間違いがスゴいけど、
なかなかのことを書いている子が数人いた。
印象に残ったのはまず「やらない善より、やる偽善」という主旨の作文。男子。

自分は偽善者になろうと思う。
だって、いつもいいことなんか考えていないけど、
誰かのためになるのなら気持ちと裏腹になっても良い行動はしたい。
良いことを考えていてもやらないんだったら、意味がない。
ならば僕は行動する偽善者でありたい。
みんなが「偽善者」になれば、社会は良くなるのではないか、

という論だった。男の子らしい固い理屈っぽさはあるけど、
でもいいな!と思った。『行動する偽善者』かあ。
分かる気がする。
この子は自分にとても正直な生徒。この子らしい。

もう一つは、昨年冬の福祉体験学習で行った老人ホームで、
認知症の方と接した体験を語った女子の作文。

体験学習に行ってみたはいいけど、利用者さんとうまく話せない。
モジモジしているとスタッフの方に、認知症の利用者さんのところに連れて行かれる。
歩きながらスタッフの方がその利用者さんについて小声で、
「認知症で、突然怒りだしたりわけのわからないことを言い出したりするかもしれないけど、
自己紹介くらいはしてしゃべっておいで。」
と言われ、戦々恐々とする。一体何を言えばいいのか。
挨拶をする。全く反応がない。
自己紹介をしてみる。目線も合わない。
突然怒りだしたらどうしたらいいの?という恐怖感だけが湧く。
みかねたスタッフさんが、他の利用者さんのところへ連れて行ってくれた。
他の利用者さんとは何とか会話ができた。
けど、最初の認知症の方がずっと気にかかっていた。
体験学習が終わり、帰り際、どうしても心残りがして、
最初の利用者さんのところに駆け寄った。
「今日はありがとうございました!」挨拶をした。やっぱり反応はなかった。
すると、スタッフさんがやってきて、
利用者さんの手の平に、生徒の手をのせて握らせた。
すると、その利用者さんは、口角を薄く上げて笑った。
この生徒はその姿を見て、
内心、この利用者さんを怖い、そして面倒だと思っていた自分を激しく恥じたという。
自分から勇気を出して、人と関わっていく大切さを学んだ、と締めくくられていた。

これもこの子らしくて、とても良かった。爽やかだった。

感受性の高いこの時期の子どもたちは、
いろんなことを体験しながら、自分の考えをそれなりにまとめあげていく。
作文を読みながら、その過程を辿った。みずみずしいなあ。
行動した後、それを振り返る時間って、すごく大切なんだなと思った。
そうやって、人って育っていくんだな。


いつもこうやって、子どもの行動に、
思考に触れていられる環境を、
とても幸せに思う。



















お祭りの日の散文

2012-07-21 19:56:51 | 日記
夏休みのスタートは涼しい日だった。
長そでを羽織って出かける。雨が降ったり止んだり。
ガラスの鳥は形が見えてきた。

昨日は雨の中、近所の神社で夏祭りをやっていた。帰り道に見た。
雨が降っても踊っていた。2日間あるから、今日もそろそろ始まりつつあるみたい。
今、祭り囃子の音が遠くから聞こえる。夏だなあ。

毎年、なんとなく近くまで行って、盆踊りを踊っている人の群れを見て、
お面や綿菓子なんかをぼんやりと眺めて、
気が向いたら屋台で何か買って帰ってくる。
それで参加したような気になってひとり満足している。


ここに住み始めてそろそろ10年が経つ。
毎年この夏祭りに行くと、目につく不思議な人がいた。
身長がひょろっと高く、色白の男性。年齢はおそらく40代半ばくらいだろう。
とても真面目そうな昭和全開な顔立ちで、なんとなくサラリーマンではない感じ。
弁護士さんとか、そういう専門的な仕事をしてそうな感じの人。
どうでもいいけど、人の職業当てには自信があるのだ。
考えないで勘に頼る方が当たる。
職業もその人が持つオーラに現れるのかもしれない。

