しずくな日記

書きたいなあと思ったときにぽつぽつと、しずくのように書いてます。

あの子と讃美歌

2013-02-18 18:03:22 | 日記
寒さが増したら、体調が悪くなった。
頭が痛いし、少し吐き気もする。

というわけで休むことにした。
今日は授業がなく、クラスのほとんどの生徒が入試でいないのだ。
休むなら、今日しかない・・・・。


朝、学校に連絡して、後は眠る眠る。
気がかりな生徒が一人いるが、こんな寒い日は学校に来ないだろう・・。
昼まで寝たら、かなりすっきりした。
学校関係者オールスターの夢まで見た。
気がかりな「彼女」も、登場していた。


彼女は学校を休みがちだったけど、なんとか専願の高校に合格した。
合格発表があった日、電話番号でやりとりできるので、
合格通知の画像とともにメッセージを送ってきた。
よっぽど嬉しかったのだろう。
専願なので、よっぽどひどくない限りは受かるのだけど、
一回目の面接があまりにひどくて、
「第二次面接」の生徒とかもいたらしい・・・。
彼女は一回で大丈夫だった(まあ、当然なのだけど・・・・)。


夜遊びがひどくて、朝起きられない。
勉強もやる気が無い。
別の学校の、問題行動のある子とつるんで、
補導されるすれすれのことをやる。

1年間、ずっと心配の絶えない生徒だけど、
どことなく愛嬌があり、何かと気になっていた。
1月からはクラスには入らず、
一週間に2、3度、ふらりと来た時は保健室でぼんやりしているか、
保健室に来ている他の生徒とおしゃべりしている。
私や養護の先生ともよくしゃべる。
化粧も濃くて、服装も乱れているけど、
大人と話すときには失礼な行動をしないのが彼女の偉いところだった。
社会に出たら、上手くやっていけるタイプかもしれない。


先日、久しぶりに彼女が保健室に顔を出したのは、
合格発表の翌日だった。
メールでおめでとうを言ったけど、
リアルで言ってないので、「おめでとう!!」を言うと、
とても嬉しそうな顔をした。
しかし、何事もやる気がないのは変わらない。

3年生は、美術の授業で作った篆刻のはんこを全員で色紙に押す、
というのをこれから行う。
篆刻のはんこの印面は、
ほとんどの生徒がもう昨年10月には完成しているのだけど、
彼女はできていなかったから、保健室でアイデアスケッチから。


「文字はひらがなでもいい?」とか、
「ハート型ならやる」とかブツブツ言いながら、
なんとかデザインは仕上げ、石に転写するところまではできたけど、
いざ、彫る段になると、「面倒だよー!!」と言いだしたので、
その日はそこまでにした。

ハート型に円朱小篆の文字で名前を入れた。
めんどくさいからひらがなー、というのを、
なんとかなだめつつ、一緒に調べて円朱小篆にした。
複雑な文字だけど、
一旦腹をくくると綺麗に仕上げられる彼女なので、
きちんと書くことができた。

その作業をしているときに、彼女が鼻歌を歌っていた。
その鼻歌のメロディーがとても綺麗だったから、
「その曲、何の曲?」と思わずきいた。




「これ? 讃美歌だよ。」




アイラインを濃く入れたきつめの化粧と
乱れた服装に、讃美歌。



キリスト教は、大学で少し接しただけで表面上でしか知らないけど、
とても意味あるものかもしれないなと思った。

彼女が讃美歌を歌えるのは、転校してくる前の学校が、
キリスト教系の私学だったからだ。
そして、高校もキリスト教系の私学へ進む。

高校受験の面接で、彼女は志望動機として、
「昔、聖書の勉強をしたことがあって興味があったので、
この学校がキリスト教系の学校だったから志望しました。」
と言ったそうだ。


