しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

寝ぼけ眼で

2012-02-29 21:32:30 | 日記
雪が降るってわかってて、いつも通りの時間に出発した。
一駅進むのに15分もかかる・・・。
学校の最寄り駅に着いてもバスも来ない。
バス停で一緒になった同僚の先生方3名と、タクシーを拾って学校へ。
朝打ち合わせにギリギリに間に合った。
ちょっと、今日は遅れてもいいかな許されるかな、って思ってた。
雪の日には、なんだかいろいろ許される気がする。

午前中は授業しながら、ついつい激しく降りしきる雪を見てしまう。
雪は、やっぱり珍しいもの。
先生がそんなだから、子どもたちだってそわそわするのは当たり前。
職員室に戻ると、テレビがつけっぱなしだった。
午前中、横浜に大雪警報が出れば、生徒は午前授業で帰すとのこと。
先生たちも「期待」していたようだけど、結局、警報は出ず(笑)。

雪がやんだ午後、体育館のそばには、
等身大の赤いほっぺたをした(赤い葉っぱがつけてあった)かわいい雪だるまができていた。
寒い手が痛いと言いながらも、嬉しそうに外を走り回る子どもたち。

寒いからだろうか、もう眠くて仕方ない。
昨日はこたつで寝てしまう。三日間くらい眠り続けたい。
こたつだと眠りが浅くなるようで、夢をよく見る。
誰だかは覚えてないけど、生徒4人が私の周囲に立ち「魔が入りやすいからね。」と言う。
そしてどこか建物の中に入っていく夢。この子たちは私の「護衛」なのか、
ずっとそのままの位置関係で一緒に歩いていく。
4時頃、一番寒い時間帯に目が覚めて、
まだ起きる時間まで間があることを確認してほっとする。

夢の意味なんて脈絡が無さ過ぎてわからないけど、
今の私がいろんな意味で子どもに「守られている」という感じは、なんだかよくわかる気がする。

外は音を吸い込んだあとのように静かで、そのときは確認しなかったけど、
もう雪は降っていたのだろう。
しばらくねぼけた頭で夢を巻き戻してはみたけど、うまく再生ができなかったので、
諦めてまた眠る。

夢を綴る日記をつけたら面白いだろうか。
昔やってたけど、とぎれてしまった。
自分の何か、別の面が見えてきたりしないだろうか。
昔やったときに、やたら似たような夢をよく見ていることに気づいた。
「隠し部屋を見つける」という夢だった。
どういう意味だったのだろう?

最近は、そんなに夢をみるわけじゃないけど、
見たらまた書き付けてみようかな。
両手に荷物を抱えて、雪道で転ばないように気をつけながら、帰り道にふと思った。

雪の日は世界が真っ白で、頭もいつもにも増してぼんやり。
ああ、眠くて仕方がない。
こんな日は、いつもと全然違うことを考えてしまうね。


















ペンダントサイズで

2012-02-28 21:59:37 | 日記
朝から晩までずーっと寒い。
寒いから今日は、雪の結晶の形をしたペンダントをつけていく。
ちょっとでも好きな物を身につけていると、
気持ちがパッと華やかになるってもの。
昨日は、ミナのちっちゃい蝶のペンダントしてた。これも大好き。

という小さな幸せなんて、バン!と打ち砕いてくれるような話題。

放射能測定器が公式に学校に配布されてきた。おそっ。
定期的に線量を測定して、市の教育委員会に報告しなきゃいけないらしい。
そのお仕事が、私のいる保健環境指導部に回ってきた。
環境委員が放射能測定・・・・なんだか恐ろしい時代になったもんだなと思う。
今日は、初回だから試しに技術員さんが測定をした。

結果は、だいたい校内各地点で0.07マイクロシーベルト/hくらいだった。
ただ、1カ所だけ0.2という数字が出ているところがあった。

この結果をみても、他の先生は
「全然低いじゃん。」みたいな反応だったけど、
・・・低くはないでしょ!?
0.2って、たしか「放射能管理区域」の値だよね・・・・。
でも委員会が出している基準では、0.2は大丈夫な値らしい。ほんとかよー。
0.2マイクロシーベルト/hが測定された場所は、
生徒が毎日、朝に灯油を取りにいく灯油保管庫付近。うーん・・・。

水洗いとかした方がいいんだろうか。
でも水洗いしても、移動するだけなんだよね?
これから1ヶ月ごとに測定をするみたいだけど・・・。

全然、以前と何にも変わらない学校生活をしているけど、
脅威がすぐそこにあるんだと認識。
今日、6時間目ぐらいに地震雲らしき放射状の変な雲も見た。
不安なことに、実は囲まれていたりする。
今が全然、普通に暮らせてるってところが、また怖いところかもしれない。
なんて毎日の幸せって、不確かなんだろう。

家に帰って雪の結晶のペンダントを外す。
高いものやブランド品は持ってないけど、気に入った手頃な値段のものを探すのも楽しい。
アンティークの、そんなに高価でないものが、一番素敵だ。
眠る前に「明日は何をつけようかな。」とちょこっと考えるのも楽しい儀式。
多くは望まないから、
こういう小さいペンダントサイズの幸せが、ずっと続けばいいのにね。









流れて、走る。

2012-02-27 22:52:29 | 日記

昨日がバタバタとまるで出勤日だったから、今日は結構辛い。
水曜日くらいの気分だ。しかもなんだか一層寒いじゃない?
気分を上げていくために、ソイラテを買って学校へ。
でも、買った後に気づく・・・今日、午前中、授業満タンだったわ・・・・。
飲む暇がなかった。

冷めちゃったソイラテを午後の空き時間にいじけて飲む。
午後は学活やら新クラス編制会議やらで、気づくとああ18時半。
あー、これから明日の授業準備と1年のコメント書きかー・・とブルーになる。
一応、今日は絶対ここまでやる!という目標があるから、
そこができるまでは帰ってはいけないと自分に約束する。
今こそ美味しい熱いソイラテが飲みたい!と思うけど、
学校って大概、僻地にある(笑)。近くに売ってない。
もう、ただやるしかないから、やる。

