しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

石を積む

2014-07-24 21:57:47 | 日記
今年はあまりの蒸し暑さに、
美術室じゃなくてクーラーのある教室で部活。
3時間もいたら、全員もれなく熱中症になってしまう。

部活もだけど夏休みとはいえ、
今週は補習会もあるからまだまだ学校モード全開。

午前中は部活とともに数学と英語の補習会のお手伝い。
三人称とか、正負の数とかほんとに久しぶり。

小学校の割り算や分数あたりとか、
英語ならbe動詞の使い分けあたりから危ない生徒が今回は対象なので、
先生1人につき生徒2~3人、徹底的に2時間ほどついて学習する。

今日は学年の先生が私を含めて6名で14人の生徒を教えた。
全然わからなかった生徒が、少しずつわかっていくのはなんとも楽しかった。
美術もいいけど、5教科も教え甲斐ありそうだなあと思った。

しかし年齢でわけるより、到達度別クラスにした方がどれだけいいか。
中2でやっと今日、分数の訳がわかった子もいるんだし・・・。
ちゃんと着いて丁寧に教えればわかるけど、
一斉だとどうしても置いていかれちゃう。中2だと難しくなってきてるし。
ネット環境が普及すればなんとかなったりしないのかしらん。

先生の負担を減らすっていう提言もありがたいけど、
生徒の教育を受ける仕組みもなんとかしてあげないと、
こぼれ落ちてしまう子がたくさん出てくる。
みんなやればある程度まではできるのに・・・。
帰るとき、達成感溢れる顔で生徒が帰っていくのをみるのは嬉しかった。
その子に適したハードルってあるんだもんな。


午後、年休をとって、急いでステンドへ。
夏休みは毎年、年休をとってステンドへ行く時間を増やす。

13時半から予約してたけど、
乗り馴れない南武線で反対方向に乗ってしまった。ああ。
・・・・遅れる・・・結局14時に到着。
しかも、17時に生徒の家庭訪問の約束をしていたので、
15時半には制作を切り上げて学校へとんぼ返り。
1時間半しか制作できなかった私を先生が見るに見かねて、
「土曜日、早く来て制作してていいわよ。」と言ってくださった。

カッパーを巻くくらいなら家でもできるので、ガラス宿題お持ち帰りで家庭訪問へ。

緘黙傾向の生徒だけど美術が好きな子なので、
美術の授業的なことをやってみたら、しゃべった。
すごく久しぶりに声をきいた。
部活で行く8月の美術館での鑑賞会も誘ってみると、行きたいとのこと。
帰り、その子が最寄り駅まで歩いて送ってくれた。
嬉しい。でも、明日は不安定なこの子の気持ちがどうなってるかはわからない。
とにかく今日のところは、好感触だった。



毎日毎日、何かを積み重ねるように、でも時々崩れ落ち、
また重ね・・・という日々を過ごしている気がする。
ガラスでも、先生としても。
もちょっとダイナミックに生きられればいいけど、
もって生まれたものなのか、
何だか賽の河原で石を積み上げるような日々だなあと思う。

・・・果たして地蔵菩薩が出てきて救ってくださるのかなあ。















































夏は恐ろし?

2014-07-21 22:59:18 | 日記
学校の夏休みが始まった。生徒と同じように嬉しい。

この連休の前2日間はひたすら勉強日。
教えるのって、自分が勉強してないと上手くいかなくなる。
だから定期的に学びにいかなきゃいけないと思う。

土曜日は月2回の絵画の学習日。
毎回の水彩に加えて、パステル画をきちんと学習した。
パステルはなんとなくは使うことはよくあったけど、
きちんと学びつつ使ったのは初めてだった。
鮮やかな色、手軽なわりにはとてもきれいに、濃密に描ける。

同時に日本画の技法も少しずつ学習していて(先生は日本画出身なので)
板に和紙を貼って、下絵を写して下塗りをし、
植物の葉っぱの部分に朱を入れたとこ。
百合の花を描くのは、
日本画科で入学したての1年生がまずやる課題らしい。

独特な描き方が面白い。
先生は平山郁夫さんの教え子で、
平山郁夫さんのエピソードも話してくださる。
それも面白い。

先生と他の生徒さんとお昼ご飯を一緒に食べにいくという恩寵を授かる。
しかも、長崎出身の先生が長崎チャンポンをおごってくださった。
そして何故か、怪談話で盛り上がった。
先生の娘さんが通う大学での怖いお話や、
今、私たちが使っている場所での怖いお話。
・・・なんだか夏だ。