幸せになりたーいが彼女の口癖だった。
15歳にしていろいろなことを抱えすぎている彼女だから、
思わずそう言ってしまうのだろう。

キリスト教を信じれば幸せになれるとか、
結構、賢明な彼女は考えてもいないと思うけど、
讃美歌の鼻歌を歌う彼女は、その時だけは幸せそうに見えて、
ちょっとだけほっとした。




今日は一日(半日は寝てたから正確には半日)、
家でのんびりさせてもらった。
寒い日は来ない彼女も、
やっぱり今日も休みなんだろう。
















むしろ入試前日。

2013-02-13 22:38:49 | 日記

公立入試直前。今日も私学入試や合格発表。
私立の併願が合格した時点で、
公立受験辞退がちらほらと現れる。
もう受験はまっぴらってか・・・・。

オープンで受験した子の明暗ははっきりと分かれて、
たくさん合格を勝ち取ってくる子もいれば、
チャレンジで受験したオープン受験は全部敗退して、
唯一、併願校だけ合格をもらっている子もいる。

いつもクラスまとまって何事も挑んできたけど、
こればかりはたった一人での闘い。
みてるほうも辛いや。



受験勉強のため学校に来ずに塾や家に籠る子もいて、
クラスは閑散としている。この時期は仕方ないけど。
意気揚々とオープンに挑んでいったけど全敗退してしまった生徒の一人は、
しばらく学校を休んでいる。落ち込んでいるのか、
はたまた公立受験に備えているのか。



そんな中で、選択研修へ。
生徒がいる時間に学校を離れるのは、
なんだか後ろ髪が引かれる思いがする。



小学校の生活科と総合の時間(横浜では「横浜の時間」と言われているもの)の研修。
主に小学校での取り組みの研究発表だったのだけど、これが結構面白かった。

総合と言えば、教科横断的な取り組み。
私、校務分掌で「探究学習」担当。
要するに総合の係さんになっている。
教科横断的な取り組みの企画を練る四名の中の一人である。

現2年生が教科横断的な取り組みを実行していて、
国語科、社会科、英語科、そして美術科が関わっている。

これ以外にもいろいろできないかな、と考え中。
とはいえ、教科横断的な取り組みは各教科の先生の協力が必要だから、
一朝一夕には上手くいかない。
相当、打ち合わせをして段取りを組んでやらないといけない。
上手くいけば、生徒にとっての体験的な学びの効果はかなり大きいのだけど・・。

今日の発表二組の先生(どちらも小学校の先生)、
特に2番目の先生の取り組み、
計画段階の緻密さ、ブレない視点、発問の的確さ、板書計画には舌を巻く。
上手いというか、この人相当、頭がいい・・・。

あんな先生に担任を持ってもらったら、
保護者は「当たり」って言うんだろうな、と思った。
プレゼンテーションも分かりやすかった。
デキる人は、デキるなあ・・。
こういう人の仕事を見ると、自分の抜けてる度合いがよくわかる。
頑張ってもバカは治らないけど、がんばるか。

終わって、すぐに学校へとんぼ返り。
公立出願辞退の話やら通信系の学校に今から出願の生徒とか、
いろいろ用件あって帰れず。

夜遅くなって教室の掃除。
一日でなんでこんなに汚れるんだ。
掃除しながら思い出した。



あ、明日バレンタインだった・・・・(@@:)。

すっかり忘れてた。いいチョコレートを探すのも楽しいのに、
今年はそんな気持ちになれなかった。
渋谷に行った時、何か見ておけば良かった。
人の多さに怖じ気づいてしまった・・田舎者・・。


今日帰りに寄ったところは、
毎年なら面白かったり質の良いチョコがたくさん売ってるのに、
今年は売り場自体がなくなってた。
なんとか職場で配る分だけでも確保せねば!
と、ウロウロ。
もう疲れているから今日は早く帰りたかった・・。



そういえば、学校のAETの先生が昨日、
「ハッピーバレンタイン!!!」って、
職員室で男女関わらずみんなにチョコをくれた。
もらうのって、何気に嬉しいな。

来世は、また日本で生まれるなら、男性に生まれたい!!