20時をまわると人は極端に減る。月曜からそんなに頑張ってどうすると言わんばかりに。

しかし会社勤めしてた頃は、繁忙期には夜中までいたりしてたし、
民間の幼児教室勤めの時も夜中の0時頃に、プリントの「印刷祭り」をしてて、
お腹が減って、同僚とコンビニにご飯を買い出しに行ったりしてた。
懐かしー・・。
そう考えると公務員になった今は、生活時間帯としては健全な気がしないでもない。
ご飯だって、外食はしなくなった。簡単でも、作って食べられる時間はある。
ただ、朝がめっぽう早いけども。

あ、私、教員は3つ目の職業なんです(笑)。
この流転の人生、これからどーなるかも自分でわからない。

目標まで仕事が完了したので帰る。
帰りも、夕飯の買い物の後に、ソイラテ。飲み過ぎかな。
メールチェックすると、嬉しいお知らせが来ていた。
美術部生徒対象に行う特別ワークショップの詳細が決定したのだ!
アメリカ人のイラストレーターさんに講師をしてもらっての1日ドローイングワークショップ。
世田谷ものつくり学校の1室を借りることもできた。
1人1500円の参加費は、このイラストレーターさんの講座では格安だ。
できるだけたくさんの生徒に参加して欲しいな。

今、2年生の生徒たちが国語の授業の取り組みで、身近な人にインタビューをして記事を書く、
というのをやっているらしくて、何人かの部活の生徒に「取材」を申し込まれる。
「取材」を申し込むところからが勉強なんだそうだ。本格的だな。
で、今日の昼休みと放課後に数名からの「取材」を受けた。

先生はどうして、美術の先生になろうと思ったんですか?
これから、どんなことをしていきたいですか?
美術の先生になって、良かったことは何ですか?

というような内容だった。

美術が9教科の中で一番好きだったから。
親が2人とも教員で、良い仕事だって小さい頃から知ってたから。
みんながたくさんの経験ができるようなしかけを授業の中に作っていきたい。
感動のある授業がしたい。
表現することは楽しくて自由なことだとたくさんの子どもに伝えられることと、
みんなの楽しくて自由な発想のそばにいつもいられることが
美術教師になって良かった!って思うこと。


もっと気の利いた言葉があったのかもしれないけど、言えたのはこれくらいだった。
そうやって聞かれると改めて、流れ流れてこの仕事にたどり着いたけど、
私ってこの仕事結構好きなんじゃん、と気がついた。

ほんとうにもう無我夢中な毎日だ。流されっぱなし。
年齢的にももっと落ち着いた生活がしたいなーとか思うこともあるけど、
こういう全力疾走系の毎日がきっと一番いいんだな。

昔も走ってたけど(陸上部だったから)、今もずっと、流れつつ走り続けているみたい。


















美術部な一日

2012-02-26 19:48:03 | 日記
今日は朝から3年生の追い出し会の準備。私は5:00起き。
8:30から生徒がやってきて、飾り付けをやったり、サンドイッチを作ったり。
みんなが持ち寄った手作りケーキやお菓子の凄いこと凄いこと・・・・。
飲み物が足りなさそうだったので、顧問が近くのスーパーまで走って、
山盛りのジュースを抱えて急いで学校へトンボがえり。
始まる前に顧問は疲れたー!
けど、どさくさに紛れて、麦芽コーヒーを自分用に購入♪

そして始まった追い出し会。参加者は総勢33人。
1クラスぐらいだけど、美術部に入ってくるくらいの子はみな内向的だから、
最初はこちらが心配になるくらい、「しーん」だった。盛り上がるのかな?
しかし心配は無用だった。
企画は2年生を中心に下級生たちがやったんだけど、これがなかなかの企画力だった。
まずは「うろ覚えゲーム」。
くじで席替えをして1~3年生が混じった班を作り、
班対抗でお題に出されたものを相談して描く。
1問10分。お題は「自由の女神」「マリオ」「ザビエル」。(写真、Twitterに投稿します。)
大爆笑で「班作品」を発表し、審査員がなぜか顧問になってたから、楽しく審査させていただいた。
これで大盛り上がって、1~3年まで話しやすい雰囲気になった。
やるね~!
その後、手作りサンドイッチ、手作りお菓子を食べてご歓談。
絵しりとりゲームやビンゴゲーム。そしてデザートの手作りパフェ!

最後に下級生から寄せ書きとプレゼントを渡して、お世話になったお礼。
先輩たちも今日の感想と、下級生への言葉。
最後はみんなで記念撮影。後ろには、小さくだけど梅の木。
春は始まりでもあるし、お別れの季節でもある。

これで片付けをしたら終わるんだけど、
ここで、顧問から声がけをした。

「アートフォーラムあざみ野で行われてる作品展、昨日行って凄く良かったから、
もし良かったら、今から行かない?」

33人中、14人がぜひ行きたい!と名乗りを挙げたので、
言ってみたはいいけど、ここから大変だった。
1年生5人、2年生6人、3年生3人。
保護者に無許可で校外に出すわけにはいかないので、1軒ずつ電話。
説明して、帰りも最寄り駅まで見送ることを約束し、全員から許可を得た。
作品展自体は無料だからいいけど、交通費の無い子は、とりあえず全額こちらで負担。

そしてお邪魔した作品展。最終日とあって、昨日よりずっと混んでいた。
連れてきて良かった。生徒の目が爛々としてる。

「先生、何時間いてもきっと飽きないよ!」という子。
「国語の時間に習った詩を思い出したよ。」と1枚の絵を指差す子。
「小麦粉で絵って、面白い!」と素材に興味を持つ子。
「色が綺麗・・・」とある絵の前でじっとたたずむ子。

繊細で柔らかい感受性を持つこの人達の、表現への欲求を刺激したようだった。
3年生の3人のうち2人は、これから美術系高校へと進学する。
「帰ったら即、画材、買いに行く!!!!」と言っていた。

生徒たちはみな、
「来て良かった!!!」と満足して帰って行った。

仕事は朝1時間ほどしかできなかったけど、
生徒の笑顔がたくさん見られて、私もなんだか元気になった(気がする)。

こんな幸せな日はないよ、
ってぐらいの充実した1日だった。










ターコイズが恋しい

2012-02-25 20:15:25 | 日記

ターコイズの色が恋しい。
なので、プロフィールの写真をターコイズ色メインの画像に変更。
あ、でもちょっと画像は緑が強い気もするけど。まあご愛嬌。
・・・でも、「鳥」は絶対外せないっ!!