子どもとか、年配の女性がわいわいと盆踊りを踊る中で、
毎年この人は、一挙手一投足きっちりと、無心に盆踊りを踊っている。
とにかく目立つ。
で、この人の無心な盆踊りを見るのが私の夏の恒例行事となっていた。

しかし、一昨年からこの人の姿をぱったりと見なくなった。
病気にでもなられたのだろうか。
どこの誰だかも知らないのでわからないけど、
あの無心に踊る姿は、滑稽さを飛び越えて、
なんだか切羽詰まった感じがしてた。
踊らなくなって大丈夫かなーと変な心配をしてしまう。

普段は人気の無い神社だけど、今日は遅くまで華やぐだろう。
遅くなるとヤンキーがたまり、これまたにぎやかになるだろう。

一時期、夢にこの神社が頻繁に出てきていたけど、
そんな夢も見なくなった。何かを知らせようとしてたんだろうか?


今日はお祭りには行かないかもしれない。
踊るおじさんが見られないからかもしれない。

でもほんとのところは自分でもよくわからない。

















癒しの時間・・・・

2012-07-20 22:21:33 | 日記
カレンダー上では明日から夏休み。
生徒たちにとっては37日間の休息だけど、
私たちはそうもいかない。夏期休暇は最大5日間。
その間、研修もあるし意外とバタバタしそうな夏休み。
でも、授業がないから心置きなく年休が取れる~!
7月中は部活に補習にと、普段と変わらぬ生活だけど、
8月は半休をとって、横浜美術館のボランティアのお仕事へ。
旅にも出るし! 生徒の書く「夏休みのしおり」、
私も書いてみようっと。

ここのところ学校スケジュールが立て込み過ぎていて、
今日になって体調を崩してしまう同僚が複数。
ムリにムリを重ねて、みんな疲れている。
午後、部活がない先生は年休をとって早めに退勤していた。
私も疲れすぎているためか、どうしてか音に敏感になっていて、
生徒の大声がなぜかすごく辛かった。
部活に行かなきゃと思うけど、
とにかく音が直接心に響いてきて、疲れを増幅させる気がして嫌だった。

職員用更衣室にこもって20分ほどじっとしていたら、気持ちが落ち着いてきた。
もう、いっぱいいっぱいな証拠だ。
部活の生徒に「なんか今日は音が辛くて・・。」と話したら、
「先生、今日は9時に寝なさい!」と言われた。
・・・ごめん、もう9時過ぎてる。
でも生徒のこういう言葉、ほっこりする。


生徒の最終下校後、不登校生徒に電話したり、自宅にプリントを届けたりした後、
そそくさ帰る。やることはいくらでもある、のは分かっています・・・。

最近しばらく暑かったので、
乗換駅のコーヒーショップでエスプレッソ・シェイクを飲むのが嬉しかったけど、
今日は寒かったので温かい豆乳コーヒーにした。
久しぶりに小説を読める!と思って、本屋さんに寄ってみた。
今まで読んだことのない作家さんの小説を購入。
最近読んでない推理小説を、久々に読みたくなった。
締め付けられていた心がふわっと緩むのを感じた。

結局私って、先生という仕事を取り除いたら、
あんまり何にも残らないなあ、本が好きってくらい・・・とふと思ったけど、まあいいか。
というか、もういいか・・・。

今日は無心に推理小説の世界に浸ろうかと。
選ぶとき悩んで、あまりにホラー全開だとキツすぎるし、
ゴシック調に作り込みすぎてるやつは疲れるし、
古典だと重厚すぎてこれまた疲れるしと、
かなり贅沢なことを考えながら選んだ。
読みたい雑誌もあったけど、そちらは後回し。

ちなみにこの作家さんのホームページをのぞくと、
冒頭に「基本的にパワー不足です。」と書いてあってなんだか笑う。
類友。(作家さんに失礼か・・・。)
しかし波長が近そうな人(やっぱり失礼・・)が書いた本なら、共鳴できそう。
あ、でもこの人、基本的にホラー作家さんだった~、
購入してから知った~!笑