そんなこんなで明日は、
バレンタインじゃなくてむしろ公立入試前日。

チョコよりも合格が欲しい人たち、辛いのもあと1日だよ!
















































感覚の冒険 その2

2013-02-11 20:13:06 | 日記
エストニアを含むラトビア・リトアニアのバルト三国といえば、
元々、ロシアの支配下だった場所。
とはいえ、三国とも発展してきた歴史はかなり異なっているらしい。

持っているアートアニメーションのDVDの中で一番好きな作家さんが
エストニア出身者だったのだけど、
何故、好きになったのかと言えば、
今まで体験したこともない感覚に陥らせてくれたから、かもしれない。

北欧のアニメーションは全体的に暗い。
以前に観たエストニアのは、特にそう感じた。
共産圏の文化が色濃く残っている国だし、
日本人である私にはすぐには理解できない種類のもので、
意味もわからない描写も数多くある。
それなのに何故だか、心の奥の方に訴えてくるものがある。
詩情というか、何と言うか・・・・。
アートアニメーションに魅せられて数年、
魅力の正体はなんだろうと考えているけど、
はっきりとした答えもない。

山村さんのお話によると、
バルト三国の中でアニメーション制作がさかんなのはエストニアで、
最近では日本のアニメーションも上映されたりしているらしい。

なので、もっと時間が経ってくると文化交流が盛んになって、
文化的違和感のようなものはいつか感じなくなるのかもしれない。
でも、それって、ちょっともったいない。
この「違和感」が魅力だったりもする気がしてる。


今回観た、マッティ・キュットの短篇集。
元共産圏の国の作家、ということで、
政治的主張などが織り込まれているのかと思いきや、
そういうふうではなかった。
私にとっては、感覚の冒険だった。



『薫製スプラットを~』は観たときはまず画面と音楽の暗さに驚いた。
不安感を煽るような。
そして、最初は意味がわからなかった。
陸に住む魚(女性のように見える)。
それを釣った、水の中に住む紙でできた男の話。

見終わってしばらくしてから、ふわっと『腑に落ちた』。
あれは、人生哲学だ・・・・。人の欲望。生きることの重さとか。
国が違っても文化が違っても、そういうのって同じなのかな。


『リトル・リリィ』は4作品の中では、
一番童話っぽくてわかりやすかった。

しかし、よくこんなこと思いつくもんだと思う・・・。
ハエのように空を飛びたいのに、
ハエを殺してしまう父に反抗して、娘のリリィはご飯を食べなくなり、
小さく身体が縮んでしまう。
そのリリィが、誤って掃除機に吸い取られて、
ゴミ処理場?に運ばれて行ったときに助けてくれたのが、
ドングリの作業員?で、彼?がどこかに携帯で連絡してたシーンは、
絵的に面白くて吹き出した。

これだけ読んでも、何がなんだかわからないだろう・・。
しかし、
北欧のアニメーションによくハエが出てくるのはどうしてだろう・・。



『アンダーグラウンド』は、
実写で人間のコマ撮り(ピクシレーションというらしい)と、
普通のアニメーションが交錯する、
ストーリーのない実験的なアニメーション。
山村さんも、
「僕もこれは意味がわからないです。しかし気になります。」
とおっしゃっていたくらいの実験作。

美しいバレリーナが踊る(コマ撮り)横に、ずっとついてくる銃口のようなもの。
その中には、オイルパステルで描かれたような
不思議な原始生物のようなものがたくさん動いている・・・。
ただ踊り続けるバレリーナと、それについていく銃口のようなもの。
しかし、その銃口のようなものはどうやらニンジン?の一部で、
バレリーナが最後にそれを食べてしまう。

ストーリーとしては意味をなしていないのかもしれないけど、
とにかく絵的に面白い。
思い浮かんだイメージをなんとかして形にした、という感じだった。
アニメーションに変に意味を持たせる必要も無いから、
こういうのもいい。