鳥フリーク、特にヒヨコフリーク。


鳥のことは置いといて・・・。
時期によって、こういう色がすごく恋しい!っていうのがあるけど、
今はターコイズ。なぜなんだろう。
爽やかなのにあたたかみのあるこの色が、気持ちを和やかにしてくれる。
色彩の力って偉大で、不可思議。

ターコイズには、こんな意味があるらしい。石の方の意味だけど。

悪運を寄せ付けない守護の石、ターコイズ:
邪悪なものを退けて、幸運を呼び寄せるとの言い伝えから、
幸せな未来へと導いてくれることが期待されている「ターコイズ」。
古代より世界各地で「神聖な石」として信仰の対象とされ、
人類最古の霊石のひとつに数えられている天然石です。
大空を思わせる鮮やかなスカイブルーが、
古代エジプトではオシリスとイシスという両方神の象徴とされ、
またネイティブアメリカンの間では「天空の神が宿る石」といわれ、
天候や災害の予知など宇宙と一体になる儀式に用いられてきました。
様々なトラブルから身を守ることで、
目標に向かって努力し続ける人の夢の実現を手助けしてくれると言われています。

そーなのか。


ターコイズ関連話、その2。こちらは体験談。
昔、10年ほど前、実家に帰省していた時に不思議な人に出会った。
ものすごく美しい石のついたペンダントを販売してる人だ。
でも、欲しい人に売らないのだ。それじゃ、商売にならないじゃない!
ものすごく不思議だったので、理由を聞いてみたら意外な答えが返ってきた。
「石が人を選ぶ」んだそう。石には「意志」があるらしい。(ダジャレではなくて)
その「意志」の声を石から聞き取れるから、誰にでも売れないんだそうだ。
で、私はその人から、金属に古い世界地図によくいる、顔のある太陽の彫刻がしてあって、
ターコイズ石がついたペンダントを買った。
うまいこと言われて、商売にのっちゃっただけかもしれないんだけど、
そのペンダントがあまりに素敵だったので、今でも大事にしてる。
石には「意志」があるって話、ちょっと信じてみたかった。
この石が私のことを気に入ってくれているなら、すごく嬉しいなと思ったから。

そんなこんなでターコイズ。
それでなくても、素敵な色です。









自由と正直

2012-02-25 19:35:03 | 日記

午前中に病院行けば良かった・・・。
強い雨に心が折れて、行かなかった。
土曜はほとんど午前中しか病院、やってない。
救急外来で行くほどでもないけど・・・・。
昨日、さんざんいろんな先生達から行けよ!って言われたのに。

心臓の上付近がやっぱり今日も痛い。
それでも、明日までの「あざみ野コンテンポラリー vol2  いま『描く』ということ」を
観に行きたい。

少し痛いのを押して電車に乗る。
人がたくさんいるところに行くと、息苦しさが増す。
どうしよう、パニック障害だったら、と一瞬思う。
ストレスを溜めやすい私だから、あり得ることなんだ。
できるだけ深く息を吸うように意識してみる。

アートフォーラムあざみ野に着いて、作品を鑑賞。
雨だし、人は少なくて落ち着いて観られた。
新進気鋭の若手作家たちの色や形、素材の自由さ。
もうワクワクした!!
作る、描くってなんて自由で楽しいことなんだろうと再認識。
こんな風に、作るのが楽しい、自分なりの個性的な表現を追求できるようになることは、
美術教育が目指す究極の理想の姿だ。
ああ、生徒にみせたいなー。
授業やってるより、こういうのをみせた方が絶対いい・・・。
もっと早く来れば良かった!と後悔。
明日、美術部の生徒は3年生の追い出し会で学校に来る。
終了後になんとか連れていけないものか・・・無理かなあ。

とか、ワクワクしながら2Fに上がって観ているときに、左手に痺れがきた。
左足も痛い。なんなんだ。
少しじっとして、痺れと痛みが去るのを待つ。
幸い、長続きしなかったけど、得体が知れず恐ろしくなった。
うーん・・・やっぱこれは、病院かな。
病院、嫌いなんだけど・・・。

気を取り直して。
油絵も、発色が美しく、展示の仕方もそれを引き立たせるもので素敵だった。
思わず出口で、作品集を3冊購入。
自分でも観たいし、生徒にもみせたい。美術室に置こう。

今日は行きたいところがたくさんあったのだけど、
自分の体調がおかしいから、ここだけにしておいた。
あー・・・・
明日も朝っぱらから出勤だしなあ・・・。

でも、今日の作品展を観て、
枠を勝手に作ってしまわないようにしないとなーと思った。
教える立場でもそうだし、ちょこっとだけど作る立場としても。
教えることが技能や知識に偏りすぎて、自由に感じ、発想することを妨げてしまっていないか。
まさに、新教育課程が目指している「引き出す」ってことがとても大切だ。
私自身も、もっと自由に、良いと思うことやものに正直に生きないとなーと。

とにかく行って良かった作品展でした!
しかし、もっと自由に、もっと自分に正直になって病院にも行かねば・・・。






不合格だった君たちへの手紙

2012-02-24 20:43:52 | 日記
今日は高校入試の合格発表日。
3年の授業ばかりだった金曜日は、これからしばらくOFF。
1年生の教科所見に精を出す。