というわけで今日は久々の推理小説オールナイト。

いや、オールナイトはムリか・・。
疲れているからたぶん途中で寝るなあ・・・・・。
寄る年波には勝てないかもね。











アイスと星と

2012-07-17 23:22:04 | 日記
午後から始まる三者面談が暑くて死にそうだ。
しかも一番暑い時間帯に面談の人数がピーク。
保護者の方たちも汗をかきかき。
そして進路の話で冷や汗をかいてるのは生徒。
公立ならはいれるっしょ!と甘い考えの生徒は、現実を知って驚く。

熱中症になりそうだった。スポーツドリンクを持っていって、
面談の空き時間に少しずつ飲んでいた。
夕方になってもずっと暑いまま。
一番最後の面談が今日は最も重くて、ちょっと高校進学は厳しい感じ。
就職するか、専修学校か。
楽な方がいい、やりたいことがないとしか言わない生徒に、
果たして明るい未来はあるのか・・・。
こういう生徒が一番難しいな。


すっかり廊下も暗くなり、いすや机を元に戻して教室を出る。
窓を閉め、扇風機を消すと熱気がこもり、よりいっそう蒸し暑くなった。
職員室に戻ると、意外にも人が多くいた。
ある学年はほぼ全員。何かあったらしい。

明日の授業の準備をして、おやつを食べる暇もなく退勤した。早く帰りたい!

夏休みまであと3日だけど、この3日の密度が濃すぎてカウントダウンも辛い。
面談最終日、そして大掃除。授業もしっかりある。
時間がゆっくり過ぎる。同じように夏休みの日々もゆっくり流れて欲しい。

帰り道、島豆腐を見つけたので、夕ご飯にチャンプルーもどきを作ることにした。
最近、近所のスーパーの野菜が北関東のばかりで困っている。
みつけた宮崎産のピーマンと佐賀産のたまねぎ、島豆腐、長崎の素麺を買って帰る。
ソーメンチャンプルーと豆腐チャンプルーを混同しているような感じだけど、
美味しかった。

帰宅してすぐお風呂に入ったけど、夕飯作ってたらまた汗をかくのでお風呂。
さっぱりするけど、疲れるなあ。
こういうときは、すいかアイスが食べたい。

すいかアイスといえば、美術部の生徒が、
「すいかアイスの種が本物だと思って捨ててた。最近、チョコだって知りました!」と可愛い発言をしてた。
この時間になっても普通に蒸し暑いから、買いに出たくないけど。

今日はもうヘトヘト。
暑さは不愉快だけど、暑い時に風に吹かれると爽快。
窓を開けて外の風を部屋に招き入れている。少しの風で嬉しい。
もし明日がお休みだったら、今からすいかアイスを買いに行くのになあ。
空の星を見ながら、のんびり歩くんだけどなあ。
そういえばコンビニはちょうど、ポラリスの方向にある。

そんなことができる夏休みが、かなり恋しい。

























蓮始めて開く、の日

2012-07-16 21:04:30 | 日記
【小暑】
梅雨が明けて本格的に夏になるころのこと。
この小暑から立秋になるまでが、暑中見舞いの季節です。


今まさに小暑。なので、
暑中お見舞い申し上げます。。。

そして体調をすぐに壊してしまいがちな季節でもある。

昨日、帰り際に調子に乗ってアイスコーヒーを飲んだら、
家に着いてお腹が痛くなってきた。しかもなかなか痛みがひいてくれない。
痛みに耐えかねて横になったのはたしか19時過ぎ。
それから記憶がなく、なんと朝7時までずっと眠って(気を失って?)いた。
12時間意識なし・・・・。
夕飯も食べなかったからお腹が空いていても良さそうなのに空かない。
リンゴジュースを飲んで様子をみた。2時間ほど大丈夫だったので、バナナを食べた。