『ボタン・オデッセイ』は、神話的な作り。
ボタンがキャラクターとして出てくる。
山村さんがマッティ・キュットと出会った際に、
この短篇で、ロングショット撮影の時に使用したボタンをいただいたという。
それを会場で観客にみせてくださった。
本当にただのボタン・・・(許可を得てTwitterに画像を流してます)。

しかしこの何の変哲もない欠けたボタンが、
命を吹き込まれて生き生きと動き出すのだから、
アニメーションとは本当に面白い表現形態だ。


全部観終わって、感想としては、
重かった(笑)。

というのは、
普段感じたことの無いものを、
一気に心の中に入れてしまったから。
噛み砕くのに時間がかかる。

すぐに家に帰らずコーヒーとチョコケーキでぼんやりしながら、
4作品のことを反芻していた。
で、「また、観たいな。」と思った。
すぐには理解し難いけど、深い魅力のあるアニメーションだった。

私のアートアニメーション好きにも、
拍車がかかってきてるなあと思う。
一生の趣味?として、見続けていきたい。
自分の人生にとって、
速攻で有益ってことはたぶんないと思うけど、
豊かになることは間違いない気がする。

感覚を耕して、豊かにしてくれる肥料みたいなものかもしれない。
行って良かった!



*「トーキョー ノーザンライツフェスティバル 北欧映画の一週間』は
2月15日(金)まで。
マッティ・キュット短篇集は、
13日(水)21:30~と14日(木)16:30~にも上映があります。
その他の映画(アニメーションではない)も魅力的です。おススメ!




































感覚の冒険? その1

2013-02-11 19:25:50 | 日記

私立一般受験の合格発表日だけど、お休み。
朝一でびっくりするような電話があったけど、すぐに解決。
高校の先生、本当にありがとうございます・・・。


せっかくの丸一日休暇、
どこかに出かけたいなと思っていたら、
Twitterで興味深い記事が流れてきた。
最近、どこかに行く時のきっかけってTwitterであることが多い・・。


見つけたのは、渋谷ユーロスペースでの、
『トーキョー ノーザンライツフェスティバル2013 北欧映画の一週間』。

9日から始まっていて、
初日にかなり面白そうなノルウェー映画が上映されていた。
もっと早く知ってたら絶対行ったなあ・・・。
2011年の『チャイルドコール 呼声』という映画。
初日にしかこれはやってなかった。すごく残念。


で、よくタイムテーブルをみてみると、
今日のタイムテーブルには北欧のアニメーションの短篇が!!
エストニアのマッティ・キュットという作家さんのもの。
知らない作家さんだ。

でもエストニアのアニメーションといえば、
持っているDVDアニメーション短編集の中でも、
一番好きなのがエストニアの人のだったから、とても気になる。

しかも今日の回だけ、
終了後にアニメーション作家の山村浩二さんの講演が!
山村さんが出てる講演会は、今年もう2回目だけど・・。
行こう、これは行くしかない!と寒い中、出発。

渋谷・道玄坂を登ってしばらく行くと右へ。
14時の回にしっかり間に合うように、12時半頃に着いた。
チケットを買って、コーヒーを飲みつつパンフレットを読んでいたら、
これまた嬉しいことが書いてあった。
やっぱ、行動あるのみだね。

各映画が始まる前、
5分間の短篇アニメーションが流れます、とのこと。
しかもそのアニメは、
スウェーデンのグラフィックデザイナーのオーレ・エクセルのもの!!

わおーーーーー!!!!!

