久々の残業、そして夜更かし。
金曜くらい。
最近は出来るだけ早く帰って早く寝ることにしていた。
先週あたり、薬を服用しなくちゃいけないことになってしまっていたので、
できるだけきついのは飲まなくてもいいように自己治癒力を高めようと。
処方された中で一番強い副腎皮質なんたらという薬だけは断固として飲まず、
残り3種類の眩暈止めなどの弱めな薬を合計6日間飲み続けて、何とか不調から脱出できた。
しかし無理をすればまた薬のお世話にならなければいけなくなるだろう。
薬は、飲んでいる自分が情けなくなるので、できるだけ飲みたくはない。
何かに依存してる心が、自分で気に喰わない。
そんな調子だったから今日のように21時過ぎても職場にいることは珍しかった。
気がついたらあと数人しか職員室には人がいなかった。
それでも今日中にテスト作成はなんとかカタをつけたかったので頑張っていたら、
アイスクリームとおにぎりをおごってもらった。職場の人はみんなとても優しい。
これからしばらくはテストやら3年の進路成績やらで忙しくなるけれど、
12月に楽しいことが待っていれば頑張ることができそう!と思って、
興味のあった『変わりおせち料理』と『お正月飾りを自分で作る』の、それぞれ1日講座に申し込んでみた。
祖母が存命中で元気だった頃は、
12月末からおせち料理の仕込みに、私たち子どもたちも借り出されたものだった。
とても簡単な仕事ばかりだったけれど、暮れの幸せなせわしなさで、
おせち料理作りはとても楽しい思い出の一つだ。
お手伝いとつまみ食いは、もちろんセットだった。
といってもほんとに枝葉末節のお手伝いばかりで、何かまとまった料理を習ったというわけでもない。
今にして思えば、祖母にいろいろ習っておけば良かった。
祖母が亡くなり、母が台所を仕切るようになると、
いつもたくさん余ってしまう自家製のおせち料理は、
作っても無駄なものとして、いつの間にか実家のお正月の風景から消えていた。
その代わり、ここ数年は買ってきたおせちが申し訳程度に食卓に出るくらいだった。
私はそれがなんだかさびしくて、なんとかしたいなあと実家に帰る度に思っていた。
だから今年の年末は、実家で変わりおせちを作ってごちそうするんだ。
そんなことを思っていたからだろうか。
今朝、こんな夢を見たのだった。
夕焼けか朝焼けかわからないけど、とてもきれいなオレンジと青のグラデーションの空が窓から見えている。
外はとても静かで、かすかに鳥の羽ばたきの音が聞こえる。
これは実家での『音』そのものだ。
私と妹、父、母、そして亡くなっているはずの祖母の5人が同じ食卓でごはんを食べている。
他にも会話はあったかもしれないけど、これしか記憶に残っていない。
「こんな時間に、みんなで食事ができるのはほんとに幸せね。」
私以外の誰かが発したこの言葉を聞いて、ものすごく心があったかくなって幸せな気がした。
そこで目が覚めたのだった。
この夢のせいか、今日はずっと心がぽかぽかしていた。
廊下を歩いていたときに3年生から、
「先生、今日なんかいいことあった?」と聞かれたくらいだ。
現実の世界では、食事なんて急いでるし一人のことが多い。
それなのに、夢なのに、このぽかぽか感。
現実の生活はまだまだハードだけど、
もう一つの現実である心の中の風景が自分を励ましてくれている。
心の中の思いも寄らぬ風景は、一体どこからやってくるのだろう。
不思議でならない。
しみじみ情景が目に浮かぶいい記事ですね。
目頭が熱くなりました。。。。
いい夢をみたので、書いてみました。