明日の面談準備をノロノロと始めてみた。
しかしつまんない。久々の丸一日フリーなのに。
今日は海の日、ということに気がついた。
元気なら江ノ島あたりの海をぼんやり見に行くのもいいけど、
なんせ調子が良くない。あーあ。

夏らしいこと~~と思いながらネットをみてると、
そろそろ夏らしい企画がチラホラ。

そう、「怖い話」特集である。
恐がりなのに、好きだったりする。帰省中の新幹線の中で、
携帯でずっと怖い話を読んでいたこともある、4時間ずっと・・。
いくつか読んでみた。たしかに背筋は多少寒くなった。
そういえば昼間はいいんだけど、夜思い出すんだよね・・・と後悔した。
しばらくは電気を消せないで寝るパターンである。
だめだー、節電ー・・・。

今も風にそよいでいるカーテンの外の闇がちょっと気になるくらいの見事な恐がり具合。
東京ではこんなに暑い中、反原発デモをやっていたとのこと。
バカな祝日の過ごし方してたなあ、私。

そんな寄り道もしつつ、
面談の準備も終わって、素麺を茹でて温かいお汁に入れて煮麺にした。
のんびりとした時間の過ごし方ができると、徐々に体調も戻ってきた。
また調子に乗ってスイカアイスも食べてみた。今度は大丈夫だった。

夕方の気持ちよい風に吹かれながら買い物に出かけた。
オレンジから濃紺に変わって行く夕方の空の端がとても綺麗だった。
前を歩いていた高校生2人がやはり同じ空を見ながら、綺麗だねーと呟き合っていた。
なんとなく嬉しかった。

面談後二日分のおやつ当番の買い出し。
一日分のフルーツゼリーはもう買って職員室の冷蔵庫にしまってあったから、あと一日分。
結局、エクレアはやめて水ようかんに。エクレア42個が、冷蔵庫に入らなさそうだったから。
水ようかん42個はそんなにも重くなく、
寄り道して温かい豆乳コーヒーを飲んでから帰った。

毎日、これくらい余裕があったらいいのになあ。
風も気持ちいいし。

先日購入した「日本の七十二候を楽しむ~旧暦のある暮らし~」という本をパラパラめくる。

二十四節気は国語の時間に習って知ってたけど、
それが更に細かく分かれているなんて知らなかった。

二十四節気では今は「小暑」だけど、それが更に細かくなった七十二候(しちじゅうにこう)では、
今日7月16日は「蓮始めて開く」という候らしい。
季節の行事がそのまま候の名前になっているという。
明日から数日は「鷹乃学を習う」(たかのわざをならう)だそう。
細やかな季節を感じると気持ちが安らぐのはどうしてだろう。
持ち歩いて、暇があったらこの本をパラパラとめくっている。

自然とともに生きているというのを実感できるからかもしれない。

夏は心も開放的になる。学校も夏休みになるから、時間の制約からも解き放たれる(はず)。
自然の息吹を感じながら朝夕過ごしたいな。





































女子会(?)見聞録

2012-07-15 00:32:44 | 日記
人身事故の影響で電車がストップしていた。
しかし、なんとか23時には運転再開。
Twitterで検索したら、どうやら電車と線路の間に人がいて!救出作業をしていたとのこと。
もし本当だったら、ちゃんと救出されていたらいいなあ。
それに駅のスタッフの方々、深夜までお疲れさまです・・・・。

自分の作品が飾られている展覧会に行ってきた。
とある美術館の分館。みどりの中にある小さな建物。建物に面した庭にはハーブが茂っていた。
自分の作品は作っている時に嫌というほど見てきたので、
それ以外の作品をじっくり見た。
生物の研究・調査のお仕事をしている人の作品は今年も面白かった。
昨年は、なんとブリとコウモリを立体的に作っていた。

今年はサイの頭だけの(剥製みたいな感じ)のランプ。
古生代の生き物のステンドグラス。ユニークだし緻密で美しい。一番に目に入ってきた。

また、アンティークなもの(ブリキのランプや飾り)などとガラスを組み合わせて作るのが得意な人もいて、
その人の作品も何とも味があった。鳥のモビールを作っていて、欲しい!と思った。
また、配色のセンスも抜群。配色って、大事だよなあ。