続々と合格発表の結果を持ち帰る3年生達。
今年は撃沈した子が多かったらしい、赤く泣きはらした目、目・・・。
担任の先生が肩を抱いて励ます。
普段、生真面目で一生懸命だった子が落ちている。
反対に、授業は不真面目でも塾でテスト対策の勉強に勤しんでいた子は難関に受かっている。
試験は、無情だ。

3年担任だったとき、初めての進路指導で戸惑いながら生徒と頑張った1年間。
第一志望も、第二も第三もダメだった生徒が、泣きながら学校に電話をかけてきたのを思い出す。
すんごい生意気で、俺は賢い!と、
今の内申ではどこもおそらくやばいことをこちらが暗ににおわしてもちっとも聞かなかった。
やっぱり全部ダメだった。
滑り止めの私立併願だけが合格だった。本人的に、相当不本意な高校。
発表校の近くの駅の公衆電話から、その子は泣きながら電話をかけてきたのだった。
小さい子どものように、しゃくりあげながら名前をいい、ただ
「・・・落ちた・・・」とだけ、あとはずっと泣いていた。
電話を置かず泣き続けるその子にかける言葉もなくて、私も涙が自然に流れた。

中学校受験を経験している子もいるけど、
たいがいの子にとって高校受験が人生最初の大きな関門だ。
私は、中3受験前に不眠症になり、心療内科にお世話になった。
第一希望の高校には行けたけど、高1でまた心身の状態が大きく崩れた。
早朝に点滴を打って通った、暗黒の高校時代。
そう、15歳、何かと辛い時期なんだ。

今日、落ちた子たち、
今は辛いだろうけど、辛さはずっとは続かないから。
新しい高校で、友達もできる、きっと好きな子もできる。
必死になることもできるかもしれない。



午後から市の図画工作・美術研究会へ。
普段は乗らない京浜東北線を逆方向に乗ってしまい、蒲田でようやく気づく。と、東京!?
行くの磯子だってばー!!!!
来年度から新教育課程の完全実施。それに向けての題材の研究発表が主。
題材発表が続き、
図画工作科の先生方、スライドに言ってることが全部そのまま書いてあって眠いぜい。
中学美術科、横浜市立中学美術界隈では有名どころの先生方ばかり、
さすがにうまくまとめて話す。目が覚める。プレゼンの技術は大切だね。

ラストは初任者研修でお世話になったM先生のお言葉。
教育委員会を出て、昨年、中学校の校長先生になられた。
研究発表にも拍手一つしない厳しく冷たい会場も、
この先生が登場するとあたたかい空気が流れる。この人やっぱりすごい!
先生がお話された中に、そんなことがあったんだーとびっくりしたことがあった。
去年の11月~今年2月にかけて、全国の小・中学校から無作為に抽出された、
小学校119校、中学校104校で、
「特定の課題に関する調査(図画工作・美術)」という調査があったらしい。
なんと、文部科学省が美術の実技のテストを全国的にやったらしいのだ。
知らなかったよーん・・・・。
その内容と評価が面白かった。
目的は、図画工作・美術がどれほど子どもの創造力を育てているかの調査だそうだ。
例えば小学校では、「はさみ」の形と働きからイメージする、新しい動物を作ってください、という問題。
その答えの絵もなんともユニーク。羽がはさみの持ち手のような飛ぶやつとか。
足が4本、はさみの刃で、「足で草を刈って食べます。」と解説が書いてあったり。
やるじゃん小学生!!
中学校では、「休憩」を表すピクトグラムをデザインしてください、という問題。
これも、なかなかだった。実際使えそうなのがどしどし出てた。

文科省のホームページで詳細が見られると聞いたので、先ほど見てみたけど、
Not Found だった。もっと詳しく見てみたい。

M先生は最後に、
図工や美術で新しい技能や効果を身につけつつ何かを完成させていく経験は、
今後の人生に置いてあらゆる場面での問題解決力につながるものだから、
いろいろみなさん学校行事や事務的仕事で大変かもしれませんが、
子どもの心を躍らせ、作ろうという気持ちにさせるような題材をたゆまず研究していきましょう。
とおっしゃった。

M先生ご自身がそういう真摯な方だから、自然と会場から大きな拍手が沸き上がっていた。
仲良しの先生は3年担任で、さすがに今日は学校を出られないよーと連絡があり、
ちょっと残念。M先生のお話、良かったよ。
豆乳入りコーヒーを飲むつもりで入ったお店には、豆乳がなかったので、ココア。
ココアもあったまって美味しいね。


不合格だった受験生たち、ずっとずっとこれからもみんなの人生の時間は続くんだ。
どうか落ち込まないで、ココアでも飲んで。
この子たちの幸せを、保護者さんたちは言うまでもなくだけど、
関わった私たち教員も、みんなみーんな、心から願って働いているんだから。
































遊べよ、ザビエル

2012-02-23 21:11:09 | 日記

もう今日はダメだなあという日。
制作が遅れているクラスの英語の授業をいただいて、
そのクラスだけ1日に2時間美術。
+他の授業で、1日の授業数がフルになってしまった。
体調が良ければいいけど、今日は心臓がまだちょっと変で、
昨日もあまり眠れていないからしんどい。
6時間が終わって、帰り学活で生徒待望の席替えをやって、
やっと放課後・・・と思ったら、
保護者同席の学校保健委員会が10分後に始まる。
けどもう本当にしんどくて、1年生の生徒が補習をしてるから、
という理由で退席。
自分のクラスルームで補習をしてる生徒の様子を見て回ってたけど、
あまりにしんどい。でも、みな仕事をしている職員室で、のんびり座っているのは気が引ける。
仕方がないので、トイレじゃないけどお手洗いの個室に入る。
ここなら一人になれる。20分ほどぼんやりとしていた。

部活もやってる、補習もやってる。
でもなあ・・・学校にいて、気を使いまくって疲れるより、
やっぱりこれは早退して家でのんびりした方がいいような気がする。
気持ちを固めて、お手洗いから出る。
部活の副顧問の先生に最後の戸締まりを、部長に片付けの指示を、
1年の教室でやってる補習の方は担当学年の先生にお願いして、最後の片付けを見てもらうように頼む。
管理職には、「おとついから心臓付近が痛いです。」と
切羽詰まった状況を説明。
帰るまでが大変だ・・・・。