日曜も絵画の勉強。今度はデッサンを理論的に教えるもの。
自分が生徒に教えるとき、理論ってすごく大事だ。
『観たらできるよ』とか、無責任な指導法が一番良くない。
観たまま描きたいと思っている中学生は多いけど、
上手くいかないから諦め、美術に苦手意識を持つようになる。
それを避けるため、誰もが理解でき、実践できる理論が必要だと思う。
デッサンがある程度描けるようになれば、絵を描くのが楽しくなるだろう。
そこから始まって、自分の表現を求められるようになれば、しめたものだ。

生徒さんはみな社会人で、
本職のデザイナーさんもいれば、
全く絵とは関係ない仕事の人など多岐にわたる。
社会人ばかりというのは、
いつも子どもに囲まれている私にとっては緊張するものだった。
緊張感の中で描くことを学ぶのは、何だか新鮮だった。
ここでの先生も、本職のアーティストさんだった。


2日間、とっても贅沢に過ごした。
やっぱり夏休みっていいな。


そして今日は久々にのんびり。
夜の習い事まで何もない。
クーラーの効いた部屋で温かいコーヒー。これが一番贅沢かもしれない!

やらなきゃいけない仕事もあるけど、
午前中はネットで怖い話を読んでいた。

やたら夏になると読みたくなっちゃうんだよなあ・・。
後からすごく怖くなるんだけど・・やめときゃ良かったって思うんだけど。
でもネットに出てる話ってあまりによく出来過ぎてて、
絶対、創作だよ・・って思ってしまった。
特に、語りかけるような感じのやつ!


夜は、先生に発表会用の踊りを踊ってもらい、
動画を撮らせてもらった。
先生、指先まで優雅で美しい。こんな風に踊れたらいいのに・・。
『威風堂々と踊る』というのがコンセプトなのに、
全然、先生みたいに堂々とゆったりとできない。
何だかせこせこしてるし、ちょっとぎこちない・・ああ、発表会まであと2ヶ月。
私、先頭なのに(背が一番小さいから)大丈夫か・・。


帰り際、メンバーみんなでLINEグループを作った。
発表会の練習を通して、だんだん仲良くなってきている。
幼稚園の先生もいるし、派遣社員の人もいる。
紅茶の会社の社員さんは、紅茶をもってきてくれるし、
大学生の人は、先日はレッスンが始まるまでずっと控え室で試験勉強してた。
学校外での人間関係の方が面白いのは、
学校の先生たちがみんな疲れてるってことかもしれない。

家に帰るとき、昼間の怖い話を思い出して、
最後、たった一人の乗客になってしまったバスも夜道も無意味に怖かった。
ウソっぽく思えたけど、やっぱ、読まなきゃ良かった・・。

という感じで、夏を満喫している。






























荒野を駆け巡る

2014-07-13 22:02:59 | 日記
台風8号は、本当に来たのか来なかったのかわからないくらいの存在感で消えていった。

台風8号が関東に最接近すると言われていた金曜日から三者面談だったので、
予備日を作っておいたけれど、朝起きたらとってもいい天気。
何にもなくて良かったと言えば良かった。
面談でもまずは当たり障りのない天気の話題からで、自然に話ができた。
しかしやっぱり1日10人の三者面談は疲れた。

金曜日、面談後に仕事をしようかと思っていたけど、やめた。
帰り際、美術系と旅行系の雑誌を購入して外で夕ご飯。
雑誌の中は、いつもとは違う世界が広がっているので、
少しずつ元気になっていくのがわかる。
今年の夏もそんなに自由には使えないけれど、少しでも非日常体験がしたい。


台風が真夏を連れてきたのか、気温が30度を越えてきた。
新しい家にはまだクーラーがなかったのでここ数日は夜が寝苦しかったけど、
やっと今日、クーラーが設置された。
クーラーがあるってだけでかなりもう気が楽になった。
・・・ものすごく暑い日まで、つけるの我慢しよう・・・。
今日みたいなら、夜風で充分だ。


休み前っていうのは何かと忙しいものだからか。
昼過ぎ、あまりに眩暈が辛く、横になって2時間ほど寝ていた。
日曜に家にいるのは珍しいから、いい休養になったけど、
最近、眩暈が頻発するから困っている。


学校にいるときは、休めないからそのまま頑張る。
30分~1時間くらいでもとに戻ることもあれば、
午前中ずっと眩暈が続き、気持ち悪さが続くこともある。
これとは一生付き合っていかなければいかないから、
上手くやっていきたいけど、
学校だと休む場所が保健室とかしかなくて生徒がいるからあまり使えない。
この病気とお友達になっておとなしくしてもらうにはどうしたらいいのか。



昨日は朝から一日ステンド作業。
暑かったので人も少なく、広々と場所を使えた。
鳥のサンキャッチャーの3つ目、4つ目を作る。
1つは母用で、いろんなピンク色のガラスを使ってグラデーションの羽にしてみた。
母はガラスのブローチも欲しいらしい。
デザイン画的なものまで描いてきた・・。