そうかと思えば、十二支の飾りをガラスで作っている人もいたり、ガラスのお皿を作っている人もいたり。


今日も朝からずっと胃が重かった。ずっと寝ていたいと思ったけど、
みなさんの創意工夫に、そして美しいガラスに癒された。
場所も素敵で、アットホームな雰囲気も良かった。

作品展は明日までだけど、今日打ち上げで11人でイタリアンを食べるの会があった。
北海道にそのお店の本店があり、材料は全て北海道産だという。
わたし的には美味しくいただいたけど、
マダムな人も多いステンドの人たちは、もうちょっとねえという感想だった。
食に求めるレベルが高い。自分の庶民度を再確認。。。。

海外旅行の話なども詳細だし、思いっきりハイソサイエティーな奥様集団の雰囲気なのだけど、
先生の個性のせいなのか集まってくる生徒さんはみな不思議と気さくな人ばかりで、
日々、額に汗して働いている労働者階級バリバリの私でも打ち解けることができるからいい。
しかしこの人たち、年に何回、海外に行ってるんだ・・・・(・・;)。
話を聞いていて、生活レベルの差を痛感ーーー!

誰かが、ステンド仲間でイタリアにガラス工房巡りに行きましょうよ!と言い出したので、
隣に座っていた例の立体のサイを作った人に小声で、(この人が一番話しやすかった・・・)
「私、海外行ったことなくて相場が全くわかんないんですけど、どのくらい費用がかかるんですか?」
ときいてみると、
「うーん、行く日数にもよるけど、この人たちの雰囲気だとおそらく20~30万くらいじゃないかな?」とのこと。

はい、ムリ~~! ほぼ私の一ヶ月分のお給料ですよー・・・。

しかし、女性ばかりのところって何故、体重とか年齢とか美容の話で盛り上がるのだろう。
隣の人がやっぱり小声で、
「多少、自虐ネタだよねえ・・・。」と言ったのには吹き出した。

以前からこの人とはたくさん話したかったので話していると、
自宅の屋根裏部屋にステンドのための道具を買って、時間があるときはそこで作業していること、
昨年までの立体生物?はその部屋に上から吊るして飾っていること、(ブリとコウモリ・・・)
調査の仕事で日本全国を日々飛び回っていること、今月末は札幌らしい。
趣味でキックボクシングを週3日やっていて、2週間前に肋骨を折ったこと!(でも元気そうだったのがスゴい)
爽やかな笑顔で話してくれた。年齢は私より6つ上だった。
どうやら先生から、結婚しなさい!と言われているらしく、
今日も言われていたけど、「だからー、いいんですってばー!」と返していた。
自由な今が好きだという。
作品に負けず劣らず、個性的で楽しい方だった。

22時近くまでわいわい話して、解散したら電車が人身事故。
私以外の人は全員、逆方向だったので、事故関係なし。
ふー。。。

蒸し暑い人だまりと動かない電車にイライラしても仕方ないので、
ぼんやりしていた。
楽しかったので、いいか。

しかし作るものに性格って出るのね、と思った。
ならば、私の作品ってどう見えたんだろう。
しまった、それを聞いてみればよかった・・・・。
聞くのにもちょっと、いろんな意味で勇気がいるけど。





















切ない季節のよもやま話

2012-07-13 22:44:34 | 日記
三者面談が半分終了。来週に残り半分。
面談終了後のお菓子が美味しくて泣ける。今回は水ようかんとアイス。
来週は、なんと私がおやつ当番なのだ!面談やってるのに!!