仕事終了の1時間前に早退する。
早退してもとりあえず明日締め切りの3年評定の仕事だけは家でやる。
もうほとんどできてるから、ちょっとまとめるだけ。

明日は絶対外せない出張もあるし、病院には行けないから、
寝て治せるものなら治したい。もしストレスが原因なら、寝て過ごすのが一番だ。
帰りにソイラテ購入。ストレス解消グッズだもん。

駅で飲みながら、時々痛くなる心臓付近に手を当てる。
どうやら、今日は無意識のうちにこんな格好をよくしてたみたいで、
クラスの生徒に、
「先生、ザビエルポーズしてる!」と指摘される(笑)。

・・・・いや、笑い事じゃないんだけどさー・・・。

こたつに入ってパソコンをちけちけ。3年評定は終了。
おいもの天ぷらをいれた白菜とお豆腐のうどんを食べて、
今日はもう寝ようかしら、でも、1年の得点換算表を作った方が後が楽かな、
とか、どうしても仕事のことが頭から離れない。
遊ぶときは遊ぶ、休むときは休む!と割り切った方が、精神衛生上は絶対いいんだろうな。

昔、音叉で病気を治す!みたいなヒーリングをやる場所が職場近くにあって、
興味本位で行ってみた。スピリチュアル系、面白いんだもん。

澄んだ音のする数種類の音叉を鳴らして、身体の不調を和らげるというやつ。
そのヒーリングを受けてると、横になってるせいもあるけど、
だんだん、寝てるのと起きてるのの間みたいに意識がぼんやりとなってくる。
すると、頭の中に不思議なイメージが見えてくる。
私が見たのは、暗いトンネルの中。そこに様々な知っている人の顔が浮かんできた。

30分ほどのヒーリングが終わって、施術してくれた方が開口一番、
「人生には遊びも大切ですから。」
と言ったのが忘れられない。
ちなみにそのヒーリングルームは今年、関東から撤退して拠点を大阪に移すらしい。
メールが来ていた。「放射能汚染を避けるため」という理由が書いてあった。


まだやっぱり痛い。やっぱりのんびりしよう。
なんとも自然に「ザビエルポーズ」になってしまうし。















キュンとする日

2012-02-22 21:09:27 | 日記

風邪かなあと熱を計ると、微熱だった昨日。
インフルエンザB型が流行っているうちのクラス、まさかうつってないよね・・・。
辛すぎて早く寝る。

幸い今日は普通に過ごせたのだけど、なぜか心臓が痛い。
最近、心臓がものすごい速さで鼓動を打ってるのに気づいて目が覚めることがある。
病気かしらん。。。。
帰るときも、ちょっと息苦しくなってベンチに座った。
別にものすごく苦しいわけではないんだけど、
ちょうど心臓の上あたりに太い神経が通っているらしいから、神経の疲れかもしれない。
もう病院に行く暇もないから、体調を騙し騙し頑張るしかない。

2年生が、日本の江戸時代の美術をちょっと勉強して、
日本の美術の良さを自分の作品に生かそう、と
今、木箱のデザインを考え中。木彫する。
で、先に彫り方の練習を今日はやってみた。
中学校ではスタンダードな「かまぼこ彫り」。
片切り彫り→菱合い彫り→かまぼこ彫り
の順番で、徐々に難易度をあげていく。
こういうのは、盛り上がる。
絵を描くってなると、とたんに生徒のテンションが落ちるんだよね・・・。

練習用の板は昨年度の技術科の先生が、
技術の授業で余った木材を均等に切り分けてくださったものを再利用。
うまくいくと嬉しいから、生徒は無言で集中して彫っている。
力をあまり入れずに薄くカンナで削るように彫るということと、
切り込みを深く入れるというコツをつかむとわりと簡単なんだけど、
どうしても斜め下に向かって彫ってしまう子は、刃が刺さってなかなか作業が進まない。
テーブルを回って実演すると、
なーんだ!力入れない方がいいんだ!と納得。

そのとき、前回の凹版画で、凄く面白い作品を作った生徒が、
「先生、すんごい頑張ってるよなあ。」
と何気なくつぶやいた。

・・・おおう・・・嬉しいよお~(;;)!!

そうそう、めっちゃ頑張ってるの。
毎日夜中まで仕事してんの。(Twitterとかもしてるけど・・・。)
でも、先生が頑張ってるとか、そういう見方で生徒は見てるんだ・・・とちょっと驚いた。
先生がどんなに頑張っても、生徒は常に「面倒だ~」って思ってるだけかと思ってた。
報われない思いを胸に、それでも頑張っている先生はいっぱいいるだろう。
私も、教員なんて全然報われない仕事だ・・・といつも思ってる。
でも一応、こちらの熱意は通じてるんだ・・・。

心臓あたりがキュンキュンして少し痛いのはまだ痛いけど、とにかく嬉しかった。
違う意味でもキュンとする。
そういうことがあると、また頑張ろうと思う。
我ながら簡単だなー。

でもやっぱちょっと、休みたいよねー・・・。










何ができるの?