なんてったってオーレ・エクセルの、
ぱっと明るくて可愛いイラストレーションが大好きで、
かなり分厚い画集を数年前に購入していたのだった。
オーレ・エクセルの短篇アニメーション全13作が、
1作ずつ映画の前に流れるんだって!!
全部観たいなあ・・と思ってたら、
売店に13作全部入ったDVD『Olle Eksell in motion』が売ってた。
・・・帰りにもちろん購入。
今日観た『Beer!』という短篇もカラフルですごく幸せ、可愛らしかった。

で、本編4本。
『薫製スプラットを太陽の下で焼く』(24分)
『リトル・リリィ』(16分)
『アンダーグラウンド』(10分)
『ボタン・オデッセイ』(18分)

の68分。

これがまた、何とも言葉に表しにくいけど、
凄かったのだ・・・。

















決戦は日曜日から

2013-02-09 01:18:09 | 日記

 全くもって忙しすぎて、
 椅子やら電車やらで座ると寝てしまう一週間。

 極めつけは、昨日から今日の2日間の志願変更期間。

 神奈川の公立高校は、出願後、志願倍率が出た翌日から2日間、
 1回だけなら志願変更ができるのだ。
 しかしこれがなかなか面倒。
 この制度、無くして欲しいよ・・・・。



 【志願変更の流れ】
  志願変更届を保護者に来校していただいて記入してもらう。
 →印鑑もらう。
 →校長確認後、公印、コピーをとる。
 →本人がそれと受験票を持って、元々の志願校へ書類を取り下げに行く。
 →願書などの書類を返還される。
 →願書の志願校名を書き直す。
 
 →志願変更先の高校へ、先ほどの願書と、新しい学校用に書いた面接シートを提出。
 →新しい受験番号と面接時間の書かれた用紙をもらう。
 →中学校へ帰って、受験番号などを先生に報告。

 
 めんどくさい!!


 これを2日間以内に生徒と保護者でやる。
 もし、2日目の16時までに変更が間に合わなかったら、
 公立高校の受験資格が失効する。

 何が面倒かって、
 面接シートを、変更先の学校仕様に書き換えるのが面倒なのだ。

 面接シートチェックのため、今日は4時半起きで学校へ。
 授業が少なければそんな早起きはしなくても空き時間でできるから良かったのだけど、
 泣きっ面に蜂、今日はフル授業。
 早めに来て面接シートを添削し、書き直してもらう。
 数名を志願変更で送り出し、朝学活と授業へ。
 立ちくらみ。
 

 今回、神奈川県の入試制度が変わった初年度なので、
 公立高校を敬遠している人が多かったのか、倍率はかなり低めだった。

 うちの生徒達に人気のあったとある学校は、
 志願倍率が1.7倍だったのだけど、
 生徒と保護者は「高い!」と大騒ぎだった・・正直全然、高くない。
 学校の近所のとある高校は定員割れを起こした。
 別に人気のない学校ではないはずなのに・・。
 
 ただその倍率を見て、
 楽勝ということか、志願者はここ2日間の志願変更期間で増加。
 最終的には、そこは1.2倍くらいで落ち着きそうだ。

 一度出願したのに、
 倍率を見たくらいで、
 しかも、軒並みものすごい低倍率なのにも関わらず変更してしまうのって、
 軸がぶれてるよなあと思う。


 しかも明後日から私立併願・一般入試が始まるというのに、
 下痢が止まらない生徒1人、
 原因不明の熱が午後になると出る生徒1人、
 すぐ泣く生徒2人、などなど。

 続々と病気になるのだ。
 最初の2人は病院で血液・尿検査などを受けても何も出ない。
 結局、受験ストレスだろうと診断された。


 今日の3年の美術の授業でも、
 一クラス、どう考えても「赤ちゃん返り(?)」現象が起こっているとしか思えないのもあり・・。
 大丈夫かなあ。
 心って、どうやったら強くなるんだろうね。
 なので、私が知ってる「落ち着く方法」を学級通信でクラスの生徒に伝授してみた。
 試験会場で使ってくれると嬉しいな。
 試験会場でやっても、そんなに変ではないはず。。。


 【試験会場で落ち着く方法】
 まずは、手足をぶらぶらさせてみる。
 で、その場で軽く跳んで、つま先に重心をかけて着地する。
 そうすると、「頭に血がのぼった」状態から、
 下腹部に意識が行く状態になる。
 こういう「重心が下にある」状態の時が、
 一番自分の力を発揮できるときなのだ!!