・・・フルーツゼリーと、エクレアがいいな。
ゼリーはいいとして、エクレア40個も買うの、嫌だな・・・。



普段の生活や学習の様子に加えて、進路の話も。
3年前に担任したクラスでは、
行く予定もない他県の難関校をオープンで受験しまくって「受験耐性」(?)をつけようとする子、
成績的には全く足りてないのに超ハイレベルな公立高校を希望する子、
早々と推薦で決まったのに、他校へ行きたいと言い出す子など・・・。
この子は相談に相談を重ねた上で、結局、推薦を辞退したのだった・・・。でもこれはルール違反。

かなり型破りな受験スタイルの生徒が多かったけど、今年の生徒は今のところ冒険なし、と言える。
公立第一志望&押さえの第二志望私立(併願推薦)の2本立て受験スタイルを希望している子がほとんど。
世相を表しているのかなあ。
公立は近隣の高校名ばかりあがるし、第二志望の私立も電車1~2本で行ける近所が多い。
近くてそれなりに、というところらしい。何かの特色が気に入ったからこの高校!というのが少ないのが残念。
しかし、夏休み中に3校以上は学校見学をして感想を書いてくる宿題も出ているので、
生徒たちは今年度版の「高校受験案内」を休み時間に食い入るように見ている。

そろそろ受験期突入、といったところ。

依存度の高いうちのクラスの面々に、面談の時に保護者を前にして生徒に言う。
そろそろ自分で自分の将来を考えて行こう、人任せにせずに。
普段、あまり人の話を聴いてなかったり、すぐにプリントなどをなくしてしまう生徒などは、
緊張している。息を詰めているのがわかる。
面談で何を言われるのかわからないと思っているらしい。
そのくらいの緊張感でいい。将来を自分で考えることの重みをわかってほしい。


行きたい高校を探すのが大変なのはわかっている。
自分のやりたいことをまず自分の中で発見しなければいけないし、
今度はそれをバックアップしてくれそうな高校を、案内を読むなり説明会に出るなりして探さなければいけない。
決まったら決まったで、面接シートを自分で書かなければいけない。
どうしてこの高校なのか、中学時代頑張った教科は何か、どういう風に頑張ったのか、
部活動などにどんな風に取り組んで来たか。
昨年までは、公立では前期試験を受験する子だけにあった面接も、
今年度からは公立の受験生全員に課される。しかも配点はわりと大きい。

先生の方が調査書に書ける「アピール」の量が、今年から少なくなっている。
自分で文章、もしくは口頭で伝えられないといけなくなった。
社会がそういうアピール力や表現力を求めている様子だ。

大津のいじめの事件が話題にものぼった。
ここの学校は大丈夫ですか?という保護者の心配。
もっともだ。
子どもたちもストレスを抱えて暮らしている。
受験のプレッシャー、微妙な人間関係。思春期の悩み。
それが、どんな形で噴出するかはわからないから。

落ち着いた学校で子どもたちも穏やかだから、表面的には何もないように見えているけど、
子どもは表と裏の顔を使い分ける事も多々あります。なので油断は全くできないです。
生徒に、気になることがあったらすぐに教えて欲しい、と常に言っています。
そういう話をお子さんから少しでも聴いたら、すぐにご連絡ください。

そのままを保護者の方には伝えた。納得してくださったから良かった。
子どもは大人の知らない顔もある、ということを意識しているだけでも、
だいぶん違うと思います、とその保護者の方はおっしゃっていた。


面談は、6年目ゆえ慣れてきたとはいえ、疲れる。
今週は、お腹が毎日しくしく痛かった。ストレスだなあと自分でわかる。
面談が終わったら、治るのではないか。
まあ、一番ストレスにさらされているのは、
面談で話題にされる生徒たち本人なのだろうけど・・・。


夕ご飯は無印カフェで食べる。
のほほんと久々にする。
花金。。。。されど実感なし。

今週、実はステンドの作品展で、自分の作品も展示されているのにちっとも観にいけなかった。
明日、学校で仕事したあとにフラフラ行ってみようと思う。
打ち上げでのお酒は、内蔵が弱っている様子なので、残念だけど控える。
だって来週まだ面談だもん。大人って大変だ。。。。