2012-02-21 21:35:59 | 日記

横浜の中学3年生は、今思い出作りの「特別時間割」真っ最中。
卒業式練習に加えて、球技大会、卒業遠足、観劇や映画鑑賞。
今日は卒業遠足の日。
3年生は朝からバスをチャーターして東京ディズニーランドへ向かった。
放射能の関係で保護者からクレームとかくるんじゃないかと私は密かに思ってたけど、
そういうのは何にもなかったようだった。
Twitter上だけなんだろうか、TDLの線量が高いって話。
本当かどうかもわからないけど、そういう噂のあるところに生徒を行かせるのは、気が進まない。
そうはいっても神奈川もTwitter上では完璧に「汚染地区」の仲間入りしている。
でも、そんな話、リアル世界ではだれ一人しない。
今や私のタイムラインの7割くらいが放射能関係のことをつぶやくようになっちゃってるから、
そんな情報は結構、昼も夜もなく入ってくる。

だからって、何ができるっていうんだろう? 
自分は無力だと痛感する。

保護者の関心は、専ら、成績と入試関係だ。

昨日の部活でのこと。
美術室で補習の片付けをしていると、部の子が寄って来た。
愚痴を何か言いたいときに寄ってくる生徒だ。
今日はなんだろうなーと思って片付けつつ話を聞く。
そういえば、と思い出す。
この子は、幼いときにお母さんを亡くしていた。

 生徒「あのねー最近、すごいホームシックなの。」
 私「・・・? 学校終わったら毎日家に帰ってるじゃん。」
 生徒「じゃなくて、家にずっといたいの。家が天国で、学校が地獄なの。」
 私「何で学校、地獄だって思うの?」
 生徒「我慢しなきゃとか頑張らなきゃとかがありすぎて、もう無理だよって思う。」
 私「心が疲れてるなら、1日くらい学校休んでもいいと思うけど。」
 生徒「・・・だってそんなのズル休みじゃん。病気じゃないのに。」
 私「心が疲れてんのも立派な病気だからさ。無理して来て、もっと心が疲れたらどうすんの?」
 生徒「・・・死にたくなるかも。」
 私「だからさ、休んでいいと思う。辛いならてきとーにやればいいよ。」
 生徒「先生がそんなこと言ってもいいの~?(笑)」
 私「だって、私にもそういうときがあったから。実際休んだし(笑)。」
 生徒「でも、絵はね、一生懸命描きたい、寝なくても描きたい。」
 私「それはそれでいーんじゃないの?」
ここから、高校の話になった。
成績がアヒルいっぱいで、美術だけ5の彼女は、
美術系高校に進み、将来は美術に関する仕事をしたいらしい。
のんびりおっとりした、笑顔のかわいい優しい子だ。
勉強を必死でやらなくても、その人柄で生きて行けるよ、と思う。
むしろ、ガリガリ勉強することで、彼女の良さが損なわれてはもったいない。
そういう子もいる。
5教科は3以上なら、歯を食いしばって頑張らなくても推薦で行ける私立の美術系高校はわりとある。
祖父母が私立でもいいよ、と言ってくれてるらしいから、無理せず私立推薦が、この子はいい。
学校名を挙げて教えて、とりあえず3はとれるくらいの勉強はしなよ、と言ったら、
それならなんとかやれそう、と安心した顔をした。
そこに入って、好きなだけ絵を描いて、自分の世界を追求して行けば、
彼女なりの道が拓けてくるだろう。


私が生徒にできることはいつだって少ない。
版画のインクを水洗いしてたら、手がカサカサして、ちょっと情けなくなった。



























春もそこまで

2012-02-20 21:11:28 | 日記
うー。頭が痛い。手が異常に冷たい。
今年も風邪の時期が来ちゃったかな。
ふっとばすために、学校の最寄り駅で1杯、
家の最寄り駅で1杯、熱いソイラテを持ち帰りつつ飲む。
おかげで身体が少し暖まる。
でも2杯ともLサイズって、ちょっと飲み過ぎ。

さて年度末。ダウンしてはいられない。
今週末に3年の評定締め切り。
3月初旬に1、2年の評定締め切り。
3月中旬にクラス連絡票所見締め切り。

一番大変なのは最後だ。
なのに、この時期の土・日、
他校の美術科の先生たちと泊まりで関西に遊びにいくことにしちゃってた。
旅行から帰った翌日が、連絡票所見締め切りの日なんだよね。
本来なら、その土・日にあくせく仕事してるはずなんだけど。

だって、法隆寺の特別拝観。
寺社仏閣フリークじゃないけど、行けるなら行きたい。
仏像のお顔をゆっくり眺めてきたい。

よくよく考えてみたら、一緒に遊びに行く2人は、
一人が臨時任用で担任を持ってなくて、
もう一人は3年担任で卒業式が終わった後の一番自由な時間。
・・・・・って、2年担任の私だけせわしない時期じゃん!!!!
でも、せっかく気の置けない仲間と京都&奈良を駆け足だけど旅できるので、
とにかく早く仕事を済ませたい!
いつもよりも数倍やる気。遊びって、人生に大事だわ・・・・・。
3人で『大人の修学旅行』と銘打って、メールで連絡とりつつ、ルンルンで計画中。
今日も幹事役から、
「京都で行きたいとこ決めといて~!」
との連絡あり。
今日はちょうど学活でも、修学旅行(こちらは本物)での京都班別自主行動の
仮コース作りをした。生徒たちもガイドブック片手に真剣そのもの。
同じ感じで、私もガイドブックを真剣にめくる。

そんなわけで頭はガツンガツン痛いけど、負けない。
ご飯が食べられるからきっとまだ大丈夫。
私の「気」が勝つか、風邪が勝つか。
真っ向勝負の2月も下旬。

よく見ると、美術室から見える池の脇の梅が、もう咲き始めてた。
私より、生徒が先に気づいた。美術室にずっといるのに気づかなかった。

春はそこまで来てるんだね。






お仕事うんぬん。

2012-02-19 18:58:16 | 日記

生徒の版画作品をみつつ、連絡票用のコメント書きと評価。本来の仕事。
これがやり始める前はいつも嫌で嫌で、逃げまくる。
今回もやっぱり嫌で、午前中はネットうろうろ、コーヒー&オレンジケーキでまったり・・・
って、やらなきゃ・・・・と我に返って観念して昼過ぎ始める。

やり始めると夢中になるから不思議だ。
だから、自分は本質的に怠惰なんだと確信してる。
目の前にあることには、流される。

にしても。
子どもの作品はなかなかだ。
作品もブログに載せてみたいけど、そうもいかないのだろう。
ただ、4月からは校長が教育委員会にかけあって、
学校ホームページの質を上げる!と言っていた。
担当の先生は通常業務で忙しくって、ちっともホームページが更新されないから、
校長先生が業を煮やしたらしく、企業に手伝ってもらいながら
ホームページを更新して行くことにしたいらしい。
で、それを委員会に承諾させている最中らしい。・・・たくましいったら。
教員は子どもに向き合ってる時間が長いから、
そりゃ、教員が更新するのは大変だよなー・・。