 
 放課後、1、2年生が期末テスト期間に入って学校中が静かな中を、
 近代史の特別講座をやっている隣の教室で、
 私は、特色試験を受ける生徒と二人で原稿を作っていた。
 前回のブログで書いたクリエイティブスクールの、
 例のスピーチ問題の原稿づくり。

 いきなりは書けないから、プリントを作って自己分析から始めた。
 そのプリントから、必要な要素をピックアップして文章を作っていき、
 2分間のスピーチ原稿ができた。
 彼女は文章を書くのもしゃべるのも苦手で、
 ちょっと油断すると一文の中で主語が入れ替わったり、
 文章の末尾が文頭に対応していなかったりしてしまう。
 挙げ句の果てに、
 自分が何を言っていたかわからなくなってしまう・・・・。



 なので、少しずつ私が文章をチェックしながら書き進めさせた。
 これを芝居のセリフのように暗記するのだ。
 とりあえずは暗記!! 
 暗記をバカにするなかれ。
 入力がないと出力もないから。

 なんてったって彼女は昨年の文化祭で、
 クラスの役者の中で一番長くて難しい文章を覚えたのだ。
 だからこれくらいは簡単。
 「自分で言う」と思うと言えないのに、
 「セリフ」と考えると言えてしまう不思議。



 公務終了時間から4時間後にやっと仕事が終わる。
 長い一日。

 先日、SNS上で、学年の生徒間トラブルがこの期に及んで起こった。
 SNS、顔が見えないコミュニティーは恐るべし。
 何とか終息を迎えつつある状態まで落ち着いたので、解散。
 

 帰ろうとしてると、
 数学科のKちゃん先生が送ってくれるとのこと。
 Kちゃん先生は、6歳と8歳の子どものお母さんでもある。
 いつもなら早めに帰る人なのだけど、
 1、2年の試験問題を作るために遅くまで残っていた。
 うちの部活の3人目の顧問さんでもある。

 お子さんのお世話が今日は旦那さんにお任せできるとのことで、
 一緒に夕ご飯を食べに。
 パスタとコーヒーとケーキでおしゃべりに花が咲いた。
 来年度のことや、自分自身のこれからのこと。
 
 保護者や生徒とはたくさんしゃべるけど、
 こんなに私的に話したのは久しぶりだなあ。
 「同じ学年になれればいいのにー。」って言ってくださって、嬉しい。
  
 進路指導関係花盛りに加えての、
 学年の生徒のトラブル対応で疲れきってたから、
 気を遣って誘ってくれたのかもしれなかった。
 おかげでかなり元気になって帰宅。
 
 
 そして明後日からは、いよいよ、
 生徒たちの入試開始。
 決戦は日曜日から始まる。
 ストレスに負けないで、乗り越えたら特別時間割で遠足だぞ!!
 


 

 



 
 

 
 

 

 

 
 
 

 


 


 
 

役立つ勉強うんぬん

2013-02-03 22:13:59 | 日記

午前中、クラスでまだ私立出願していない最後の二人のうち、
一人の生徒に昨日、電話で願書チェックを頼まれた。
しかも今日は9:00から夜までずっと塾、ということで、
8:40に学校で待ち合わせ。

なので早めに家を出て、8:00には学校付近にいた。
おやつを購入して学校へ。
部活で来てる先生は外や体育館で、
職員室には誰もいなかったので、
生徒を待ちながら作品の採点を始めていたのだけど、
9:00過ぎても約束してる生徒が来ない。

もう塾、始まってんじゃん・・・・じゃあ今日は結局来ないのか。
待ちぼうけ。

同学年の先生が出勤してきたので、生徒が来ないことを話すと、
「ほんと、失礼だよねえ!自分で時間を指定しておいて。」と怒っていた。

土曜に、この生徒から最初は学校に電話があったのだけど、
電話に出てくれたのがこの先生で、
「休みの日にいきなり電話してきて、更に、
『私は◯時からこれこれがあって、午後も忙しいので、今、
願書を見て欲しいんですけど、先生居ますか?』って、
自分の都合ばかり押し付けて非常識だろうが?」
って、生徒に怒ってくれたらしい。