怒濤の5~7月のスケジュールももうすぐようやく終了する。
今日の夜、学校近くの公園を通りかかったら、ヒグラシが透き通った声で鳴いていた。
ヒグラシって晩夏のイメージがあったけど、夏真っ盛りに鳴いている。
目を閉じて聴くと、実家の自分の部屋の、夏休みの終わりにタイムスリップ&瞬間移動した。

ああ、私、遠いところまで来ちゃったなあ・・・となぜだか思った。

冷房のきいた部屋、タオルケットにくるまって、妹と心霊写真特集を見た夏。
花火大会で浴衣を着て、友達と屋台をまわった。好きな子に会ってどきどきした。
夜に鍵を開けておいた窓から家を抜け出して、流れ星を見たりした。
深夜2時頃、道路には車が全然通ってなくて,信号だけがチカチカと明滅して、そこを自転車で走った。
そんな日はもう戻ってこない。私にとっては、夏はなんだか切ない季節でもある。


二度と帰ってこない、感性豊かな今の10代の日々を毎日大切にして欲しい。
受験の話だけじゃなくて、そういう話もして行きたいと思っている。

あ、でもマネされたら困るから、やめといた方がいいのかなあ・・・・(汗)。








































おかげさまで

2012-07-09 20:57:26 | 日記
昨日いろいろ生徒のことで朝から奔走した。
なんとか解決したのが夜の11時過ぎ。

今日も続き。保護者と生徒で話し合いの場を設けた。
しかし生徒が逃げ腰で話が上手く出来ず。
保護者の言っていることはもっともなんだけど、
子どもの方に、それを受け入れるだけの心が育っていないように見えた。

授業の合間にそんな感じで、ヘトヘト。
2年の授業は陶芸で、地域の陶芸クラブの方々に一緒に入ってもらっている。
今日の講師の方は2人。そろそろ加飾。
先生がたくさんいると、生徒の質問や、
「こんなになっちゃった、助けて~!」にもしっかり対応できる。
おかげで昨年を上回る面白い作品が出来つつある。
生徒達も、難しいところもあるけど面白いね!と言っている。
これは、スゴく理想的な感想だ。

完成作品は文化祭に展示する予定。ランプシェードだから、
部屋を暗くして、明かりを灯すのだ。かなり楽しみ。

一人だと、ここまでの指導は絶対にできなかった。地域の方々にほんとに感謝。
毎回、授業後に冷たいお茶を出している。
暑い中、ボランティアで指導してくださっているのだ。せめてものお礼。。。
しかも、とても熱心に指導してくださっている。
子ども達に陶芸の面白さを知って欲しいという気持ちが指導に現れている。
しかも今日、横浜をテーマにした陶芸作品の募集があることをクラブの方々に教えていただいた。
子どもから大人まで参加できるという。
部活でもし制作するならば、地域の陶芸クラブの方々が生徒を指導してくださるという!
それは願ったり叶ったりだ。さっそくお願いした。


生徒指導のことで、悩みに悩む。
土・日はもう気持ちが落ちっぱなしだった。
ステンドの工房でもみんなから「元気ないねー。」と言われた。

けど、教員の先輩である母に電話したり、
今日、職場の人たちに生徒指導の悩みを聴いてもらったりしていると、
気持ちが落ち着いてきた。
聴いてもらうだけでいいんだなあと思った。

生徒指導はまだまだきっと続くけど、
悩むよりは人に話した方が、自分の精神衛生上良さそうだ。
「出来る事をやっていればいいよ。それでも上手く行かないときもあるけど、
なにしろ人間相手だから、思い通りにはならないことの方が多いよ。」という、隣の席の先生の言葉に励まされた。

なんだか、いろんな人に助けてもらって教員をやっている感じだ・・。
恵まれていると思う。
大変なことがあっても、
そうやってフォローしてくれる人がいる現状に、
感謝を忘れてはいけないと思っている。

おかげさまで、なんとか教員やれてます(^^:)。