4つ目は自分用でグリーン色。最近とてもこの色が好きになってきた。

いつでもガラス作業できるように、
やっぱり自分ちにもルーターや小さい焼成釜が欲しいところ。
地味だけど、手作りっていいものだ。
ガラスは光に透けてキラキラと、見ているだけで楽しい。



夏の日射しは、人をアクティブにするのかも。
やりたいことが多過ぎて、身体はついていかないかもしれないけど、
魂は荒野を駆け巡っている感じ・・。

1日が40時間くらいあればいいのにって思う。
















エール

2014-07-05 22:33:56 | 日記
教育実習期間が昨日で終わった。
4週間の実習で他の学生さんより長い期間だったので、たくさんお話もできた。
授業も2人でやるととても生徒の様子にも詳細に目が行き届いた。
私にとっては仲間も同然だったので、月曜からまた一人、寂しくなる。


昨日はクラスでミニお別れ会、生徒一人ひとりから先生にメッセージ、花束贈呈、
そして色紙贈呈、実習生さんの写真をまとめたアルバムと他の先生方からのメッセージを渡した。
実習生さん、そこで号泣。クラス全員での写真撮影のときもまだ涙目だった。

金曜日の最後の部活では、
タイミングが悪いことに、私は教育課程の出張で最後までいられなかったけど、
前から準備していた色紙、花束贈呈でやっぱり実習生さんは号泣したらしい。

その涙は、不安や疲れと闘いながら、彼女が一生懸命に頑張っていた証拠だろう。


今日、彼女と夕方、新宿で待ち合わせをして夜ご飯を食べた。
彼女は東京の大変遠いところにある親戚の家に下宿していて、
横浜にある大学には1時間半かけて通っている。
今日は、学校以外で通っているアトリエでほぼ一日ずっと絵を描いていたらしい。
すごく真面目でひたむきな画学生であるのが彼女の本来の姿。


いろんな話をした。
実は大学院の受験も考えていて、でも教員にもなりたくてとても悩んでいること。
学校の現場は、自分が思っていたよりもかなり過酷だったこと。
子どもたちの姿に、驚いた場面がたくさんあったこと。
職場環境のこと。人間関係のこと。

この4週間で彼女はいろんなことを考えていた。

それらに対して、私が思うことや考えることを出来るだけ話した。

4週間、どうみても彼女はまだまだ絵を究めていきたいように見えたから、
大学院受験を頑張ってみてはどうか、
教員にはその後でもなれるし、
専門知識があればあるほど自信を持って教えられるし、と自分の考えを伝えた。


学校現場が過酷なのは、正直、今の私たちにはどうしようもない。
事務仕事が多く、部活の時間が長くて本来の教材研究の時間が圧迫される、
などなどいろんな要因がある。
私はできるだけ遅くまで学校にいないようにする、
学校以外の生活も大切にしたいから、完璧にやろうと頑張り過ぎないようにしている、
というようなことを言った。あまりいい答えじゃないなと思う。

子どもたちのことは、すごく大人っぽい面がある反面、
びっくりするほど幼いことをするときもあってどれが本当の姿なのか混乱した、
ということだったので、
まさにそれが中学生!!その不安定さこそが中学生なんだ、と。

職場については、
彼女は肌感覚とかとにかく五感で感じ取ったことをいろいろ話してくれて、
それがあまりに当たっていたので驚いた。・・・うーん、さすがは若い感性。


ご飯を食べにいく場所は、前の夜に食べログやら新宿のお店の本やらでいろいろ探して、
たくさんいいところがあったのだけど、
あまり高額だと遠慮しそうだし、居酒屋じゃなくてちゃんとご飯できるところがいいし、
おしゃれ過ぎてもちょっと・・・といろいろ悩みながら探して、
結局、無難に新宿ピカデリーの地下にあるMujiカフェにした。

ほんとは沖縄料理とかどうかなーとか思ってたけど、ちょっとマニアックかと。
あと、せっかくだから、
前から行ってみたかった代々木のダダカフェはどうかなと思ったけど、
調べたら予約いっぱいだった。
ちなみにダダカフェのことを話したら、実習生さんもぜひ行きたい!と言ってた。
なので、また今年中に行きましょうという話に。
年齢が離れ過ぎているんだけど、なんだか歳の離れた良い友人みたいになってた。

いや、友達って本当は年齢は関係ないのかもしれない。


彼女の涙を見ていたとき、自分が実習生だったときのことを思い出した。
私も実習最後は泣いた。
一生懸命だったけど、上手くできなかったことへの後悔、
今日が生徒に会えるのが最後だと思ったときの寂しさややりきれなさ。
本当に短い間だけど、衝撃的なほどに感じることが多かった実習期間だった。


そうか、私もそこから始まったんだ。
そう思うと、実習生さんにもう一度、心からエールを送りたくなった。