で、結局、その生徒は9:20くらいに来た。
塾にも間に合ってない。
「寝坊した。」と言って、
「明日までに見ておいてください!」と願書を置いてダッシュで塾へ。

休みの日、あなたのために私は早起きしたのよ。
遅れてすみません、の一言くらい言えないのだろうか。


基本、自分のことしか考えてないなってガックリした。


同僚と、仕事とはいえこんなのも見なきゃいけないのかね、と顔を合わせた。
受験が何よりも優先されていて、
人としての礼儀とか、もっと大事なことが置き去りにされていると思う。
で、そういうのを注意されると、生徒は異様に凹むからめんどくさい。
でも注意するけどね。生きていくのに必要なことだから。


相手に失礼なことをしてないかどうかを考えるだけでいいんだからー、
人格なんて全く否定していないんだからって思うんだけど、
叱られた経験が少ないのだろう。すぐ凹む。
で、たぶん、先生うるさいとしか思っていない、と思う。
思うけど、言う。

今はわかってもらえなくても、ずっと後になって、
ああ、大事なことだったのだなって思ってくれたらいい。
種まきみたいなものだ。いつか花が咲いてくれたらいい。



でも本来、
こういう子どもっぽさって、もっと教育されるべきものなんじゃない?
教科の勉強で、大人でも悩むような難しいこといっぱいやってるけど、
どうせ忘れるし(私だけかも・・・)、
人生に大切なことをもっと教えてもいいんじゃない?
って思ってしまう。

『修身』とか『哲学倫理』とかさ。
日本の学校に足りないのは、これだよ。

今の日本の子どもには学力も大事だけど、人としての芯がもっと大事な気がする。
そういうの、高校受験の面接なんかで問うてくれないかしら。
受験面接となったら、生徒も必死だからねえ。



神奈川の公立にはクリエイティブスクールと呼ばれる学校群があり、
学科試験がない。
面接と、出願時にスピーチの問題が渡されて、
本番はそれに対する自分の考えを述べるという試験形式。

今回、そこを受験する生徒がクラスにいるのだけど、
もらって来たスピーチのお題がとても良かった。



「あなたはこれから高校生になっていくわけですが、
高校生活は社会人になっていくための準備期間だと我々は考えています。
では、あなたが高校生活の中で、
社会人になるためどんなことを意識して身につけていこうと考えますか?」



これに対するスピーチが評価されるのだ。
いや、これ超いい問題だ・・・。

高校生活の本質はここだよね、という内容。将来を見据えて、
じゃああなたはこの3年間、どうやって意識的に生きてく?っていう。
この時点で3年間の自分の姿を考えさせるって、素晴らしい。


受験勉強よりも、人生に役立つ問題である気がする・・・。


結局、社会の中でどうやって生きてくかをいつかは考えなくちゃいけないんだもんね。
教育の目的には、社会を前進させるための人を育てるという側面と、
その人が社会の中で自分の能力を生かして生きて行けるようにするという側面があるからね。

Twitterで、「30代までひきこもりをやってたらどうなるか。」
ということに関する文章が話題になっていたので読んだけど、
子どもにああいうのを読ませるべきだと思う。




じゃあ、君はどうやって生きてくの?
ここを問いつつ、そして自分も問われつつ、義務教育をやって行きたい。
それを見失うと、枝葉末節に終始するね。

教科を通して自己表現の楽しさや文化の素晴らしさを感じて欲しいし、
自分自身も創ることを通して喜びを見出せる人生でありたいなと思う。
大人が語れなければ、子どもにも問えないから、
まずは自分から。




教育問題を考えると、結局はいつもここに行き着くの。
『大人がまずはしっかりと考えていかなきゃだね。』