で、美術で作った作品もweb美術館みたいにしてupしたい!と言ってたので、
ぜひしっかりがっつりとその話にのっかりたい。
親じゃないけど、親ばかみたいで恐縮だけど、
結構いいから、生徒の作品。ふふー。

2、3年生の作品コメントをほぼ書いた。
これから点数換算のために入力して表を仕上げたりする作業と鑑賞文の評価。
評価材料は多い方が正確に評価できるから、これから3月初旬までは大変だ。
大変だけど、生徒もがんばったんだからお前も頑張れよってことで、頑張る。
ついでに言えば、
全員に5をあげたい!なんて甘いこと言ってちゃいけない。
私の前の先生はとにかく評価が甘かったらしい。記録をみると、4や5が続出してた。
でも、それは生徒のことちゃんとみてなかったんじゃないの、と思う。
だって、本当にいろんな子がいる。ものすごく頑張る子もいれば、ぜーんぜんな子もいる。

世間は甘くない。甘やかされて育った中学生もいる。
けど、もう現実を知るべきだ。
正確に評価をしていかなければいけない。
最近考え方が変わった。以前は、天真爛漫に、「全員に5とかつけたい派」だった。
でも。全員が主役の劇が絶対おかしいのとおんなじことだ。
学校だって世の中の縮図なんだから、評価はしっかりと。
やった人は良く、さぼった人は良くなく。技能的に優れている、発想が豊かである。
その違いによって成績に差が出て当然だろう。
だから、データを細かにつける。本人が、親が文句を言ってきても、
完全にデータから説明できるようにする。ここ数年、この説明で納得しない人はいない。
あなたのがんばりが反映されているだけなんだよ、と。
逆に言えば、普通にやってれば、3か4は軽くつく。簡単なことだ。
そこらへん、うちの生徒はよくわかっているから、
ちゃんとやることはやる。極めたい子はもっと極める。それでいい。

文句がある人はあるだろう。
美術で成績つけるなんて、だから子どもが美術を嫌いになるんだ!という人もいるだろう。
よく、大人になってそういうことを言うひとがいる。
でも、嫌い=自分にはできないと思っているから、だ。
美術=感性、才能によるもの、で教えていれば、美術嫌いは増える一方だ。
小学校の図工で、そういわれて美術嫌いで中学に上がってくる子が多いこと多いこと。
超迷惑だ。
3年間かけて、その意識を変えていく。
美術は、まずは技能だ。技能は身に付く。その技能を生かしたあなたの個性の表現の場だ。
それがわかった上で、卒業させたい。
その意識は、ジャンルはなんでも、未来の「創造」へつながるものだと思う。

嫌い、は「劣等感」の別バージョンの言葉だと思う。
声がけでその子独自の良さを引き出すことや、
技能の習得をいかにさせ、自信を持たせるかが、授業のキモだと思う。
美術嫌いを発生させないポイントが、いつもそこにある。

正当に評価されれば、生徒はみな嬉しい顔をするし、
美術、面白いじゃん結構、ってことにもなる。
成績のランクつけが、子どもを美術嫌いにさせる要因じゃない。
授業のありようや自信の持たせ方だと、6年やってきて気がついた。

疲れたから、2時間ほど寝た。ほんとは1時間で起きるつもりだったけど、
目が覚めなかった。作品と向き合うのは、エネルギーがいるよね。
ご飯、食べてなかった。食べるとさらにねむくなるから、食べるのを避けていた。

ああ、今から買い物行くかー。
ついでにソイラテでも飲んできて、また夜がんばるかー。
しかし、やり始めると夢中になるけど、とにかく最初は逃げまくるっていう癖、
大人になる前になんとかしたかったね・・・。
生徒にえらそーなこと言えないじゃん・・・・。












仕事外の仕事

2012-02-18 21:58:47 | 日記
職場にいるときは、あらん限りの集中力で仕事をするけど、
だからといって、家に仕事を持ってかえったときも同じようにできるとは限らない。
重い仕事の束を抱えて帰っても、そのまま何もしないでただまた持っていくときもある。

昨日、大量に仕事を持ち帰ってきたのはいいけど、まだ全然やってない。
昨日は夜遅かったし、リラックスしたかった。
今日は今日で、ガラス制作に行ったりyou tubeで「風が吹くとき(When the Wind Blows)」を見てたりしてた。
元はイギリスの作家、レイモンド・ブリッグズによるマンガ(Wikipediaではグラフィック・ノベル)。
レイモンド・ブリッグズは可愛らしい「スノーマン」の作者で有名な人だ。

アニメバージョンはえらくひしひしと怖かった。
最近、放射能関係でこの「風が吹くとき」のことを頻繁につぶやいていた人がいて、
アニメーションがあることを知った。
日本語版もDVDでは出ているらしいけど、you tubeにあったのは英語版とロシア語字幕のだけ。
仕方がないので、英語版を見てみた。
細かいところは言葉がわからないところがたくさんあっても、
アニメーションだけに、所作で類推できる。
興味があったのと、生徒にも見せたいなと思ってみたけど、
少しずつ核爆弾の放射線によって衰弱していく夫婦の様子がなんともリアルなので、見せるべきかどうか悩む。
ただ、ものすごく見る価値の高い作品だと思った。
持ち帰った仕事より、重要な問題になった。

公立学校の教員は特定の思想宗教を語ってはいけないとされている。
子どもへの影響力は、子どもが小さければ小さいほど大きくなるから。
中学生くらいなら、教師の話は半分も聞いてるか聞いてないかくらいだろうから、いいのかもしれない。
今、放射線や核の話をどの教科でもいろんな切り口から語るべきだとは思うけど、
明らかにみんな避けている。子どもに意識させたくないような雰囲気。
修学旅行の事前学習で、広島にも行くから原爆のことを学んではいるけど、
今のこの現実とは切り離しての学習。
実感がこもった学習になっていないと思う。

昨年の3.11頃、生徒たちは、
「私たち、死ぬの?」としきりに大人にたずね、
目の下がクマで黒くなってたり、アトピーが出たりしてた。
あのときのことを思い出させたくない、という配慮もあるかもしれない。
でも、本当はまだあのときとたいして変わらない現実が目の前に広がっている。
やっぱり見せたいな、と思った。
美術科の授業で見せるなら独断でもまだいいけど、
1時間以上あるアニメだから、他の時間をもらわなければ見ることはできない。
そうなると同僚たちの意見を仰がなければいけない。
反対される気がする。

子どものためになるのは、本当はどちらなんだろう。
こういう時に、大きな責任ある仕事なんだなあと実感する。
別に与えられてる仕事じゃないけどね・・・。

これを読んでる方は、どう考えるんだろう。

*ブログ作成後、日本語吹き替え版をyou tubeで見つけました。
森繁久彌さんと加藤治子さんのおっとりとした声。とても映像とあっていると思います。
この穏やかさが、結末を更に悲しいものにしている気がします。
下は最初の部分だけです。興味ある方はどうぞ。

風が吹くとき-When the Wind Blows(1/6) 












丑三つ時 幻の雑誌

2012-02-18 02:46:23 | 日記
そういえば、ひそかに探しているものがある。

大学生のとき、題名は忘れてしまったけど、
あまりに凝りすぎて創刊号で廃刊になってしまった、
もしくは、雑誌の体裁はとってるけれども元々1冊の予定だったのか、
よくわからないけど、ものすごく面白くてグラビアの美しい旅の雑誌があった。
ずっと持っておこうと思ってたんだけど、関西からこちらに来る際に、
どうやらほかの雑誌とともに処分してしまったらしい。
どこを探しても見つからない、幻の雑誌だ。
一番重要な「題名」を忘れてしまって、もう探そうに探せない。
ものすごく気合いの入った名前だった気がする。
巻頭ページに、その名前の由来を解説する記事が載っていた。

その雑誌のグラビアページの1つに、
携帯電話がグシャグシャに壊されてる写真があって、
「携帯を捨てて、旅に出よう。」というコピーが入ってるものがあった。
もちろんこのコピー、寺山修司の「書を捨てよ、街へ出よう」のパクリだ。

それにしても写真の携帯、古い型だったなあ・・・・。

こんなものに縛られていたくない!的な自由な心。
文学部の学生などは、まさにそういうのを地でいく生活をしていた人も多かった。

ちょっと前まで、そう10数年位前まではそういう気風、確かに日本にあった。
今2012年。2000年になる前くらいまではそうだった気がしてる。
でも今や、電車に乗ればみなが携帯やスマートフォンを開いて画面を見入っている時代。
自分自身も、あんなにそのコピーに魅かれていたのに、
携帯やツイッターや、毎日開いてチェックする。
そこに載っている情報が、逆に自分を自由にしてくれるときもあるからだ。
直接手に触れられるもの、直接見られるものなどだけを求めていたら、世界は確かに狭くなる。

でも、何かに縛られている自分に気づいて嫌になることもけっこう多い。
携帯、いらないなあと思うことが突発的に、ある。


今のような丑三つ時、心が浮遊する時間。
あの雑誌がまた読みたい。ないから余計に読みたい。
幻の雑誌・・・。
もう一生、出会えないのかも。

心に残っている雑誌です。

















ありがとうを、突然に

2012-02-17 23:46:08 | 日記
授業のない今日は、学校でもフリータイム!!
と思ってたけど、突如、午後から担任業で忙しくなる。
他の実技教科の先生が、
「授業がないなら、年休とっちゃえば?」
と言ってたのに納得。
でもクラスがあるとなかなかそうもいかず。
遅ればせながらインフルB型が流行りだしたから、
その対応でもいろいろ大変だった。

凹版画の補習も、補習対象クラスに連絡してくれた先生が、
「凹版画」の「凹」(おう)の字の読み方が思い出せず、結局仕方なく
「おまえらー、ボコ版画の補習あるぞー、行けよー。」
と伝えたと聞いて、今日はだれもこないな・・と思ってたら、わんさか来る。
作るスピードは人それぞれで、どうしても補習がいる。
スピードすら、個性かもしれないと思う。
補習は減点対象にする実技教科の先生も多いけど、
細かいところにこだわったり凝ったりする子もいるから、
そういう風にはしない。ただの制作時間と場所と道具の提供。
今日刷った子は、かなりきれいにできた。が、教室はどん!と汚れる。
生徒が帰ったあと、冷たい美術室で掃除をし、流しを洗って、
そこから残業本編開始だから、遅くなるのは仕方ない。
管理職に、見てると心が痛くなる忙しさだねー、と言われる。
だったら来年度はなんとかしてくださいね。

残業してたら、結局、夕食の材料も買えない時間になってた。

と、携帯に父から電話。めったに電話なんてしてこない人が。
嫌な予感がした。

悲しいしらせだった。
近しい親戚の、仕事中の事故死。高所からの転落だった。
明日家族で温泉に行く予定だったらしい。
父のいとこにあたる人だけど、年齢は私に近かった。

父が「人はいつ死ぬかわからないね。」としみじみ言う。
いつもは必要な情報しか言わない父だけど、
「毎日大事に生きなさいよ。で、元気で。順番でない死は周りも辛い。」
と言って電話を切った。

生きているのなんて大前提なんだけど、そっか、いつかあっけなく死ぬ時がくる。
何気ない今日の連続のような毎日は、当たり前のものではないんだと気づく。
人の死に直面してようやく、
周囲の人が普通に元気でいること自体が幸せなことなんだと気づく、このぼんやり加減。

関わる人全てに、今日も元気でいてくれてありがとうございます、
といいたくなった。
だれ一人、この世界から消えませんように。